校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

9月28日初等科朝礼

2022.09.29

 10月11日は国際ガールズデー International Day of Girls にあたります。日頃から世界では女の子たちがどのように生活しているか、子どもたちと共に関心をもっていますが、この日を前に改めて考えてみることにしました。今回は、やまじえびね作の「女の子がいる場所は」を参考にさせていただきました。5人の少女たちのストーリーが心に響くコミック作品です。

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 5人の女の子が登場する物語を読みました。今日はその中の一つを紹介します。5人はそれぞれ違う国に住んでいます。サウジアラビア、モロッコ、インド、日本、アフガニスタンです。それぞれの国で生活している小学校4年生くらいから中学生の女の子たちの物語です。それぞれの国で女の子についての考え方は少しずつ違うようです。

 その中でモロッコの女の子の話をします。モロッコはどこにある国でしょう。地図か地球儀で調べてください。アフリカの一番北で西の国です。どのような国なのでしょう。

 このお話の主人公は小学校4年生か5年生の女の子です。中学生のお姉さんと高校生のお兄さんがいます。おばあさんも一緒に生活しています。この女の子は本が大好きで、たくさんの物語を読んでいます。勉強もがんばっています。

 ある日、おばあさんのお友だちのおばあさんが、しばらく家に泊まりにくることになりました。ところが、このお友だちのおばあさんはなんだか怖くて、本を読んでいると、お手伝いしなさい、とか、女の子はかわいくなければいけない、背が高すぎるなど、いつも、女の子は〇〇、と色々言っています。そんなことを言われると、いやだなあ、私は本がとても好きなのに、なんでいけないの?と思ってしまいます。

 ところが、ある日、そのお友だちのおばあさんには身体に大変な傷跡があることを知ってしまいました。ものすごい怪我をしたことがあるようです。でも、そのおばあさんは何も話してくれません。さて、その怖いおばあさんが家にいる日もやっと終わって、さようならをした後に、女の子は自分のおばあさんに聞いてみました。あのおばあさんの傷跡は何だったのだろう?そうしたら、おばあさんが教えてくれました。

 お友だちのおばあさんは、実は、字が読めませんでした。子どもの頃、家で、女の子だからといって勉強させてもらえなかったのです。いつも女の子はお手伝いと家の仕事ばかり。それで、大人になってから、ある日、「立ち入り禁止」と書いてある立て札が読めずに、危険な橋を渡ろうとしてしまい、下に落ちて大変な怪我をしてしまったのです。生きているのが不思議なくらいの大怪我だったそうです。そして、おばあさんは字が読めないことを恥ずかしいと思っていたのでしょう。だから、怪我のことも話せなかったのです。

 これを聞いて、女の子はびっくりしてしまいます。これが、怖くて、不機嫌なおばあさんの秘密だったんだ。字が読めないなんて、大変。駅に行っても、乗り物の行き先が読めないと、どれに乗ったらよいかわからないので、困ってしまいます。手紙をもらっても、何が書いてあるのか、字が読めないと、わかりません。何か飲もうと思っても、ボトルに何と書いてあるのか読めないと、変なものを飲んでしまうかもしれません。

 そして、本が読めません。本はこんなにおもしろいのに。それを読むことができない。女の子はこのことに気づいて、びっくりしてしまいます。おばあさんのために悲しくなってしまいます。字が読めないのは、おばあさんのせいではない。女の子だから・・・。

 この物語は、ここで終わっています。この後、この女の子はどうしていったでしょうか。10月11日は国際ガールズデーです。世界には色々な生活をしている女の子たちがいます。これからも色々な国の女の子のことを知っていきましょう。

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