校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

1月27日~31日 中高等科オーストラリアウィーク

2020.02.01

 オーストラリアでの森林火災が新聞でも報道されています。昨年から小雨が続き、高温で乾燥状態になっていると言われます。例年でもオーストラリアでは夏の間に森林火災が生じやすいと言われますが、昨年末から今年は例年になく深刻な状況だと言われています。すでに日本の国土の半分ほどにあたる面積が火災で焼失したと言われてもいます。日本での暖冬、少ない降雪を考えると、気候変動について真剣に考えざるを得ません。

 10年生・11年生で、昨夏オーストラリアのベナーラにあるFCJ Collegeで行われた語学研修に参加した生徒たちには、この森林火災は単に世界の環境問題の一つの事件や人ごととして捉える訳にはいきません。お世話になった国の人々、友人たちが直面している深刻な問題です。ベナーラはメルボルン近郊の町で、森林火災に直接脅かされてはいないものの、無関心ではいられません。生徒たちが何かできることはないかと考え、1月27日から31日をオーストラリアウィークとして、ポスターによる情報提供と募金活動を行いました。校内には各所に折り紙で折られたコアラが現れ、オーストラリアの危機を意識させました。もゆる会にも協力を得て、毎月の10円募金をオーストラリア森林火災の支援に向けることとし、広く校内に呼びかけました。31日金曜日昼休みには、特別の募金活動として、募金をするとコアラ柄のついたお菓子の小袋がもらえるという形式で行いました。多くの生徒の協力を得て、多額の寄付を集めることができました。コアラやカンガルーなどのオーストラリアの野生動物の保護活動をしている団体と、サウスウェールズ州の地方消防隊を寄付先にすることを生徒たちは決めています。

 今回のこの活動は、生徒たちが意識をもって主体的に進めました。世界には様々な国に聖心の姉妹校があり、シスターたちが活動しています。オーストラリアのシドニーには聖心の学校があり、そちらにも生徒たちは手紙を送ることにしています。フィリピンで生じたタール火山の噴火も、生徒たちが小林聖心の生徒とともに昨夏の体験学習で訪れたモンタルバンという地区に灰を降らせるという被害をもたらしました。各地のできごとは、聖心のネットワークの中では他人ごとではありません。そればかりでなく、今回のオーストラリアでの大規模な森林火災によって、大量のCO2が大気中に放出されたことを考えると、これはオーストラリアだけの問題ではなく、地球全体の深刻な問題ととらえるべきことです。聖心生として、地球全体を「共に生きる」人々の場ととらえる発想をもって世界を見ていくことが求められています。これからも生徒たちがどのような活動をしていくか期待したいと思います。CIMG0826.JPG

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