校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

12月2日初等科朝礼 聖フランシスコ・ザビエルの大きな祈り

2020.12.02

 カトリック教会では12月3日は日本にキリスト教をもたらした聖フランシスコ・ザビエルの祝日です。ザビエルは1506年スペインとフランスの国境に近いナヴァラに生まれ、1552年中国で没しています。ゆりの行列では、大きな祈りについて聖母マリアに学びながら祈りましたので、ザビエルの大きな祈りを子どもたちと共に考えました。

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 123日は日本のキリスト教には大事な日です。なぜなら、日本にキリスト教を伝えた聖フランシスコ・ザビエルの祝日だからです。ザビエルは500年くらい前の人です。ファーストステージの皆さんは、ゆりの行列でマリア様の大きな祈りについて考えて、祈りました。今日はザビエルの大きな祈りについて考えてみましょう。

 ザビエルはスペインの北の方の出身でした。ザビエルと言う名前のお城が今も残っている、立派な家の息子でした。子どもの時から神様のことを大事に生きたいと思っていましたが、自分のこと、自分の家族、自分の国のこともとても大事にしていました。それがその時にザビエルの祈りの大きさだったでしょう。

 大人になる前に、フランスのパリで勉強することになりました。そこでは色々な所から来た友だちに出会いました。そのなかの一人にイグナチオという人がいました。この人もスペインから勉強に来ていました。イグナチオは神様をとても大切にする人で、特に祈りをとても大切にしました。そして、イグナチオのもう一つの特徴は、旅をして、色々な所の人々にイエスのことを伝えようとしたことです。ザビエルはイグナチオに出会って、自分の考えが広くなりました。自分のこと、家族、自分の国よりもっとおおきな世界があることに気づきました。ザビエルは勉強が終わったら、自分の国に帰ろうと思っていましたが、イグナチオと一緒に神様のためにもっと広い世界に行こうと考えるようになりました。ザビエルの祈りは大きくなりました。それで、イグナチオが仲間と一緒にイエズス会という修道会を始めたときに、ザビエルも加わりました。

 イグナチオたちの始めの頃の考えの広さは、フランスからローマのあるイタリア、そしてイエスの住んでいたエルサレムなどで、広いといってもまだヨーロッパ中心のものでした。ところが、その時代に世界はどんどん広がっていったのです。船にのってヨーロッパから西に進み、大西洋を渡ってアメリカ大陸に行く。船でアフリカを回ってインド洋に出て東に進み、インドやアジアの国々へ行く。このような大きな冒険が始まった時代でした。イグナチオたちは、まだイエスのことを知らないたくさんの人々がいる広い世界があることに気づきました。そして、自分たちの仲間の中からそこへ誰かを送りたいと考えるようになりました。イグナチオと一緒に、ザビエルの祈りもさらに大きくなりました。

 ザビエルは急に日本に行くことになりました。それはアジアへ行くことに決まっていた仲間が病気になったからで、ザビエルはその人の代わりになることが急に決まりました。そこで、ザビエルはインドからアジア、中国を経て日本に来ることになりました。大変な旅でした。ローマを出発したのは1540年で、日本に到着したのは1549年でした。途中インドで仕事をした時期もあり、9年間もかかる旅となりました。鹿児島に上陸して、京都や山口など西日本の色々なところで、2年のあいだ日本にイエスを伝える仕事を始めました。

 ザビエルの祈りによって日本にキリスト教がもたらされました。今も私たちはイエスの教えを大切に受け継いでいます。それはザビエルの大きな、大きな祈りのおかげです。ザビエルを描いた有名な絵があります。ザビエルは黒い服を着て、神様とイエスの心を大切にしている姿で描かれています。その絵を見て、ザビエルはどのような人だったのかと思っていました。調べてみると、ザビエルは2年間活動してから日本を離れ、中国で亡くなっています。その時ザビエルはまだ50歳にもなっていなかったと知り、驚きました。ザビエルは日本に来たときに、まず鹿児島に上陸しました。CIMG9014.JPG私は鹿児島のザビエルが上陸したというところに行ったことがあります。鹿児島の港は、東京や横浜の港と違って、目の前に大きな山がそびえています。桜島という山です。その向こうに、中国やインドがあり、ヨーロッパにも繋がっているのかと考えると、とても不思議な気持ちがしました。

 ファーストステージのゆりの行列では、私たちもマリア様のような大きな、大きな祈りができるように祈りました。12月3日の聖フランシスコ・ザビエルの祝日には、私たちもザビエルのように大きな、大きな祈りができるように祈りましょう。

 CIMG9021.JPG                   

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