校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

2月13日中高等科朝礼 ハンセン病問題について考える

2024.02.14

 中高等科ではハンセン病について学ぶ機会を設けています。それは、100年以上前に遡る、本校の先達から受け継いでいる伝統です。今回10年生の生徒9名が厚生労働省主催の第23回人権フォーラム2024のハンセン病問題に関するシンポジウムに参加させていただくことになりました。2月17日に東村山市立中央公民館で開催が予定されています。校内にはポスターが掲示されていますが、今回改めて朝礼で全校生徒に伝え、応援を呼びかけました。

 このシンポジウムでは、本校から2チーム、岡山県邑久高校から1チームがハンセン病の回復者とご家族にインタビューを行い、聞き書きをして、報告します。例年、参加校の学校で写真を撮影してポスターを作成されているということですが、今回は本校の正門前での写真となりました。上にある画像です。

 ハンセン病は現在では治療薬があり、完治する病気です。しかし、後遺症が目に見えるものとして残ることが多く、そのために差別の対象となってきました。また、長く続いたハンセン病に対する旧政策のために、ハンセン病に対する誤解や無理解に基づく差別がいまだに存在し、日本社会の抱える問題となっています。その中で、ハンセン病問題について学び続けることは大切な活動です。本校では、100年ほど前から静岡県御殿場市神山の復生病院を支援する活動を先達が始めました。これはパリ外国宣教者会が設立したハンセン病患者のための療養所でした。ハンセン病を学ぶ活動は、イエスに倣うという志に発するものとして現在も受け継いでいます。

 今回のシンポジウム参加は10年生の活動となりましたが、他の学年でもハンセン病に関する学習や活動をしています。12年生は回復者の方々のための朗読ボランティアの活動を行いました。回復者の中には、後遺症のために視力に障害のある方々もいらっしゃいます。そのような方々のために「ふれあい福祉便り」から記事を朗読し、録音して送付しています。文章の朗読と共に記事についての感想や歌の合唱も合わせてお届けしています。初等科生が歌で参加することもあります。また、12年生の有志の生徒で東村山にある国立ハンセン病資料館と多磨全生園の見学も行い、学びを深める機会とします。

 シンポジウムにご関心がある方は以下のURLでご確認ください。 https://www.shf.or.jp/wp-content/uploads/2023/11/cf69cbda888526f4c37f943899a43cb1.pdf

 

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