聖心女子学院が大切にしている教育の特色のひとつに、グローバルな視点で物事を見つめ、世界の人々と関わり合える能力の育成があります。海外での生活を体験し文化交流を深める中で、文化的多様性を知り、世界の一員として生きる力を育てます。
昨年度のカンボジア体験学習はプノンペンとシェムリアップの両都市を訪れました。プノンペンでは内戦の惨状を伝えるツールスレン刑務所と、キリングフィールドを訪れました。歴史と向き合い、真実を後世に伝えようとするカンボジアから、現代の私たちも平和を構築するために何をすべきか考えさせられました。今年度は姉妹校主催の韓国体験学習とフィリピン体験学習も予定されています。アジア圏の文化を体験する貴重な機会となっています。
9年〜11年対象
学校名:FCJ College
都市名:ベナーラ(メルボルン郊外)
現地での生活を通して文化と語学を体験する
活動内容
市内見学 / 姉妹校訪問 / 現地の教員による本校生徒向けESL授業 / 現地校授業体験 / ホームステイ
10年・11年対象
学校名:University College London
都市名:ロンドン
学校名:Cambridge University
都市名:ケンブリッジ
レベルの高い英語の講義を聞き、疑問をもつ力をつける
活動内容
大学教授による講義 / 現地の高校生および日本の高校生と共に、ディスカッションやプレゼンテーション / 英国大学進学に関しての説明会 / 寮生活 / 一日市内見学
9年〜11年対象
アジアとオセアニアにある姉妹校によるオンライン交流を行う
活動内容
貧困・教育・地域紛争・環境問題など世界に共通する問題を取り上げ、準備から発表まで全て英語で行い、姉妹校の生徒と意見交換する
各学校の文化の差異などについても話し合う
9年〜12年対象
日本・メキシコ・アメリカ・台湾の姉妹校による交流を行う
活動内容
手紙、メール、Zoom交流を通して異文化や他国の姉妹校について理解を深める
あらゆる国の人と会話してみたい、他国の魅力や多様な考えに触れたいという好奇心から、私はVCP (VirtualCollaboration Program) に参加しました。VCPには、東京・静岡・台湾・ブリスベン・メルボルン・シドニーにある姉妹校が参加し、各学校から一人ずつの6 人のグループに分かれ活動しました。毎回グループの中の1人が1つの世界的な社会問題についてプレゼンテーションを行い、メンバーそれぞれが自分の国での現状や行っている解決策などを発表し合いました。このプログラムでは準備からグループ活動まで全て英語で行います。最初は頼れる人がいない状況に不安がありましたが、物怖じせずに積極的に発表し、他国のメンバーと話を深めることができて、世界の人と会話することの楽しさを感じました。私は、戦争や人道的危機についてプレゼンテーションをすることになり、準備の過程では、知らない単語や表現の仕方に困ることも多かったです。しかし、1カ月かけてプレゼンテーションを準備し、無事成功することができて、達成感を感じるとともに、英語に対する自信に繋がりました。言語を通して世界と繋がる楽しさを感じながら、様々な知識や視点を得ることが出来たVCPでの経験は、私の人生にとってかけがえのない貴重な経験となりました。
ホームステイをしながら海外の姉妹校の日常を経験し、同世代の生徒と共に学び、視野を広げます。
目的:海外の高校生の日常を経験し、同世代の生徒と共に学び、視野を広げる。
活動内容:姉妹校/現地校に通っての現地生徒と同じ生活 / ホームステイ
Woodlandsは2週間寮生活になる可能性あり。Forest Ridgeも寮になる可能性あり。
私は12月にカナダのBSS(TheBishop Strachan School)との交換留学プログラムに参加しました。BSSは歴史ある名門女子校で、多様な国籍や文化を持つ生徒が集まり、日本とは異なる環境の中で学ぶことができました。私はBSSでの生活を通して、異文化の中で積極的に挑戦することの大切さを学びました。授業はすべて選択制で、私は物理や化学などを選択しましたが、英語で専門的な内容を学ぶことは新鮮でした。最初は難しく感じましたが、失敗を恐れずに話しかけ、クラスメイトと交流するうちに少しずつ授業を楽しめるようになっていきました。また、ホストファミリーとの生活では、アイスホッケー観戦やナイアガラの滝訪問など、冬のカナダを存分に楽しむことができました。英語でのコミュニケーションは不安もありましたが積極的に話すことで自然と会話ができるようになり、自信につながりました。このプログラムではBSSの生徒が1月に日本を訪れ、私たちがホストとして日本の文化を紹介しました。渋谷や富士山などに案内し、日本の魅力を伝える貴重な機会となりました。
私は高校2 年生の10月に、アメリカ、メリーランド州にある聖心の姉妹校Stone Ridgeへ2週間の留学をしました。同じ聖心の学校でありながら、授業の進め方や生徒の雰囲気は大きく異なり、新しい文化を肌で感じることができました。また、Stone Ridgeは国際交流がとても盛んな学校で、アメリカの文化を学ぶだけでなく、フランスやスペインなど他国からの留学生とも交流を深めることができました。異なるバックグラウンドを持つ友人と出会い、多様な価値観に触れたことで、自分の視野が大きく広がったと感じます。さらに、ホストファミリーとの生活では、日々の会話を通じて、習慣や考え方の違いにも気づくことができました。メリーランド州は首都のワシントンD. C.と近いため、休日には、ホワイトハウスや博物館などを見学し、社会的な学びを深める貴重な機会にもなりました。この2週間は、英語力を伸ばすだけでなく、異文化の中で自分を表現することの大切さを学ぶ、大変貴重な経験となりました。今後もこの学びを活かし、様々な文化に触れながら、自分の可能性を広げられるよう日々努力していきたいです。
ホームステイをしながら現地の10年生・11年生の授業を受けます。
※姉妹校1年留学は、学年を落とさずに進級できます
高校1年生の夏から約10 か月間、カナダのハリファックスに留学しました。ハリファックスは、カナダの東海岸に位置する美しい、ゆったりとした港町です。姉妹校のSHSH (Sacred Heart School in Halifax)は、フレンドリーで温かい人々にあふれ、心配や不安も安心して吐露できる環境でした。最初は、現地の英語や異なる文化に戸惑うこともありましたが、現地の人々と交流していくことで、自主性や積極性がさらに増していき、異文化も受け入れられるようになりました。カナダには周りを尊重しつつも付和雷同しない、自立した人々が多く、彼女らに囲まれて暮らすことで多くの刺激を受けることができました。学校では毎日のようにクラブ活動に参加し、Cross Country Clubでは、チームで州大会三位という結果を残すことができました。この留学で、英語力は勿論、物事をポジティブにそして柔軟に捉えることや、新たな世界を知る楽しさを得ることができたと思います。
本学院は、アメリカ、アイルランド、オーストラリア、メキシコ、台湾など、世界に広がる姉妹校への短期留学をに行っていると同時に、これらの姉妹校から交換留学生も受け入れています。
在学中に、聖心だからこそできる経験をしたいと考え、メキシコシティにある姉妹校 Sagrado Corazon との交換留学に応募しました。遠く離れたメキシコへ留学するにあたり、不安も大きくありましたが、日本とメキシコ、両方の先生方が同じ聖心スピリットの下、心遣い溢れる対応をして下さり、安心して留学生活を送ることができました。自由な校風のメキシコ聖心の授業は、スペイン語で進められていきますが、今まで聖心で固めてきた基礎的な知識と、英語と似た表現や現地で出来た友人の助けから授業内容を掴み取り、楽しんで授業を受けることができました。聖心は一つの家庭という言葉通り、メキシコという「未知」の国のなかで、親戚の家にいるような安心感を持って未知の経験を積めたのは、聖心のネットワークならではだと思います。卒業、進学を控え、徐々に慌ただしくなる学校生活のなかでも、常に新しい挑戦と可能性の機会を与えて下った先生に、本当に感謝しています。
私は以前からアジアの子供の教育について関心を持っていました。カンボジア体験学習で現地の子供達との交流があると知り、参加を希望しました。カンボジアの子供達は日本のように物資に恵まれた環境で生活していません。しかし、日常生活に悲壮感は全くなく、彼らの目には輝きがあります。全力で今を生きているという姿は、日本の子供たちの姿とは違うような気がしました。この体験から、より一層将来は子供の教育へ携わっていきたいと思いました。子供たちとの交流の他に、アンコールワット遺跡見学や内戦の跡地であるツールスレン刑務所やキリングフィールドなどに触れる機会もあり、心の底からこの体験学習に参加して良かったと思っています。実際にカンボジアへ行き、自分の目で見て肌で感じるということは、現地の歴史や文化への理解を深めると同時に、自分自身をも成長させる大きなきっかけとなりました。この体験学習を通して感じた全てのことは、これから私の思考の源となると思われる貴重な経験となりました。