校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

開かれた心で

2025.06.26

6月20日の初等科のみこころの祝日行事の日に、絵本「聖マグダレナ・ソフィア・バラ」の作者、児島なおみさんと学院顧問のシスター宇野の講演がありました。この絵本は初等科生はみな読んでいます。お二人は初等科からの同級生で、中高ではともにバスケットボール部に所属されていました。講演について、中高等科の朝礼で話をしました。

6月24日 中高等科朝礼より

先週の金曜日、初等科のみこころの祝日のお祝い日に、絵本「聖マグダレナ・ソフィア・バラ」の作者、児島なおみさんとシスター宇野の講演がありました。講演では絵本の中から三つ、二人が好きな絵を選び、それについてお話くださったのですが、一番の絵はどの絵だと思いますか。それはマザーと女の子が並んで座る後ろ姿で、マザーの横には子羊がいて、二人の視線の先には太陽と遠くにジョアニーの町がある絵です。絵に添えられている文章を覚えている人もいると思います。

「マザーバラは 目にうつる かたちには まどわされませんでした。なぜなら マザーバラには 見えるのでした。すべてのひとの  なかに かがやく とくべつな ひかりが... どんな ひとの なかにも きえることなく かがやきつづける 神さまの すがたが... 愛にあふれた マザーバラの 目には見えるのでした。」

児島さんは講演もしてくださいましたが、プレゼントもくださいました。聖マグダレナ・ソフィア・バラ列聖100年記念に新しく絵を描き、カードにしてくださいました。中高のみなさんには金曜日のみこころの祝日のごミサの後にお渡ししますので、楽しみにしていてください。そのカードには「開かれた心で生きる」と言葉が添えられています。開かれた心を持っていると、偏見や先入観をもたないで人の意見や考え方などを受け入れたり、自分の本当の気持ちを隠すことなく相手に伝え、親しい人間関係を築くことができるでしょう。お互い開かれた心でいないと、よい対話はできません。先入観や偏見で自分の心は固く閉ざしているのに、相手の心だけを開かせようとするのは無理があります。そして相手の心をこじ開けようとしてはいけませんが、開くのを待っているだけではいつまでたっても対話はできません。自分の心を開くことで、相手も心を開いてくれるのです。自分の心を開くのはときに難しいことですが、できるだけ開かれた心でいられるように努力していきたいと思います。

そして、このカードの「開かれた心」にはもうひとつ大事な意味があります。だれに心を開いて生きていくのでしょうか。いつも神さまに開かれた心で過ごせたらいいなと思うのです。神さまは聖霊を通して、私たちに働きかけてくださっています。ただ、自分の考えにしがみつき、かたくなになった閉ざされた心では、神さまの愛を感じとることはとても難しくなります。心の中を自分のことでいっぱいにしてしまっては、神さまからの豊かな愛をいただく場所がありません。開かれた心でマザーバラに、神さまに、自分の様子を知らせたり、ご相談して、神さまのお望みは何なのか、聖霊の声を聴き取ることができるスペースを心の中にいつも開けておきたいと思います。

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