校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

5月26日・27日 中高等科聖母戴冠式

2021.05.29

 5月はマリア様の月として、中高等科でも聖母戴冠式を朝礼行事として行っています。例年は聖堂にマリア像を飾り、聖歌と祈りと共に、花の冠を生徒の代表がお捧げしますが、昨年は休校中にオンラインで、今年は各クラスにZoom配信で行いました。ソフィア委員会が、ルカによる福音書1章のマリアに関する箇所の朗読を美しい写真を添えて動画として作成したものを視聴しました。5月23日が聖霊降臨の祝日でしたので、今回はマリアと聖霊の関わりに注目して話しました。

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 聖母戴冠式でマリア様に冠を捧げるのは、マリア様に倣う気持ちの表現です。マリア様に何を学び、倣いたいか、今回はマリア様と聖霊の関わりに注目してみましょう。

 5月23日の日曜日、カトリック教会では聖霊降臨の祝日でした。イエスが十字架の上で亡くなり、復活されて、40日間弟子たちと人々と共に目に見える姿で過ごされてから天に昇られて、再び姿を見ることができなくなります。しかし、またしばらくして弟子たちに聖霊が降る、弟子たちが聖霊を受ける、それが聖霊降臨です。

 これはとても大事な出来事でした。「父と子と聖霊」と唱えて、私たちは祈りをしていますが、イエスから聖霊について説明されても、聖霊がどのようなものであるか弟子たちには理解できませんでした。聖霊降臨は、そのような弟子たちが聖霊の存在を知ったできごとでした。イエスに出会えなくなった後の弟子たちが、目には見えなくてもイエスの存在を実感し、目に見えない神さまの存在を深く悟った体験でした。そして、聖霊降臨で大事なことは、弟子たち皆が一緒にいるときに、このできごとがあったということです。その場にいた皆で同じ一つの霊を受け、その後に弟子たちは様々な言葉で語り始めたと聖書には書かれています。ここには強烈な共有体験と多様性がみられます。これは教会の始まりと言われています。もう一つ大事なことは、マリアも弟子たちと共にその場にいたということです。これは聖書には書いていないことですが、そのように信じられてきました。そこでマリアは教会の母と呼ばれます。

 マリアの生涯は聖霊と共にありました。ルカによる福音書にもあるように、聖霊によってイエスの母となりました。そして、聖霊が弟子たちに降るときに、そこに共にいて、教会の母となりました。マリアは人間と神さまをつなぐ存在であり、人と人との間をつなぐ存在となりました。

 私たちもマリア様から、聖霊に対して開かれた存在になり、神さまと共に生きる、人と共に生きる喜びということを学びましょう。このようなマリア様の姿は、魂で生きていた人の姿でもあります。

 マリア様に倣う気持ちで祈り、学び、一日を過ごしましょう。

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