校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

1月18日初等科朝礼 阪神大震災のこと

2023.01.18

 1月17日は阪神大震災を思い起こし、祈る日でした。1日遅れとはなりましたが、初等科の児童と一緒に考え、祈りました。忘れずに思い起こしたいものです。そして、児童に話をしたときには、強調しきれませんでしたが、震災の大変な最中で多くの人々が助け合いながら、いのちを守っていったということも、忘れずに継承していくべきことです。不安な状況でこそ、不信ではなく、信頼をもって、お互いを大切にする関わりを築いていくことの大切さとその実現可能性を、阪神大震災から学びたいものです。今学年の学校の目標にもつながります。

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 1月17日は日本の、特に関西の人々にとって大切な日です。なぜでしょうか。気づいた人、知っている人もいるでしょう。28年前の1月17日の朝に阪神大震災がありました。昨日は新聞やニュースに神戸などの被災した地域の人々が祈りを捧げている様子がでていました。ろうそくを灯してたくさんの人が祈っていました。この地震では6000人以上の方が亡くなられました。今でも多くの方が亡くなられた方のことを大切に思い出して、お祈りしています。28年前のことですから、皆さんのお父さん、お母さんも子どもの頃のことかもしれません。それでも、今もたくさんの人が地震の日を思い出してお祈りしていました。

 この時には、姉妹校の小林聖心も被害を受けました。小林聖心のある兵庫県には被害の大きな地域がありました。この日、私は姉妹校の不二聖心でお仕事をしていたので、静岡県に住んでいましたが、地震のときには静岡県でもとても長く続く揺れを感じました。普通の地震とは違うように感じてテレビをつけたら、関西方面の大変な様子がわかって、本当にびっくりしました。そして、その年の4月から1年間小林聖心でお仕事することになり、自分でも色々なことを知りました。

 1月から小林聖心は地震被害のためにしばらくお休みでしたが、4月には一応普通に学校生活を始めることができました。しかし、生徒の皆さんに話を聞いてみると、とても大変だったことがわかりました。とても怖かったこと、電気も水もガスも全部止まってしまったこと、家が傾いたり、倒れたりしたこと、電車も止まってしまったこと、色々なことがあったそうです。それでも、4月からは学校生活を始めました。

 そして、7月になってプールで水泳教室をすることになりました。小林聖心のプールは外にあります。水泳教室の始めに、プール開きのお祈りがありました。私はその日のお祈りが忘れられません。お祈りでは、全校生徒がプールの周りに集まりました。お天気の良い日で、プールにはきれいな水が入って、きらきら光っていました。高校生の代表の方が祈りました。きれいな水がいっぱいあることに心から感謝します。震災のときには水がなくて本当に困りました。それなのに、今は、こんなにたくさんのきれいな水があり、プールで泳ぐこともできます。これは当たり前のことではありません。このように祈りました。

 プールに水があるということが、それほどにうれしいことなのだと、この祈りから強く伝わってきました。地震のすぐ後、水道が止まっているとき、近所の道路の水道管が壊れて、水が地面から溢れているところがあったので、そこに水を汲みに行きました。たくさんの人が集まって水を汲んでいました、と話してくれた生徒がいました。そういうところでは、たくさんの人が助けあったり、工夫したりしたのだそうです。本当に大変な経験をしたのだということがわかりました。

 日本は災害が多い国です。東日本大震災や他にも災害が起こっています。自分の身を守り、いのちを守らなければなりません。私たちは避難訓練もしています。しかし、助け合うことも大切なことです。阪神大震災のことを忘れずに、亡くなられたり、悲しい思いを今もしている方のことを思ってお祈りしながら、災害のときには自分の身を守るということも、しっかりと気をつけていきましょう。

 

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