校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

5月25日 創立者聖マグダレナ・ソフィアの祝日

2022.05.28

 創立者聖マグダレナ・ソフィアの祝日に、初等科は放送朝礼でのお祈り会、中高等科はセカンドステージ7・8年生、サードステージ9年生以上に分かれて講演会を催し、それぞれでジェンダーについて学びました。講演会の内容は学院ブログにある通りです。

 創立者の祝日には毎年創立者の絵姿のカードを渡しています。上の画像は今年度初等科生に渡したカードです。小林聖心に原画があります。Ferroniと言う画家が、日本から送られてきた絵をもとに描いたものと言われています。画家本人は日本を訪れたことはないようで、着物姿の子どもたちも背景の建物もどこか異国風です。しかし、同じイエスのみこころを学び、大切にする心が表されています。東京の聖心には、この絵と対になると考えられる作品が初等科の講堂に飾られています。そちらには、聖マグダレナ・ソフィアの傍らに初聖体の式に与ると思われる白い服を装った一人の少女が描かれています。多様な文化の中で、イエスのみこころで一つになる、聖心のあり方を示すもの絵です。

 中高等科生に渡したカードは、5月25日の本ブログで掲載した画像です。こちらは19世紀半ばから20世紀半ばにかけて活動したイタリア人芸術家Domenico Mastroanniによる、聖マグダレナ・ソフィアの生涯を表した一連の作品の中の一つです。Mastroanniは彫刻作品も残していますが、今回のカードのように、粘土のレリーフで情景を形作り、写真撮影することで作品とする技法の持ち主でした。このカードの場面は、風景から推測して、ローマのトリニタ・ディ・モンティの聖心の庭で、聖マグダレナ・ソフィアの周りに生徒たちが何かを心配して集まり、一緒に祈っている様子と考えられます。世界の平和のために心配している今の私たちにふさわしい絵柄とも思われます。

 聖マグダレナ・ソフィアは多様性の中の一致として、「一つの心、一つの魂 Cor Unum, Anima Una」 を求めましたが、それは決して,、命令などによって無理に従わせることではありません。多様な考え、あり方、活動を受け入れながら、皆がイエスのみこころを大切にする思いで一致する、違いを認めながら目ざすところで一致する、というものでした。

 世界の平和のために、聖マグダレナ・ソフィアと共にこの祝日に祈ります。

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