臨時休校２週間目が終わろうとしています。今日は冷たい雨が降り、皆さんのいない学校はますますひっそりと、さみしく感じられます。咲きかけた花々は、また暖かくなるのを今日はじっと待っています。

　今日紹介する本はセカンドステージ以上の方々のうち、特に、動物の好きな方向けです。もちろん、これまであまり動物が好きではなかったという方でも楽しめます。サイ・モンゴメリーは、心底、動物が好きな女性です。そして、動物と心が通じ合う方のようです。この本には、人生の中で出会った大切な動物との関わりが書かれています。ペットとの関わりもあれば、野生の動物、水の中で生きる生物との関わりもあります。動物との深い関わりは、その動物の立場に立つことができないと成り立たないもののようです。サイ・モンゴメリーは持って生まれた動物好きの感性の上に、動物との心揺さぶられる出会いから動物の心に寄り添うことを知っていった人です。動物から、「良い生き物」になる方法を学ぶということは、どういうことか？人間であることに傲慢であったり、固執していてはできないことです。そして、新型コロナウィルスという新しいヴィールスに世界中が震撼している今、人間が地球上で「良い生き物」になることを新たに求められているように思います。

　理屈はどうあれ、この本は説明抜きで楽しめます。動物と過ごしたおもしろいエピソードの数々が素敵な文章で書かれています。表紙のイラストも美しいので、じっくり見てみてください。本の中に登場する動物たちが見つけられます。

サイ・モンゴメリー著　　古草秀子訳　「動物たちが教えてくれた『良い生き物』になる方法」河出書房新社　２０１９