校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

2月第4週セカンドステージ朝礼

2020.02.22

 新型コロナウィルスの流行が心配されるなか、児童・生徒は元気に登校しています。登校したら、手を洗うことなど、注意して生活するよう呼びかけています。

 8年生の保護者会で、中学生に向けて書かれた新聞紙上で見つけた言葉を紹介しました。心に残る言葉だったので、セカンドステージ朝礼でも改めて紹介し、他の学年の児童・生徒にも聞いてもらうことにしました。かいつまんで紹介すると、どの学校にも、その学校でしか見られない風景があり、その学校でしか出会えない友だちや先生がいます。それらは言わば神さまからの贈り物ですが、注意深くしていないと、その贈り物には気づくことができません。学校生活で出遭う良いことは贈り物だとすぐわかりますが、大変なことや困難なことも、それらを乗り越えたときに受け取るものが神さまからの贈り物ということです。しかし、注意深くしていないと気づけません。このような内容の言葉でした。

 注意深くしているとは、どのようなことなのでしょうか。カナダの高校で2007年に一つのできごとがありました。一人の少年がある日、ピンク色のシャツを着て学校に行くと、ひどいいじめに遭ったということです。男のくせにピンク色を着ている、という理不尽な理由でいじめに遭いました。男子は何色、女子は何色という区別はあるのでしょうか?このできごとを知った他の生徒たちが、この仲間を放ってはおけない、自分たちの学校でこのようなことがあるのは嫌だ、どうしたらよいかと考えて、何人かの男子でピンク色のシャツを着て登校することにしました。男子がピンクを着るのはおかしくない、好きな色は好きでよい!いじめは不当なこと、一方的な決めつけはいけないと、ピンク色のシャツを着ることによっていじめに対抗したそうです。ピンク色のシャツを着て、連帯を表しました。賢い行動の仕方です。この出来事は2月のことだったので、以来、毎年2月の最後の水曜日は「ピンクシャツデー」とされ、いじめを撲滅するための日として世界中に広がっています。今年は2月26日になります。

 この男子生徒たちは、注意深かったと言えるでしょう。この生徒たちは、注意深く、大事なことに気づいて、行動に移すことができました。そして、いじめという残念なできごとの中に、神さまからの贈り物をみつけることができました。

 2月26日は「灰の水曜日」にもあたります。カトリック教会では、今年は4月9日に迎える「主の復活」、イースターの祝日に向かう準備である「四旬節」を灰の水曜日で始めます。灰の水曜日は、神さまの恵みに注意深くあるように、と私たちに呼びかける日です。毎日の学校生活の中で、注意深くなって、神さまからの贈り物に気づくことができるようになりたいものです。

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