校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

9月5日中高等科朝礼 イエスに招かれて・・・冊子「聖心女子学院の生活」

2023.09.05

 通常の学校生活が始まり、朝礼も再開です。秋田の聖霊女子短期大学附属高校の7月の豪雨災害について話しました。本校生たちも復旧支援に協力します。以下URLで動画が見られます。https://www.akita-seirei.ac.jp/highschool/   続けて、「聖心女子学院の生活」1960年代に書かれた冊子についても話しました。上の画像は冊子「聖心女子学院の生活」の裏表紙にある、聖心の古いロゴマークです。フランス語のイエスのみこころ:Sacre Coeur de Jesu の S C J からなっています。

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 昨日は雨が急に降ったり止んだり、蒸し暑い天候でした。日照りのような状態が続いていましたから、ありがたい雨ではありました。関東の北部では大雨による被害もあったようです。災害はいつでも大変なことです。

 7月15日には秋田県地方で豪雨があり、秋田の聖霊女子短期大学附属高校でも学校が浸水し、大きな被害に遭われました。昨日この高校の校長先生にお会いする機会があり、お話しを伺いました。学校は仮の復旧で始めているが、修道院はまだ水道が不通ということでしたが、色々な方に助けていただいて、とおっしゃっていました。学校のホームページの映像を見ると、学校の被害の状況と片づけの様子を見ることができます。生徒たちの家もそれぞれきっと大変だったでしょう、と思いながら動画を見ました。全国のカトリック学校で支援する動きになっています。私たちも協力しましょう。もゆる会から話がありますから、皆で協力しましょう。私たちの心を伝え、できることをしていきましょう。お互い様の気持ちで進めましょう。

 さて、今回「聖心女子学院の生活」という小さな冊子をみつけましたので、それについてお話しします。本館のソフィア修道院が3月に閉鎖されて、片づけを行いました。ソフィア修道院には古い本がたくさんありました。1800年代にヨーロッパで出版された本もありました。1930年代の中国で出版された本もありました。当時は上海に聖心がありましたので、そこからもたらされた本です。中国語で書かれた聖マグダレナ・ソフィアと聖フィリピン・デュシェーンの伝記もみつかり、とても驚かされました。また、以前はマルタ人のシスターもたくさんいらっしゃいましたので、マルタ語の本もありました。その中に、「聖心女子学院の生活」という小さな冊子もありました。

 「聖心女子学院の生活」は1960年代に書かれたものです。創立から160年たって、と書いてあるところがあり、わかりました。私たちが聖心として大切にしていることが、この冊子の中に見つけられます。まず最初に、聖心は「神様に特別に祝福された一つの大きな家庭を作っている」と書かれています。そして、ご両親が子どものためにこの学校を選んでくださったのです、としながらも、イエスが一人ひとりの子どもに愛と関心をもって選んでくださり、この学校に呼ばれたとも書いてあります。

 入学式の時には、「皆さんは神さまに招かれてこの学校に入学しました」とお話ししてきました。それは、このことを私も先輩のシスターたちから聞いてきて、受け継ぎ、本当にそう考えているからです。それで、今回この冊子の文章を見つけて、このようなところに書かれていたのかと発見した気持ちになりました。

 また、聖心は大きな家庭ですから、家長はイエスのみこころ、母としての存在はマリア様、特に感ずべき御母、そして、聖マグダレナ・ソフィアと書いてあります。家族のように働き、祈り、学ぶ、そして、お互いに大切にし、信頼し、助け合う、とも書いてありました。学校はこのような一つの小さな社会として、他人への奉仕に献身する場であり、それぞれに役目があり、特に上級生には大きな役割があります。学校から、家庭、そして社会へと視野が広がっていく、とも書かれています。大事なことです。

 この冊子は1960年代に書かれたもので、今では当てはまらないことがらも含まれています。1960年代は聖心が変化する時でした。その当時は、社会も世界もカトリック教会も聖心も大きく変化する時で、聖マグダレナ・ソフィアから受け継いだものを大事にしながら、時代の動きに合わせて変わっていきました。この冊子は、その変化のときに聖心として大事にしたい事柄を確認するものだったでしょう。昔に書かれたものですが、今も大事なことがらです。これからもこの冊子について皆さんに紹介していきます。

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