校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

カンボジア体験学習 7月23日 第2日目

2019.07.24

2日目は首都プノンペンでの見学を行いました。午前中はポル・ポト時代の歴史を通して平和について学び、午後には王宮を訪ねました。

私たちの体験学習でガイドを務めてくださるチア・ノルさんは自らがポル・ポト時代の苦難を経験しています。今回もこれまでと変わらない熱意をもって、私たちを迎えてくださいました。巧みな日本語で当事者から語られる説明に真剣に耳を傾けました。ツールスレン刑務所とキリングフィールドという重い出来事が生じた現場を目の当たりにし、事前学習で知り得た以上に深刻な現実に自分で実際に出会うことの意味深さを味わいました。

午後には王宮を訪問し、カンボジアの異なる現実にふれました。金色の装飾が豪華になされた立派な王宮の様子に、生徒たちはカンボジアの文化と歴史の深さを感じ取ることができました。トンレサップ川とメコン川の合流地点にも立ち、2つの大きな川の流れを眺めました。平和な時代となってプノンペンの街は経済発展と都市開発が急ピッチで進行しています。庶民の生活の場と隣り合って新築されたいくつもの高層ビルが目に付きます。中国語の看板が多いことにも生徒たちは気づきました。カンボジア社会の現実の複雑さが少しずつ生徒に開かれてきています。

夕方に次の訪問地シェムリアップに移動しました。カンボジア航空国内線のフライトは、プロペラを併用するこじんまりとした機体によりました。搭乗前に機体を目にした生徒たちにはちょっとした驚きが走りましたが、緑豊かなカンボジアの風景を楽しみながらの快適な旅でした。シェムリアップは世界遺産アンコールワットのある歴史と文化の町です。首都とは異なる地方都市の様子は生徒は新たな視点を与えようとしています。

夕食後には分かち合いの時間をもち、今回の体験学習への期待と午前の見学の感想を述べ合いました。ひとり一人が心に深く感じるものを語り合い、予定終了時刻を超えるほどの聴きごたえある集まりとなりました。明日はバイヨン中学校訪問です。日本から分担して持ってきた支援物資を仕分けして整え、催しの確認をして一日を終えました。交流と出会いに期待と少しの不安を感じながら、翌日に備えます。

日ごろ学びを深めているSDGsは持続可能な開発を目指しています。この国の人々のほんものの幸せとはどのようなことなのでしょうか。

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