校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

7月12日初等科朝礼 プラスチックを使わない生活はむずかしい

2023.07.15

 SDG'Sは初等科でも大きな関心事です。小学校5年生が体験したプラスチックなしの生活についての興味深い記事をみつけましたので、子どもたちと一緒に考えてみました。朝日新聞社のSDG'Sプロジェクトによる「2030SDG'Sで変える 2022年版」の記事「小5男子が『プラゼロ生活』したら」を参考にさせていただきました。

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 SDG'Sについておもしろい記事をみつけましたので、皆さんに紹介します。小学校5年生の男の子が一日プラスチックを使わない生活をしてみたことについてです。ある日一日、朝からプラスチックを使わないと決めて、生活してみたのだそうです。どのようだったのでしょうか。

 まず、朝起きて、歯を磨こうと思ったら、歯ブラシもプラスチック、歯磨きチューブもプラスチックで使えません。それで、その日は水と塩を使って歯を磨いたのだそうです。後で調べたら、竹で作られた歯ブラシがあるということが分かったそうです。

 着替えようと思ったら、着るものにもプラスチックが入っていることがわかりました。綿や麻は植物から作られた布ですから、プラスチックは入っていません。しかし、ポリエステルやナイロンという合成繊維と呼ばれるものには、プラスチック成分が含まれています。この男の子の話は冬だったようで、寒くても、フリースを着ることができませんでした。フリースは合成繊維でできています。とにかく、コットンのものを捜して着た、ということです。

 朝食の時も大変です。ヨーグルトはプラスチック容器に入っています。パンもビニルの袋に入っています。それで、その日は紙パックに入っている牛乳と紙パック入りの卵で朝食にしたそうです。

 外に出ようと思ったら、足に履くものがありません。いつものスニーカーは底にプラスチックが使われています。皆さんが学校で履いている中靴もプラスチックでできています。見てみてください。この男の子は困って、家を捜してみたら、忍者の仮装をした時の足袋と草履があったので、少し恥ずかしかったけれど、それしかないので、足袋と草履を履いて買い物に行きました。

 スーパーマーケットに食べ物を買いにいくと、プラスチックの容器に入ったものばかりでした。野菜や果物もプラスチックのトレーやビニル袋に入って売られています。トレーや袋なしで、1個ずつ売っているものもありましたが、値段を比べてみると高いことがわかりました。結局、その日の夕食は、入れ物を持ってお店にいっておでんを買い、家で御飯を炊いて食べました。それだけになりました。

 このようにして、一日終わってみて、プラスチックなしの生活はとても大変で、ほとんど無理ということがわかりました。プラスチックが私たちの生活にはいっぱいだということがわかりました。

 お風呂も大変です。シャンプーの容れ物はプラスチックです。皆さんの家のお風呂の桶やイスはプラスチックではありませんか?シスターたちの家では、お風呂場の床もプラスチックでできています。暑いので、扇風機をつけようと思ったら、扇風機もプラスチックで作られています。エアコンにもプラスチックがたくさん使われています。アイスクリームを食べたいと思っても、プラスチック容器に入っているものが多いです。

 このように私たちのまわりはプラスチックだらけです。困ったことです。どうしましょう。

 まず、このことを発見することが大事です。発見したら、どうしたら良いか考えることができます。もし、気づかなかったら、何もできません。私の机の上にもプラスチックがいっぱいです。鉛筆は良いですが、プラスチックでできたボールペンやサインペン、定規などを使っています。プラスチックはとても便利です。プラスチック自体が悪いのではありません。プラスチックは値段が安く、使いやすいので、何にでもすぐ使って、すぐ捨てて、たくさんのプラスチックがゴミになってしまうということが問題です。海にプラスチックゴミがたくさん流れ、海岸にゴミが集まって困っている国もあります。日本でも、そのようなゴミに困っている海岸があります。

 地球を皆で大切にするにはどうしたら良いか考えなければなりません。大きな問題です。男の子の発見は、自分の生活の中で起こっていることに気づくことです。プラスチック問題だけではありません。この頃とても暑い日が続いています。地球のことが本当に心配になります。これには大人の責任が大きいです。でも、子どもも地球の一員です。子どもにできることは限られているかもしれませんが、生活の中で気づくことはできます。子どもにもできることがあります。

 まず、自分のまわりにあることに気づいたり、発見したりしましょう。そして、地球を守るために何ができるか考えましょう。夏休みに取り組めるとよいですね。

 

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