校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

10月11日初等科後期始業式 勉強することは楽しい!国際ガールズデーに

2022.10.11

 中高等科は7日・8日にみこころ祭を終えました。両日共に、事前の予約制とさせていただきましたが、保護者・卒業生、受験を考えていらっしゃる方々にもご覧いただくことができました。ご来校ありがとうございました。特に、7日は雨の悪天候の中でもおいでくださった方々には感謝しています。初等科は11日から後期を始めました。

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 今日から後期です。また新しい気持ちで学校生活を始めましょう。お祈りにあったように、温かい言葉やあいさつが「私たち」を作ります。皆さんも心構えはできていますか?後期には、色々な行事もあり、前期とは違った楽しさがあります。

  前期の終業式で紹介した教皇フランシスコの祈りにあったように、希望の担い手になって、「私から私たちへ」を目標に、色々なことにチャレンジしましょう。

 「私」として、自分のことも一生懸命に、責任をもってやりましょう。学ぶ、自分で考える、自分の意見を発言したり、発表したり、自分の気持ちも大切にします。そして、「私たち」は、友だちや仲間のことですから、しっかりまわりを見たり、耳を澄ませてよく聞いたり、わかりやすく伝えたり、つながりを作ったりして、協力して良いものを作りだしたりしましょう。「私たち」としてどんなことを作り出せるか楽しみです。

  今日10月11日は世界の女の子に大事な日です。なぜなら、10月11日は国際ガールズデーだからです。世界中の女の子が生き生き、自分らしく生活できるように考えて行動する日です。この日のためのイベントやキャンペーンが色々ありますが、その中で一つの言葉をみつけました。それは、「もし、私が」というものです。もし、私が〇〇だったら、と皆さんも考えてみて、自分がその立場だったら、と想像してみてください、という呼びかけです。

  ウガンダの女の子の話を知りました。13歳でローズという名前の中学生です。学校の制服はピンクのワンピースでとてもかわいい服です。でも、その学校は男の子もピンク色のシャツを着ていました。男の子たちもすてきでした。ウガンダには聖心の学校がありますが、ローズの学校は聖心の学校ではありません。ローズは田舎の村、畑のたくさんある農村に住んでいます。

 皆さんは甘いお菓子は好きですか?甘い味は砂糖でつけます。砂糖はサトウキビという、ススキを大人の背丈くらい大きくしたような植物から作ります。サトウキビを刈り取って、その茎を絞って甘い汁をとって、煮詰めてつくります。ウガンダでもサトウキビがたくさんとれるのだそうで、ローズの村でも、サトウキビの畑があるそうです。

 先週の朝礼では、モロッコという国のおばあさんの話をしました。覚えていますか?そのおばあさんは、子どものころ、女の子は勉強しなくていい、と言われて、勉強する時間をもらえなかったので、字が読めない大人になってしまいました、というお話でした。そのお話は、そのおばあさんが子どもの頃の話ですから、昔のことです。

 ところが、ウガンダでは、今でも農村では、男の子は学校に続けて行くことができても、女の子は途中でやめてしまうことが多いそうです。家の手伝いをしたり、若いお母さんになったりします。ローズの村でも、女の子たちはサトウキビ畑の仕事をするために、学校をやめてしまったりするそうです。でも、ローズは色々な国の支援を受けて、学校での勉強を続けています。そして、自分の考えをもって、意見を言い、将来はサトウキビ畑ではない仕事もやってみたいし、自分のしたい仕事を選ぶこともできるようになりたいと考えています。自分らしく生きることを目指していこうとしています。そのためには、勉強することが大事だと考えています。

  「もし、私が〇〇だったら・・・」と考えてみるとどうでしょうか。「もし、私がローズの村に住んでいたら」、「ウガンダに住んでいる女の子だったら?」日本の砂糖はどこの国から来ているのでしょうか。多分ウガンダからは来ていないでしょう。でも、もしかすると、日本の私たちが食べている砂糖を取るために、世界のどこかの女の子たちが、学校に行く代わりに働いているかもしれません。

  勉強できることは、大事なことだし、うれしいことです。自分で考えたり、わかった!と感じることは、やっぱりうれしいことです。勉強すると、そんなことがあるんだ!とか、そう考えればよいのか!とか、そういう考え方もあるかのか!と発見がたくさんあります。新しい考えをみつけられます。

 新しい考えがないと、もうだめだ、いつも同じ、もうこれしかない、と希望がなくなって、前に進めなくなります。

 勉強する、ということは、希望につながることです。

 勉強しなくてはいけない、と思うと、気が重くなることもあるかもしれません。そういう時は、勉強して楽しかったときのことを考えましょう。ローズのような、世界の女の子について考えてみるのもよいかもしれません。

 一人ではむずかしいときもあるでしょう。そうしたら、助け合って、協力することで、「私たち」として、できるかもしれない、やってみよう、となりたいと思います。

 世界の色々なところで、たくさんの女の子たちが、がんばっています。私たちも後期の学校生活で、みんなで前に進んでいきましょう。

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