トップページ > Spirit of "Mikokoro" > 6月25日中高等科朝礼 日本の中の弱い立場の人々は誰か
中高等科は夏休み前最終日に合唱コンクールを予定し、生徒たちは各クラスで練習に熱が入る頃となりました。各クラスのまとまりが高まっていきます。
~~***~~
ASIANZという聖心姉妹校オセアニア地区の先生たちの集まりがあります。ASIANZのASIAは、アジアの聖心で、韓国、台湾、日本、インドの聖心、それにANZはオーストラリア、ニュージーランドの聖心で、合わせて6ヶ国の聖心の先生たちで、聖心の教育の意味について考えています。
集まりはZoom会議として行っていますが、集まりの進め方には形式の決まりがあって、始めに先住民や弱い立場の人々について祈りをすることになっています。オーストラリアならアボリジニの人々、ニュージーランドならマオリの人々についてです。オーストラリア、ニュージーランドの人々は自分たち白人が、これらの土地に後から入っていったという意識を強くもっているようです。そして、今は元から住んでいた人々の歴史や文化を尊重して、共に生きようという姿勢を示そうとしています。それが聖心としてふさわしいあり方だと考えているようです。
そこで、日本が会議の当番になったら何を取り上げるのが良いだろうかと考えていましたが、先日は不二聖心が当番にあたり、能登半島地震の被災者について祈りました。
日本として、他に何がテーマになると皆さんは考えますか?地震や災害の被災者、貧困状態にある人々、ハンセン病回復者などの他、沖縄やアイヌの人々が考えられます。それぞれの国に歴史があります。
6月23日、先日の日曜日は沖縄慰霊の日でした。皆さんはこのことについて新聞やニュースを見ましたか?6月23日は、第二次世界大戦の末期の沖縄での過酷な地上戦で亡くなられた多くの人々を追悼し、平和のためにも祈る日です。
沖縄とはどのような所でしょうか。美しい海のある南国の観光地であると同時に、79年前には戦争の大きな悲劇の地であったという歴史があります。沖縄の人々はその記憶を大切にしています。そして、今は、中国・台湾・北朝鮮・ロシア・韓国と、アジアの緊張の中で、沖縄の人々は平和を訴えているように思われます。
まだこの慰霊の日について新聞を見ていない人は、見てみましょう。沖縄の人々が何を感じ、考えているのか。6月23日は東京にいる私たちにも忘れてはならない日でしょう。