校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

8月26日初等科朝礼 平和を作る人は希望を作る人

2020.08.26

 今朝も子どもたちは元気に登校してきました。今日は放送朝礼として、声で伝えました。平和について考えることは8月の大きなテーマです。毎年、広島の平和祈念式典での子ども代表の「平和への誓い」に注目し、子どもたちと考えています。

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 夏休みがある8月は1年中で特別な月です。そして、もう一つの理由でも8月は特別な月です。それは平和について考える月ということです。太平洋戦争・第2次世界大戦が終わった日が8月15日、そして広島の原爆の日が8月6日、長崎の原爆の日が8月9日です。今年は戦争が終わってから75年を数えています。75年間、日本に戦争がなかったということは大事なことで、これからも続けていかなくてはなりません。皆さんたちのように、子どもたちの皆がそう考えています。そして、昔、戦争を体験したお年寄りたちが、子どもの時のことを思い起こして、同じように考えています。

 戦争というのは大変なことです。普通のことができません。毎日のいつもの当たり前のことができなくなります。戦争は苦しみや悲しみ、対立や争いです。そして、多くの人が怪我をしたり、命を奪われたりします。

 7月6日の広島の原爆の日の記念式典では、子ども代表による「平和への誓い」があります。毎年小学生の代表がどのようなことを言うのかと、私は耳を傾けています。今年の子どもたちは、この春からのコロナウイルス感染流行を経験して、当たり前のことが当たり前でないことを深く感じ、75年前のことがとても大変なことだったということがわかったと言っていました。おじいさん、おばあさんたちが言っていたことが本当に大変なことだったとわかったと言っていました。今回経験したこと、学校に行けない、友だちに会えない、毎日が心配、やりたいことができない、そしてこのような状態がいつ終わるかわからない、こういうことが原爆のときのことでもあった、と本当に分かったと言うことでしょう。それがわかって、おじいさん、おばあさんたちが、あのようなことは二度と起きてはならない、と言っていたことをしっかり受け継ぎたいと言っていました。私たちは、お互いに認め合う、やさしい心を持ち続ける。相手の思いにより添い、笑顔で暮らせる平和な未来を作っていく、と言っていました。そして、これを実現するために必要なのは、人間の意思、つまり、考え方や決心です、と言っていました。

 平和は戦争がないことだけではありません。お互いが認め合って、やさしい心や笑顔があるということです。しかし、昨日、残念なことが日本ではありました。文部科学大臣から、コロナウイルスのために、日本の社会では偏見や決めつけが生じているという発言がありました。医療に従事する人や感染した人にひどいことを言ったり、仲間はずれにしたりすることが起きている、それはあってはならない、やめなければならないということです。コロナウイルスに感染することは、病気になることです。病気の人に対して大事なことは何でしょうか。それは、その人のことを大丈夫?と心配することです。感染を拡げないためには、接触を避ける、会うことができない、ということも起こります。だからこそ、心配する、ということが大事です。コロナウイルスには誰でも感染する可能性があります。

 私たちはお互いにやさしく、心配する仲間になりたいと思います。それが平和を作ることにつながります。そして、平和を作る人は、希望を作る人です。これからみんなでお互いのことを思いやったり、心配したりする、やさしい心のある仲間になっていきましょう。今日一日お友だちとどのような関わりを作れるでしょうか。

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