校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

5月5日 子どもの日 ジョン・バーニンガム「地球というすてきな星」初等科低学年用本のコーナーから 

2020.05.05

地球というすてきな星_.jpg 今日は子どもの日。女の子のためのひな祭り、桃の節句に対して、男の子のための端午の節句が由来です。しかし、今は子ども全体の日です。皆さんも柏餅やちまきを食べましたか?

 今日は初等科の低学年用の本のコーナーにある本を紹介します。一つの本棚に「こどもの本」と書いてあり、ファーストステージの皆さん向けの楽しい本がたくさんあります。2年生になった皆さんは、1年生のときにそこでたくさんおもしろい本をみつけて、楽しく読んだかもしれません。1年生の皆さんは、どんな本がみつけられるか楽しみにしていてください。

 「地球というすてきな星」は、私たちの大切な地球のために子どもたちが活躍する本です。空を飛んでいる二人の子どもは姉弟。ある日、夜になって人々が皆寝静まってしまってからも、大きなスギの木の下で遊んでいました。すると、そこで神さまに出会います。神さまは人に会わないように、わざわざ夜になって、人が眠っているときに地球を見に来たのです。それなのに、二人の子どもをみつけてびっくり。それでも、夜なのに眠りたくなくて、遊んでいる子どもたちを神さまは叱りませんでした。かえって、二人をさそって、地球を一緒に見に行きます。

 さて、神さまは地球を見てがっかりしてしまいます。なぜなら、せっかく美しいものに作った地球が台無しになっているからです。悲しくなった神さまはとても疲れてしまったので、二人に仕事を与えます。地球をもう一度美しくするための仕事です。二人は何をしたでしょうか?始めは大人たちは子どもの言うことを聞いてくれません。でも、子どもの言葉には力がありました。どんな力だったかは皆さんがこの本の中でみつけてください。「でも、〇〇なんだ!」という言葉が手がかりです。

 「でも」という言葉は言い訳になってしまうこともありますが、「でも」と言って、自分の意見をしっかり伝えなければならないときもあります。この子どもたちは「でも」を上手に使って、世界を変えました。

 新型コロナウィルスのために苦しんでいる地球のことを神さまはどう感じているでしょうか。「でも、〇〇なんだ!」と言わなければならないことがあるのではないでしょうか。子どもの皆さんが未来の地球のために大事なことを感じたり、見つけていることもきっとあると思います。

 この著者ジョン・バーニンガムは、日本の和歌山県を旅行しているときに感じたことをもとにこの本を書いたと言っています。もしかすると大きなスギの木は和歌山県の森の中の古い、古い大きなスギの木のことかもしれません。そうだとしたら、すてきなことです。

 ジョン・バーニンガム 長田弘訳 「地球というすてきな星」 ほるぷ出版  1998年

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