トップページ > Spirit of "Mikokoro" > 初等科朝礼 6月26日 正門、初等科校舎を見てみよう
今週の朝礼は初等科全校へ放送で行いました。6月22日土曜日にNHKテレビで放映された「ぶらタモリ」では白金がテーマに取り上げられ、私たちの学校の正門とその坂も番組中で紹介されました。そこで、今回は学校の門や建物について考えてみました。
番組によると、白金近辺は江戸時代から続くような風景、坂や道がいくつもそのまま残されている地域だということです。2年生が季節ごとに自然観察に行っている自然教育園は、江戸時代の武家屋敷の庭。そして、白金という地名の由来は、この園付近の室町時代の地図にまで遡ることができると説明されていました。都内では有数の広さであるこの園の森が残されるには、人々の努力があったということも紹介されていました。園に続く東京都庭園美術館は戦前の旧朝香宮邸であり、この建物が建築当時のままに残されることになったエピソードも紹介されました。
学校の正門への道、学校のグランド沿いのまっすぐな道は江戸時代の地図を見ると、それぞれ今も当時とほぼ変わらない形状であろうと説明されました。当時はグランド沿いの方が正門で、現在の正門の方は裏口や勝手口にあたるところだったかもしれないとも言われていました。学校近辺には細い道や坂道がいくつもありますが、それも江戸時代の姿を残しているとのことです。
学校がこの白金に創立されたのは、明治41年です。江戸時代から明治時代になって、東京は大きく様変わりしています。この40年間にどのような変化がこの地にはあったのでしょうか。調べてみると、きっと興味深い発見があるはずです。
番組では正門以外の建物の紹介はありませんでしたが、学校の建物はどれも素敵なデザインです。まず、正門は建築家ヤン・レツルの設計で、唯一現存している建築物です。アーチがあり、その上に屋根が載せられています。そして、よく見てみると屋根の下には木でできた、屋根のための台があります。そして、なおよく見てみると、その台には不思議な模様の彫り込みがあります。何のイメージかよくわからない不思議な模様です。両開きになる、門の大きな木の扉も、とても素敵なデザインです。
初等科の校舎は学校全体の中で特に素敵なデザインの建築です。こちらの建築家はアントニン・レイモンドです。職員室前の床は赤と緑の模様がとても美しいものです。
前庭から初等科校舎を見ると、細長い窓が並ぶデザインで、高いところには段々模様の飾りがついています。休み時間に外に出て、初等科校舎をよく見てみたいものです。
朝礼では話しませんでしたが、初等科校舎の階段の手すりも美しい、凝ったデザインです。トータルに細部にまでこだわった、建築家の思いが込められているように感じられます。
学校のまわりの道、坂道、門、建物を改めて良く眺めてみると、学校の111年の歴史が見えてくるようです。