校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

12月13日初等科朝礼 COP28を知っていますか?

2023.12.19

 11月30日から12月13日まで開催されたCOP28の会議は、子どもたちの未来の地球にも関わるものでした。カトリック教会の教皇フランシスコも地球環境の保全には大きな関心を寄せて、この会議に関わろうとしてきました。このことを朝礼で紹介し、子どもたちと共に私たちができることについて考えてみました。

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 COP28を知っていますか?水を飲むためのコップではありません。COP28は世界の気候変動の問題について考える会議の名前で、今回が28回目なのでCOP28と呼んでいます。アラブ首長国連邦のドバイという所で世界の国の代表が集まって、地球の気候の変化について、これからどうしたら良いか話し合っています。

 今年は日本でもとても暑い夏でした。今も12月としては暖かい日が続いています。日本でも気候の変化が感じられます。世界では気温がだんだん上がってとても暑くなったり、南極や北極の氷が溶けたりしています。雨の降り方が変わって、大雨になるところがあったり、全然雨が降らなくなってしまったりしたところもあります。前と気候が変わってしまって困っているところがたくさんあります。

 原因は何なのでしょうか。人間の生活は機械をたくさん使い、車やバスのような交通機関も使って便利な生活をするために、エネルギーをたくさん必要とするようになりました。主に石油をたくさん使っています。電気を作るためにも石油を使っています。石油をたくさん使うと、世界の気候の変化につながります。

 このようなエネルギーをたくさん使う国は豊かな国です。生活は便利で、ものをたくさん買ったり、使ったりすることができます。その結果として世界の気候に悪い影響も与えています。一方で、気候が変わって困っている国の多くは、エネルギーをあまり使っていない国で、まだ貧しい国です。この違いや差も世界が困っていることの一つです。

 COP28はこのような世界の状況をどうするか考える会議です。気候の変化を止めるためには、今まで通りの生活を続けるわけにはいきません。しかし、どうしたら良いか、なかなかわかりません。

 この会議に教皇フランシスコも参加して、意見を言おうと考えていました。教皇フランシスコは自分の国のことだけを考えている人ではありません。ですから、会議に行ったら、自分の国のことだけでなく、世界のことを考えましょう、そうでないと地球が守れませんと言うつもりでした。ところが、病気のために会議に行かれなくなってしまいました。そこで代わりの方がメッセージを読みました。

 物ではなく、いのちを大切にすることを考えましょう。色々なムダ使いをしていませんか?生活の仕方を変えなければなりません。このような内容だったそうです。教皇フランシスコにはまた元気になっていただきたいです。

 さて、私たちには何ができるでしょうか。国のことを決めるのは大人ですが、私たちにもできることがあるでしょう。カトリック教会のSDGsにあたる、LSGsのことを皆さんに紹介したことを覚えていますか?Lは「ラウダート・シ」で、SGは「持続可能な目標」です。LSGsには7つの課題がありました。地球を大切にする、貧しい人のことを心にかける、エコロジカルな経済を目指す、生活の仕方を考える、教育に取り組む、心のあり方を磨く、社会の仕組みを考える、ということです。LSGsがSDGsとどのように違うか考えてみたらどうでしょうか。LSGsは4年生の教室の廊下のところに掲示してあります。

 今回の私からの提案は、ゴミの捨て方について考えることです。皆さんのゴミの捨て方はどうなっていますか?どのようなものが、どのように捨ててありますか?ゴミに捨ててあるものにムダはありませんか?自分たちのゴミを見てみるとどうでしょうか。どのようなものを、どのように使って生活しているか、わかることはありませんか?

 日本の中にはゴミゼロの町があるそうです。徳島県の上勝町はゴミを出さない、「ゼロ・ウエィスト」宣言を出している町だそうです。この町では、野菜などの生ゴミはそれぞれの家でコンポストに捨てます。そして、ゴミは全部、町のゴミステーションに持って行って、リサイクルのために分別するので、ゴミの収集は行われていないそうです。分別は45種類にもなり、リサイクルできるものはリサイクルします。そして、このようなゴミの処理の仕方をしていたら、町の人はだんだんゴミにならないものを選んで使うようになったそうです。

 生活の仕方を変えることには時間がかかります。しかし、地球を守るためには何かしなければなりません。今回はゴミについて見直してみて、自分たちのできることを考えてみましょう。そして、会議がどのような結論を出すのかにも注目しましょう。子どもの皆さんのために、大切な地球が守られることを願っています。

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