トップページ > Spirit of "Mikokoro" > 10月30日初等科朝礼 ハロウィンの前に 守護の天使は私たちを見守ってくださる目に見えない存在
10月最後の初等科の朝礼では、間近になったハロウィンを取りあげながら、守護の天使について話しました。守護の天使については現代のカトリック教会ではあまり語られず、聖書の中にも直接的な言及はありませんが、伝統的にこのような存在があると認められており、年間の記念日も10月2日と定められています。良い存在としての目に見えない存在を子どもたちと共に考えてみました。上の画像は2年生たちが春に描いた消防写生会での作品です。
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10月も終わろうとしています。10月の終わりと言えばハロウィンです。ハロウィンと言えばおばけです。色々なところでハロウィンのおばけの飾りや、季節限定のおばけのイラストのついたお菓子を見かけます。カトリック教会では11月を死者の月としていて、11月1日を全部の聖人のお祝いの日、11月2日を死者の日として、亡くなった方を思い起こすことにしています。その11月の死者の月になる前の日の10月31日に、ハロウィンとしておばけのお祭りをするようになったのだと考えることができます。
おばけは怖い存在です。普通は目に見えないはずなのに、何か近くにいるように感じられたり、何か普通と違うものが見えるように思われたりして、怖く感じさせられます。目に見えない存在を大切にする、という祈りを「感ずべき御母」の祝日で唱えましたが、目に見えないものの中にも神さまにつながっているよいものと、何かよくわからない怖いものがあるということがあるようです。
目に見えない存在の第一は神さまです。神さまは安心できるよい方です。そして、神さまにお仕えする天使という存在もいます。目に見えない存在ですが、聖書の中には名前のついている天使もいます。たとえば、マリア様のところに神さまの知らせを伝えにくる天使はガブリエルという名前です。そして、ラファエルという天使は旧約聖書のトビト記というところに出てきます。トビアという青年を助ける役割です。
天使は神さまにお仕えして、人間を助けたり、人間に神さまの知らせを伝えたり、人間の祈りを神さまにお伝えしたりする働きをしています。そして、特に、守護の天使と言って、人間一人ひとりを見守る役目をしている天使もいると言われています。「守」は守るという字、「護」は保護の護という字です。つまり、守護の天使とは、私たち一人ひとりに、私たちが気づかなくても、天使がついていてくださるということです。私たちを危険から守ってくれたり、良いことと悪いことを区別するのを助けてくれたりするそうです。
そのように考えると、怖くなったり、心配になったりしたときも、守護の天使がいてくださるので安心できます。もし目に見えたら、どのような方なのでしょう。やさしくて、美しく、力強い方ではないかと私は想像しています。この守護の天使の記念日は10月2日と教会では定められています。皆でこの日を盛大にお祝いすれば良かったと少し残念に思っています。
ハロウィンの飾りを見たら、今年はこの守護の天使を思い出して、見守ってくださることに感謝してください。