校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

10月10日中高等科朝礼 みこころ祭は組織力、やり抜く力を育てる

2023.10.10

 みこころ祭を終え、落ち着いた学校生活を再開します。朝の祈りには、みこころ祭で築くことができた信頼関係をこれからも活かしたい、という生徒の言葉がありました。みこころ祭は楽しいイベントであるだけでなく、生徒たちの関わりが育つ機会でもあり、それを生徒自身が実感しているのはうれしいことです。上の画像は、みこころ祭開会式で割られる恒例のくす玉です。みこころ祭の装飾部門の苦心の作です。

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 今年のみこころ祭は多くの方に来ていただき、見ていただくことができました。それぞれの団体の準備や協力の成果でした。実行委員会や各部門の方たちは本当にがんばりました。これは組織力と言っても良いでしょう。

 みこころ祭について改めて考えてみると、計画性が重要であることがわかります。どうやってものごとを動かしていくか、自分たちの計画にどのように協力してもらうか、頭を使って考えたでしょう。委員会や各部門の方たちにとっては、自分たちの役目が自分たちのためのことではなく、全体のための働きで、皆でみこころ祭を作り上げるために、どのように動いたら全体が作れるかと考え抜いたことでしょう。これは組織力発揮するための手立てでした。

 しばらく前に、みこころ祭の準備日にお客様がいらしたことがあります。その方は、準備のために動いているその当時の生徒の姿を見て、皆が落ち着いて行動している、一人ひとりが自分のやるべきことをわかって、考えて行動していると見てくださり、この学校の特色だと言ってくださったので、とてもうれしく感じたことを記憶しています。

 確かに、行事を皆で作り上げるということは非常に聖心らしいことです。

 部活動の力も発揮できたでしょう。今回、部活動の公演を見てくださった方が、とても見応えがあり、力いっぱい実力を発揮していた、自発性が見られ、中途半端でなくやろうという意気込みが舞台上に溢れているのが見えて良かったと言ってくださいました。これもうれしいことでした。

 ある学校の先生が、部活動はやり遂げる力を育てる、生徒をやる気にさせる力があると語っていました。所属感をもって部活動に参加し、協力したり、責任を果たしたり、達成感を味わったりすることはとても大切です。試合や公演などの場で力を発揮し、学年を超えた関わりも築くことができます。この先生の考えはほんとうにその通りです。

 しかし、聖心としては、この学校の行事の力や委員会の力も、生徒のやり遂げる力を育てるものであるとつけ加えておきたいと感じます。行事に全員が責任をもって関わる。手が空いていれば、自分の役割や仕事でなくても働く。行事の楽しみだけでなく、しっかり関わる。たとえば、みこころ祭終了後の片付けは本当に短時間で皆でやり遂げることができました。〇〇で人手が足りません、手の空いている人は行ってください、という放送があったときには、さっと人が集まって協力していました。私も少し手伝いました。これをやってくれませんかと頼んだら、時間がありますからと言ってやってくれた方もいました。自分のことだけでなく、全体のことを考えて行動していた姿でした。それは、一人ひとりがこの学校のメンバーであり、大切な一員として関わっているという意識であり、自分のことだけでなく、全体のことに気を配り、身体が動かせるという姿勢です。行事は皆で作り、楽しむもの。だから全体のためにも働く、ということです。

 みこころ祭では、実行委員会や各部門が全体のための役割を果たしてくれました。全体のことを考えて、動く。責任分担して、助け合ってやり遂げる。困ったことが起きたときは、責任を押しつけ合うのではなく、皆で解決に向けて協力する。無関心にならない。これは組織力です。

 みこころ祭の楽しさは、このようなところにもありました。後期の行事や委員会の活動を通して、これからもやり遂げる力を身につけてほしいと願っています。

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