校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

7月16日 初等科 夏休み前 7月の集い 疑問を大切に調べる

2022.07.16

 初等科もいよいよ夏休みを迎えることになりました。大掃除をして締めくくります。あいにくの大雨の日になりましたが、元気に学校生活を終えました。4月からこれまで感染状況が落ち着いており、様々な活動が実施できたことは大変恵まれたことでした。最終日の集いとして教室の児童に向け、校内テレビ放送で話をしました。児童に紹介している傘はRE:PETの傘です。

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 4月からの学校生活では色々なことができました。勉強では新しいことをたくさん学びました。新しくできるようになったこともたくさんあるでしょう。わかったり、できるようになったり、ということはとてもうれしいことで、自信になります。なかなかうまくいかないこと、心配だったり、まだ自信がなかったりすることもきっとあるでしょう。あきらめないで、がんばりましょう。

 行事も行うことができました。遠足、運動会、みこころの祝日、水泳、5年生の清里校外学習など、数えるとたくさんあります。「私から、私たちへ」の目標はどうでしょうか。どんなことができましたか?どのような人と新しくお友だちになれましたか?みこころの祝日では、ウクライナの人々のことを考えて絵手紙を書くこともできました。「私たち」をどのように広げることができましたか?

 嫌なこと、残念なこともあったかもしれません。夏休みの間に、少しゆっくりとどうしたら良いか考えてみてください。不安や心配、嫌だ!という気持ちかもしれません。本当にそうでしょう。でも、その気持ちばかりにならないで、「私は大丈夫、きっとなんとかなる」と思って、解決する方法を探してください。あきらめない心でいれば、何か新しいことが見えてきます。

 夏休みには、学校ではできない色々なことをぜひしてください。この夏にはコロナウイルスの状況も安心できて、様々なことができるかもしれないと期待していましたが、また心配な状況になってきました。色々なところに行くのはむずかしいかもしれません。工夫して、色々なことをしてください。本を読むのはとても良いです。どなたかの人の話を聴くことも大切にしてください。実際にお会いして話を聴くことが一番良いですが、それができなくても、テレビや動画などを利用することもできます。ただおもしろいお話というだけでなく、昔の話や何かのやり方についてのお話が聞けると良いでしょう。やり方についての話を聴いたら、自分でもやってみてください。実際にものを作ってみましょう。1回だけでなく、2回やってみてください。そうすると、自分のものになります。

 何かおもしろいことを発見したり、疑問を感じたら、調べてみましょう。調べ方を工夫したり、調べ方を誰かに教えてもらったりすることも良いでしょう。普通の生活のようでも気をつけていると、色々なものを見つけて、疑問も感じます。朝、学校に来る途中でも、ミミズやダンゴムシをみつけたり、何かよくわからない不思議なものをみつけたりしている皆さんがたくさんいます。私も今朝、学校の近所でカタツムリをみつけました。とても久しぶりのことで、もういなくなってしまったかと思っていたので、みつけることができて、とてもうれしく感じました。

 先週、傘袋の話をしましたが、今日は傘を皆さんにお見せします。この傘は普通のようですが、ペットボトル3本分のリサイクルしたプラスチックから作られています。このようなものについて調べてみたりすることもできます。みこころの調べ学習や、5・6年生は自分の研究を楽しく進めてください。

 先週10年生の上級生のための講演会がありました。卒業生に来ていただき、「探究」について話していただきました。探究ですから、どうやって自分の疑問を深め、調べていくかということについての話でした。一人目の方は、人間の脳の働きについて大学で研究しています。生徒のころは算数や数学は大嫌い、理科も苦手と思っていたそうです。しかし、自分の疑問が脳の働きの不思議なので、知りたいことを知るために、今では数学や理科も全部使いながら研究をしています。この方の考えは「人間は変われる」、苦手や好きでないと思っていたことでも、知りたいことを知りたいと思って追究し続けていると、変わっていく、ということでした。

 もう一人の方は、珍しい言葉の研究をしています。イスラエルのユダヤの人々は、イエスの生きていた2000年前の時代の後に色々な国へ散らばっていき、その後の歴史を通して色々な国で生活するようになり、イスラエルの言葉を大切にしながら、その土地の言葉も学んで、自分たちの新しい言葉を作っていきました。方言のような色々な言葉になりました。イスラエルの言葉の特色はありますが、話す人はとても少ない特別な言葉です。そのような言葉は調べるのも大変で、何回ももうだめかもしれない、と思ったそうです。自分ではとてもおもしろいと思っていても、調べても何の役に立つかよくわからなくなることもありました。それでもあきらめないで工夫を続けいると、助けてくれる人が出てきたり、一緒にやってくれる人が出てきたりしたそうです。方法がみつかります。この方の考えは、小さなところから始めることが大事、少しでも気になったら、そのままにしないでとにかく調べてみることが大事、ということでした。

 二人ともとてもお話がおもしろい方で、いきいきしていました。このような人になれたらすてきだなと感じる方々でした。皆さんも疑問を大切にしてください。

 では、夏休みを期待をもって始めましょう。今年も先週は1・2年生の教室のところには七夕飾りがありました。色々な願いや祈りが短冊に書かれていました。夏休みの間もお祈りを大切にしましょう。3つのことを祈りの中で大切にしてください。

 一つ目は、自分の良い所をみつけることです。お祈りの中で、毎日、何か自分の良い所をみつけましょう。二つ目には、自分に正直になることができるようにお祈りしてください。自分に正直になれますようにと神さまにお願いしてください。自分に正直になると、色々なことがきっと見えてくるでしょう。三つ目に平和について祈りましょう。世界が平和になるように祈ってください。自分のことだけでなく、自分のまわりの人のこと、世界のことを考えて祈りましょう。「私から私たちへ」となれるように祈ってください。

 そして、最後に、お休みの前にいつも言っている三つの言葉を繰り返します。「ありがとう」「ごめんなさい」「どうぞ」を忘れずに、聖心の子どもとして元気で過ごしてください。くれぐれも健康には気をつけてください。9月にお会いするのを楽しみにしています。

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