校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

12月6日 初等科朝礼  世界で困っていること:トイレの問題

2023.12.09

 水曜日の朝は初等科朝礼の日です。3学年ずつ講堂に集まりますが、この日はファーストステージのゆりの行列のために講堂に飾り付けがしてありましたので、放送での朝礼となりました。今回は世界のトイレの問題を考えることにしました。トイレはわたしたちの生活の重要な一部です。上の画像は、今年の初等科のクリスマスのプラクティスのテーマです。ここにある姿勢で世界の問題にも耳を傾けます。

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 今日は朝礼で皆さんと一緒に考えたいことがあります。それは私たちの生活に大事なトイレ、お手洗いのことです。1ヶ月ほど前のことになりますが、11月19日は世界トイレの日でした。新聞に記事がありました。読んだ方もあるかもしれません。紹介しながらお話しします。(朝日新聞11月18日夕刊)

 日本のトイレは家でも、学校でも、どこでもとてもきれいです。トイレがきちんとしていることはとても大切です。しかし、世界にはトイレがなくて、きれいな水を飲むことがきない人たちがたくさんいます。世界全体で見ると、5人に1人の人にはきれいなトイレがないそうです。トイレがないとどうなってしまうでしょうか。

 ずいぶん前のことになりますが、フィリピンで農家に何日か泊めていただいたことがあります。とても親切な家族で、私を歓迎してとても良くしてくださいました。田んぼで米を作ったり、野菜を作ったりして、昔ながらの家に住んでいました。そしてその家にはトイレがありませんでした。トイレのためには皆、庭に行きます。農家なので広い庭がありました。庭のどこかでするしかありません。びっくりしましたが、皆がそうしていたので、私も同じようにしました。とても驚きましたが、今から考えてみるととても大切な経験でした。世界にはトイレのない生活をしている人がたくさんいることを自分の体験として知りました。

 トイレの問題はユニセフや国連のSDG'Sの目標の一つです。2030年までに世界全体の人がきれいなトイレを使えるようにすることを目指しています。貧しい人が集まって住んでいる地域でトイレがないと、汚い水が流れることになります。そうすると飲み水も汚くなってしまいます。日本に住んでいるわたしたちの生活では、トイレや生活全体がとてもきれいで、安全で安心です。しかし、それが世界の当たり前ではありません。そのことを忘れないようにしたいです。

 では、どうしたら世界の皆がきれいなトイレを使えるようになるのでしょうか。日本人の中にもアフリカや色々な地域の人々のトイレのために働いている人がいます。私たちにできることは、まず、トイレをきれいに使うことです。4年生は社会科で水のことについて勉強し、水の処理場を見学して、使った後の水がどのようになっていくかも学びました。他の学年の人も調べてみたらどうでしょうか。色々なことがわかります。そうしたらできることが見つかるかもしれません。ぜひ取り組んでみましょう。

 私たちはゆりの行列で「心」を大切にします。そして心は生活に結びついています。そして学校の目標で「私から私たち」を目指しています。プラクティスでは「耳を傾け、問いかける」ことを実行しようとしています。トイレの問題にも耳を傾け、問いかけて、なぜかな?と考えみたいです。

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