校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

10月15日初等科後期始業式 子どもでも変化を生み出す力はある

2024.10.15

 初等科も後期を開始します。秋らしい青空の下、全校児童が前庭に集まりました。これから力をつけていくときです。楽しい行事も待っています。どのような日々になるか、児童と共に楽しみしながら進めます。

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 後期が始まります。また今日から皆で学んだり、色々な活動をしたりしていきましょう。今年度の目標の「私から私たちへ」を心がけて、対話を始めて、深めて、変わっていきましょう。たくさん対話ができると良いです。まず、先生やお友だちの話をよく聞きましょう。そして、自分からもお話ししてください。それから、質問したり、答えたりして考えを深めましょう。そうしたら、何か新しいことに気がついて、私も周りの人も一緒に変わっていきます。そのような何か新しいことが生まれる対話がたくさんできる後期の学校生活にしていきましょう。

 一人ひとり自分から進んで行動できると良いです。何をしたら良いのかな、何が大切なことかな、と自分で考えてみましょう。そのためには、やはりよく聞く耳とよく見る目、よく考える頭と伝える口が必要です。そして自分から動ける体も必要です。そうしたらとても楽しい初等科になりそうです。楽しみです。そして、後期には楽しい行事もあります。クリスマスウィッシングも学習発表会も楽しみです。皆で協力して作っていきましょう。

 さて、先週にはノーベル賞の発表がありました。スウェーデンという国にノーベル賞を選ぶ委員会があります。毎年9月の終わりから10月の始めに、世界で大事な仕事をした人たちをノーベル賞に選んでいます。その年の仕事というだけでなく、何年もずっと続けてきた活動について表彰されるということが多いです。ノーベル賞には幾つかの賞があって、誰が受賞するか世界中が注目していました。日本の受賞もありました。日本の受賞は何の賞で、どなたでしたか?平和賞で、日本原水爆被害者団体協議会というグループでした。この方たちは原爆の被爆者の方たちで、79年前の戦争のときに、また戦争が終わった後にも南太平洋の島でアメリカによる核兵器の実験があったときに被害にあった方たちが、各兵器の恐ろしさについて、自分たちの体験をもとに、世界の平和のために勇気を持って語り続けて来ました。とても辛い悲しい経験を、もう同じようなことは繰り返されてはならないという考えで伝え続けて来ました。だめなものはだめだ、と勇気をもって語り続ける方々です。世界では残念なことに今も戦争が起こっていて、核兵器が使われるのではないかと心配する人もいます。だから今回のこの平和賞の意味は重要だと言われています。

 高等科の11年生は毎年7月に長崎に研修旅行に行っています。そして、長崎の被曝体験者の方にお話を聞いています。被曝するという大変な経験のお話を聞いて、平和を守るために私たちも受け継いでいかなくてはと学んできます。でも、79年前のできごとですから、体験者の方々はもう年を取った方々ばかりです。11年生たちは、自分たちが直接お話を聞ける最後になってしまうのではないか、と毎年心配しています。子どもや若者が体験者の方々の言葉を受け継ぐということが大事になっています。

 世界には色々な考えの国があって、戦争に勝つためには強い武器を持たなければならないという考え方で核兵器をたくさん持っている国や、新たに作ろうとしたりする国もあります。被爆者の方たちは核兵器は使ってはいけないと主張しています。武器や戦争でなく、言葉によって平和を作る、対立があったら対話によって解決すべきだと考えているからです。この方たちの意見はどんな意見なのでしょう。皆さんは子どもですが、子どもでも平和を大切にするためにはできることがあります。まず、今回平和賞を受賞した方たちの活動について、広島や長崎でどんなことがあったのか知ることから始めましょう。ノーベル賞の委員会の考え方は、人のために尽くそうとするなら、一人の人からでも変化を生み出すことができるということだそうです。一人の子どもでも同じと私は思います。

 今日からの後期が楽しく充実していくように、皆で心を込めて毎日を送りましょう。神さまも見守っていてくださいます。

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