校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

1月22日ファーストステージ朝礼 ふうせんになったおんなのこ 児島なおみ作 「テツコ・プー」

2020.01.22

怒ったり、機嫌が悪くなったりすると、子どもは「プー」となります。にらめっこのときの顔です。創立者聖マグダレナ・ソフィアの絵本を描かれた、卒業生の絵本作家児島なおみさんが、新しい絵本を出版されました。タイトルは「テツコ・プー」。主人公の女の子「てっちゃん」こと「テツコ・プー」は、「あさから プーッとした きもちで いっぱいだった。」朝起きたときから機嫌が悪かった、とこの本は始まります。朝礼でこの絵本を紹介しました。

子どもたちはいろいろな機嫌や気持ちを抱えて生きています。気質もさまざまです。快活でにぎやかなことが多い子どももいれば、機嫌が悪いことが多い子どももいます。しかし、どの子どもも怒ったり、機嫌が悪かったりすることがあるものです。「プーとなる」と話し始めると、子どもたちは共感の笑顔を返してくれました。一度機嫌を損ねると、切り替えるタイミングをなかなかみつけられないことがあります。意地を張ってしまったり、素直になることが恥ずかしかったりすることもあります。本当は正直に謝ったり、素直になって楽しいことの仲間に入ったりしたいのに、なかなかそうできないことがあります。どの子どももそのような経験があるでしょう。

「プー」とふくれたてっちゃんは、風船のようにふくれていると、不思議なことに風船になって空に飛んでいってしまいます。始めは自由に空を飛んで楽しかったのに、だんだんさみしくなって、お母さんを見つけて家に帰りたくなっても、「テツコ・プー」は地面におりることができません。その時に呼びかけるお母さんのことばは名言です。ぜひ、本をごらんになってみてください。

不機嫌な子どもに出会ったとき、自分が不機嫌になってしまったとき、思い出したいことばです。自分の中の子どもの心に響くことばです。

児島なおみ 「テツコ・プー」 偕成社 2020年1月

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