校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

9月10日 中・高等科朝礼 「太陽の賛歌」 想像力がなければ

2020.09.13

 朝礼のあり方も新型コロナウイルスの影響を受けています。月曜日中等科朝礼、火曜日高等科朝礼、水曜日初等科全体朝礼、木曜日サードステージ朝礼、金曜日セカンドステージ朝礼、と毎朝をそれぞれに振り分けて行っていましたが、今は集会を避けて放送としていることなどの理由で、木曜日に中・高等科合同の放送朝礼としています。月曜日、火曜日の朝礼では、中等科・高等科が生徒主体で連絡や呼びかけなどを行っています。今週は中高等科でも、アッシジの聖フランシスコの "The Canticle of the creatures."「太陽の賛歌」を話題としました。この話をするにあたっては、フランシスコ会日本管区訳の「太陽の賛歌」を参照しました。

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 サードステージ職員室の2つある出入り口のうち左側の方の脇、出席簿や学級日誌のある柱のところに、一つの額がかかっています。小さな文字で英文が書かれています。読んでみると、"Most high, all-powerful, all good Lord" と神を賛美する言葉で始まっています。そして、"All praise be yours, My Lord" 「賛美されますように、私の主よ」と繰り返されています。この額はアッシジの聖フランシスコが書いた "The Canticle of the Creatures." 「太陽の賛歌」と呼ばれ、"All praise be yours." の部分は、イタリア語原文では "Laudate Si" 、教皇フランシスコの著作である回勅「ラウダート・シ」のタイトルの部分にあたります。日本のカトリック教会が、「ラウダート・シ」の出版から今年で5年経つことを記念して、9月1日から10月4日までを「すべてのいのちを守る月間」として祈りを捧げていることは、先週紹介しました。CIMG2672.jpg

 CIMG2668.jpg "Canticle of the creatures." の額をずっと見てみると、太陽、風、火、を "brother"「兄弟」と呼び、月と星、水、大地 を "sister"「 姉妹」と呼び、そしていのちの終わりである死までを "sister"「 姉妹」に含めています。

 自然界のすべてのものは神によって創られたものです。人間は自然界から豊かな恵みを受けています。しかし、自然界は人間のためだけに創られたのではありません。聖フランシスコが自然界のものを「兄弟・姉妹」と呼ぶとき、人間も自然界の「兄弟・姉妹」の一員であることを表しています。教皇フランシスコもすべてのいのちをこの地球上に共に生きるものと考え、地球を「みんなの家」と呼んでいます。自然界のものを「兄弟・姉妹」と呼ぶことは、想像力なしにはできないことです。想像力なしには、すべてのいのちに兄弟・姉妹としての繋がりは見えません。

 想像力を働かせていますか?友だち、先生、周りの人、通学の途上で出会う人々、色々な人との繋がりを想像力をもって見ていますか?自分が出会う人に対して、どのような存在になっているか想像力を使って考えていますか?希望の作り手になるためにも、周りの人との関わりを考え、想像力を働かせましょう。

 

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