国際基督教大学 政治学・国際関係学デパートメント 准教授
橋本 直子 さん
79回生1994年卒業
オックスフォード大学院(難民学修士)、ロンドン大学院(国際公法修士)、サセックス大学院(政治学博士)卒業。外務省、UNHCR、IOM、法務省、一橋大学等を経て、2024年4月から現職。同時に法務省難民審査参与員、ロンドン大学難民法イニシアチブ・リサーチ・アフィリエイト。近著に『なぜ難民を受け入れるのか―人道と国益の交差点』(岩波新書)他。
小林聖心・三光町での1 2 年間と大学での4年間の計16年間、聖心の教育を受けました。そこで自然に培われた「たまたま恵まれた環境に置かれた者が、たまたま恵まれない立場に置かれた方と、お恵みを分かち合うのは当たり前のこと」という聖心スピリットが、今までの人生を一貫して導き、支えてくれていると感じます。約15年間、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、国際移住機関(IOM)、外務省、法務省などで、世界各地の難民や避難民の保護・支援という分野で実務家として勤務した後、今は大学教員として、英語と日本語を駆使しつつ教育や研究、政策提言に携わっています。帰国子女でない私が英語でも物怖じせず発信できるのは、聖心の英語教育・国際教育の賜物です。辛いこと、思い通りにいかないことも沢山ありますが、みこころ会館で茶道をお習いした(故)今井貞子先生から頂いた「たくましく しなやかに つややかに」というお言葉を座右の銘にしています。
医師 医学博士 昭和医科大学医学部
産婦人科学講座 講師
金子 真由美 さん
84回生1999年卒業
昭和大学医学部を卒業後、昭和大学病院での臨床研修を経て昭和大学産婦人科学講座に入局。ロンドンのFetal MedicineFoundationでの2年間の留学を経て現職。日本産科婦人科学会専門医、日本周産期・新生児医学会母体・胎児専門医。
私は現在、産婦人科医として、大学病院で妊婦健診や分娩管理などの産科医療に携わっています。在学中に培った国際的な視野や語学力は、キャリア途中のロンドンへの留学を経てさらに広がり、多様な価値観を尊重しながら医療に向き合う力につながっています。 現在は、妊婦さんや胎児の命を守るため、チームで力を合わせて医療に向き合っています。聖心で過ごした日々の中で、女性であってもリーダーシップを発揮することは特別なことではなく、自然なこととして身についていきました。また、奉仕の精神は、常に相手の立場に立ち、周囲と協力しながら最善を考える姿勢として、いまもチーム医療の中で生かされています。 聖心で育まれた学びは、今も私のあり方の根底にあると感じています。
美術家
澤崎 華子 さん
94回生2009年卒業
東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。博士(美術/日本画)。同大学日本画研究室勤務を経て、現在は美術家として活動。光や面影、移ろいゆく記憶といった目に見えない「かげ」をテーマに、和紙や顔料など日本の伝統的な画材を用いた表現を追求している。郷さくら美術館、帝京大学総合博物館等に作品収蔵。作家活動と並行し、美術教育機関にて幼児から美術の道を志す次世代まで、幅広い層への造形絵画指導にも携わる。
母校での十二年間を振り返り、現在の表現活動の核にあると感じるのは、祈りや沈黙の時間を通じて育まれた「内省する力」です。現在は作家活動の傍ら、教育の現場にも身を置いています。表現とは単なる技術の発露ではなく、事物に真摯に向き合い、その本質を掬い上げる行為です。それは正解のない、時には忍耐を必要とする作業ですが、どのような生き方にも寄与する確かな力であると日々感じています。聖心の緑深いキャンパス、聖母子像やステンドグラスの光。私にとってのキリスト教美術は、美術史の遠い一片ではなく、生活に溶け込んだ馴染み深いものでした。その歴史が現代まで地続きであることを知ったのは大人になってからのことですが、当時の環境が幼心を豊かなものにしてくれたという実感が、今でも自身の中に息づいています。各々の道を歩む友人たちの存在を励みに、私も自身の表現を深めていきたいと考えています。
佐伯 世理菜 さん
109回生2024年卒業
University of Illinois Urbana-Champaign Gies College of Business 第2学年在学中
私は初等科から本校に通い、小学3年生から6年生を父の仕事の関係で海外で過ごしました。中高等科では特に二つの点においてグローバルなマインドセットを培いました。一つ目は、聖心の英語に溢れた環境です。中等科ではEnglish Dayでの英語スピーチコンテストなどを通し、英語を活用し表現する力を学びました。高等科では選択科目を通しアカデミックに英語と向き合える機会が多くありました。Research and Presentationでは英語で社会課題を研究し発表を行ったり、質の高い知識を得ることができました。二つ目は、聖心の世界各国の姉妹校との交流の機会です。私はVirtual CollaborationやSacred Heart Liveなどコロナ禍でも世界に目を向けて同年代の生徒とオンラインを通してディスカッションを行いました。今後は聖心での学びを生かして世界で活躍する人材になりたいです。
ファーストステージ生(2年生)
わたしは、マザーバラの願いをかなえるために、おいのりを大切にしています。毎朝おいのりする時、マザーバラを思いうかべると、ねむ気が氷のようにとけていき、おちついた気持ちで一日をはじめられます。わたしは(マザーバラが今生きていたらいいのに。会ってみたいな)といつも思います。なぜなら、もし近くにいらっしゃったら、はげましてくれたり勇気をくれたりするだろうなと思うからです。でも、会えなくてもマザーバラのことを考えるだけで、マザーバラが自分をつつんでくれるような気がしてうれしくなります。いつか、世界の人々を元気づけたり、勇気づけたりしてくださったマザーバラのために、わたしも大きなプレゼントを返せたらいいなと思っています。
セカンドステージ生(6年生)
前期児童会会長
児童会では、昨年度に引き続き、ウクライナの子どもたちとオンラインで交流を行っています。交流したウクライナの子どもたちは、皆笑顔で、私たちと何も変わらない姿でした。しかし、ウクライナのことを調べると、想像を絶する現実を目の当たりにしました。先生方と話し合い、ウクライナの方々の「心」に少しでも寄り添うにはどうしたらよいか考えました。そして、全校児童に呼びかけて「千羽鶴」を折り、送りました。「ウクライナの子どもの中には、親が戦争に出兵している子もいるので、心を休める時間になりましたよ」と言っていただき、私たちの思いが伝わり、嬉しかったです。児童会の経験を経て、聖心では、1人ではできないことも皆で力を合わせれば成せるということ、心を通わせるということが相手の力になると感じました。
サードステージ生(12年生)
奉仕委員会会長
聖心では、イエス・キリストの教えである「隣人愛」の体現を目指し、常に他者の存在を意識し、他者に対して愛と思いやりをもって生きる献身的な姿勢を学びます。初等科から高等科まで、一貫して大切にしている朝と夕の祈りは、自身の身の回りのことだけでなく、世界で起きている出来事にも思いを馳せる時間となります。この時間は、せわしない日常の中で、視野を広げ、自分にできることを考えるきっかけとなりました。中・高等科では、初等科から培ってきた「人に尽くす心」を実行に移す力を養うことができました。奉仕活動に頻繁に参加することで、自分の力を惜しみなく他者のために使う姿勢の大切さを学びました。また、奉仕活動において大切なのは、支援を一方的に施すことではなく、「隣人愛」の考え方のもと、相手の状況や価値観を偏見なく理解・尊重し、協働していく姿勢であると学びました。他者と相互に理解しあい力を合わせようとする姿勢は、奉仕活動の際にとどまらず、多様な価値観にあふれた現代社会において、重要な力になると思います。これからも、社会に温かい助け合いの輪を広げていけるよう、聖心で培った他者と協働する力を日々の生活の中で実践していきたいと思います。
サードステージ生(12年生)
生徒会会長
私が聖心での学校生活を通して学んだのは、「自分の力を他者のために惜しみなく使う」という価値観です。私たちにはそれぞれ神様から与えられたタレントがあり、一年生の頃からそれを誰かに生かすため、何事も誠実に取り組み、自分を磨くことが大切だと教わってきました。この学校には、授業にとどまらず、奉仕活動、講演会、委員会、部活動、姉妹校交流などたくさんの機会があります。新しいことに挑戦していく中で、知らなかった自分の可能性に出会ったり、誰かの魅力や努力に気づいたりすることができます。互いに高め合い、その力が自然と誰かの支えになっていくこと、そして他者は遠い存在ではなく身近な隣人であるということを、十二年の一貫した教育の中で学べるのは、とても恵まれたことだと思います。生徒会の活動の多くは、学校を陰で支える目立たない仕事です。しかし、どの活動を通しても、そこにはたくさんの人が関わっていること、その人たちが私たちの学校生活のため、力を尽くしてくださっていることを実感しました。自分の力が誰かの喜びや安寧につながる幸せ、同じように自分が誰かに支えてもらった時の感謝。そうして互いを大切に思いやりあって生まれる優しさの連鎖が、この学校の最大の魅力だと思います。
2018年度 保護者後援会会長
與田 健一 さん
聖心女子学院の真髄は「心の教育」だと思います。勉学に励むだけでなく、謙虚に学ぶ、何事にも感謝する、他者の為に惜しみなく尽くす、といったキリスト教の価値観に基づく精神的なルールを12年間の生活を通じ会得することに重きが置かれております。こうした教育理念の下で毎日コツコツ一つ一つのことを丁寧に積上げることでグローバル化の進む実社会の中で逞しく生きる底力が養われるものだと考えます。クラブ活動や多くの行事が生徒による主体性の下で運営され、心と体験の共有が卒業後も続く仲間との人間関係の礎になっていくとものと思います。シスター並びに先生方が世の中の環境変化を敏感に捉えることを大切にし、伝統を維持しつつ先進的な取組をされておられます。私自身も学院の門をくぐる度に背筋の伸びる緊張感を得ます。温かさと厳かさに包まれた素晴らしい教育環境の中で、娘と共に親としても日々学ばせて戴いておりますことに感謝しております。
2017年度 中・高等科母の会会長
伊藤 珠美 さん
今、将来を担う子どもたちは、「自分さえ、自分たちさえ、自国さえ良ければいい」という大人社会の風潮を肌で感じながら成長しております。しかし、それは21世紀における世界平和と共生の願いから遠ざかることを意味するのではないでしょうか。聖心の子どもたちは、初等科から高等科までの一貫教育の中、自分のためだけに頑張るのではなく、他者のためにも快く働き、それを自らの喜びとする心を学んでおります。その「Generosity 惜しみない心」は一日にして成らず、学校と家庭の双方で丁寧に育みながら時を経て、聖心を巣立つ頃には誰もが自然と身に着けている心の礎となります。思うに、聖心の教育理念にある「かけがえのない存在」であることを自覚し、「惜しみない心」で他者に尽くし、感謝と思いやりの心を携えて成長した子どもは、きっと将来、「世界の一員」として大きくはばたくことでしょう。そこに、聖心の教育方針にある「知性」と「実行力」が伴えば、まさに社会が望む最強のレディとして輝くことと思います。聖心に集う子どもたちには、この緑豊かな学院の中で、生命が奇蹟の積み重ねであることを感じつつ、神様の愛に包まれながら、しなやかに「Generosity 惜しみない心」を育んで欲しいと願っております。
2016年度 中・高等科母の会会長
清水 美佐 さん
娘には、将来社会に出て生きていく力を身につけてほしいと願っております。聖心女子学院では、都会の喧騒から離れた静かで緑豊かな環境の中、シスター・先生方に見守られ、様々な場面で一人一人が力を発揮し、活躍をする機会を与えて頂いております。日々の生活の中で多くの体験をさせて頂き、物事の真理をとらえ、じっくりと考え、自分の意見を伝えることを学び、周りの方とぶつかりながらも互いに理解を深め、コミュニケーションする力を伸ばしています。また、朝夕の祈りの場では、静かに自分自身と向き合い、振り返る時間を大切にしています。そのような環境の下、様々な経験を通して身に付けた力は、将来社会人になった時、母親になった時、しっかりと自分の足で歩んでいける大きな力となり、女性らしい、しなやかな大人に成長してくれるのではないかと思っております。