校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

11月21日中高等科朝礼 クリスマスに向けてヨルダンの教会の決断に学ぶ

2023.11.21

 11月21日は、創立者聖マグダレナ・ソフィアが同志3名と共に聖心会の活動を志した創立の日とされています。校内では特に祝いませんでしたが、大事な日です。生徒たちは中間試験が近づいていることを考えながら、クリスマスの準備も始めていく時期になっています。今回の朝礼では、11月26日づけカトリック新聞で見つけたヨルダンのキリスト教諸教会についての記事を元に、生徒と共に、特に、今年の世界の中でのクリスマスについて考え始めてみました。画像は昨年のクリスマスの飾りです。

~~***~~

 ガザという町の名前を聞かない日はありません。皆さんも同じでしょう。急によく知る町になってしまいました。色々なニュース、人々の様子を目にしています。イスラエル、パレスチナについて、あまりにも頻繁に目にするので、だんだん慣れてきてしまいそうです。改めて地図を開いて、ガザがどこにあるのか見てみました。

 イスラエルは地中海に沿った南北に細長い国で、ガザはイスラエルの一番南の方、エジプトにとても近いところにありました。イスラエルは、北はシリア、レバノン、東はヨルダン、南はエジプトに接しています。そして、実際には皆さんも知っている通り、国境線についても住んでいる人々についても非常に複雑な問題を抱えています。

 東隣の国、ヨルダンのキリスト教会は、このクリスマスに向けて、今年はガザの人々の苦しみを考えて、飾りやプレゼントやパーティのような楽しいことは行わない、という決定をしたことを知りました。すぐ隣の国にいる者として、自分たちだけが楽しいクリスマスを祝うことはできない、そのような思いからカトリック教会だけでなく、プロテスタントの教会も含めて、キリスト教会全体で決めたようです。今年のクリスマスはイエスの誕生を思い、イエスを迎えることに専念して意味を深め、祈りに集中するということのようです。隣の国のガザの人々と心を一つにしたい、自分たちだけ楽しむことはできない、そのような思いなのでしょう。

 イエスが人としてこの世に生まれたことを祝うのがクリスマスです。この出来事の本当の意味は何なのか、平和に向かうものではなかったのか。ヨルダンのキリストを信じる人々は改めて心を一つにして祈る、という決断をしました。このような決断をした人々いることを心にとめておきたいと感じました。クリスマスの本当の喜びは何なのか問われます。

 私たちも学校でクリスマスを祝う準備を始めています。クラスでプラクティスも決めるでしょう。今年は、ガザの人々、ヨルダンの人々のことも心に留めながら、私たちには何ができるか、何をしようとするのか、よく考えてみましょう。神様が私たちに望んでいらっしゃることがあるはずです。

このページのトップへ
このページのトップへ