校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

11月8日中高等科朝礼  直に情報を得て知る大切さ  聖星の記事から

2022.11.08

 本校中高等科には学校新聞「聖星」があり、委員会の生徒たちが企画・編集して年に数回発行しています。10月末の最新号にはウクライナに関する記事が掲載されました。これは生徒の直接の取材によるもので、すぐれた取り組みでした。今回の朝礼ではこの記事を取り上げると共に、6月のみこころの祝日に初等科からポーランドの聖心に送った絵手紙が喜ばれたとの現地からの知らせと合わせて、生徒たちに話しました。どちらも世界に広がる聖心の姉妹校ネットワークを活かした取り組みです。

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 秋が深まり、朝の登校の時には寒いと感じるほどになりました。クリスマスに向けての準備も始まり、歌の練習の声が聞こえてきて、喜ばしく感じています。

 さて、6月のみこころの祝日に初等科では「希望の作り手になる」ということから、ウクライナでの戦争のことも考えて、平和や希望をテーマにした絵手紙を書きました。そして、ウクライナから避難している方々のためにはポーランドの聖心会へ、日本にいる難民の方々のためには鎌倉にあるアルペ難民センターに送りました。6月にポーランドへと送ったものは夏休みの間に着き、今回この11月6日の日曜日に聖心会のシスターたちが関わっている教会の青年のグループで、絵手紙を披露する催しを行ったということです。その様子の写真と動画が送られてきました。こちらから送った絵手紙を飾ったり、自分たちでもアートの作品作りに取り組んで、日本へのお返しを考えてくれたり、バンドのコンサートをしたりととても楽しそうな集まりのようでした。初等科生の絵手紙を喜んでいただけたことはとてもうれしいことです。写真を見ると、この催しはよく計画されたもののようで、私がもっていた思い込みにも気づかされました。ウクライナからの避難ということで、日本の災害時の避難所のような光景を想像していました。確かにウクライナから避難している方々です。しかし、少なくともポーランドにいる今は音楽やアートを楽しむことができる機会があるのでしょう。一つの発見と感じています。現実の複雑さを理解する難しさと、知らないことがたくさんあるのだという事実を改めて感じています。

 10月の終わりに発行された「聖星」最新号には、1面の下の段に特集記事があります。「隣国ポーランドから 同声大の声を聴く ウクライナは今」というタイトルがつけられています。ポーランドの聖心会のシスターに紹介していただいて、ワルシャワにある高校の生徒たちにメールで取材して書いた記事です。2人の方の名前が挙がっています。ウクライナ情勢について、新聞や色々なメディアによる報道を通して現地のことを知ることはできます。しかし、私たちの聖星の委員会の方たちが直接にウクライナの人に話を聴きたいと考えて挑戦してくれたことには大きな意味があります。記事中にも書いてありましたが、直接に得た情報は特別なものです。情報を正しく伝える責任もあります。委員会がそれをとろうとしてくれたことも意味深いと感じています。

 記事には、高校生たちの気持ちや生活の現実の様子が書かれています。同世代の目が見たことを、同世代が受け取って、自分たちの言葉で伝えています。コンサートのことも書かれています。コンサートは交流の場で、音楽を通して思いを伝え合うものなのだということがわかります。

 この記事をぜひ読んでください。

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