校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

5月4日おもしろい本を読みましょう(50)2019年度図書委員会のお薦めの本

2020.05.04

 「おもしろい本を読みましょう」が50回を数えることになりました。3月に始めたときには、これほど長く続けることになるとは思いませんでした。急な休校措置となって学校に来られなくなってしまった皆さんと一緒に、少しでも意味ある時間を過ごすためにと書き始めました。読んでくださっている皆さんありがとうございます。これからまだしばらく休校が続きます。皆さんと一緒に早く学校再開の日を待ちながら過ごしたいと思います。

 さて、記念すべき第50回では、2019年度中高図書委員会の方々が薦めてくださった本を取り上げます。CIMG2036.JPG中高図書館では、階段を降った右手、司書カウンターの手前に図書委員会の書棚があります。そこに毎月、各学年の図書委員会からのお薦め本が展示されています。3月から時間が止まっている学校では、2019年度の図書委員会の最後の展示が今でも皆さんを待っています。すでに貸し出されている本もあり、空いている場所も見えます。どのような本があったのでしょうか、わからないのは残念ですが、誰かが読んでいるかと思うとうれしくもあります。

 各学年の書棚を見ると、それぞれの学年に委員の方たちの考え方や、読書の世界の広がりが感じられます。自分で読んでおもしろかった本の中からぜひ多くの人に読んでほしいもの、本当におもしろかったと感じた本、そのような観点で集めているでしょう。これまで皆さんに様々な本を紹介してきましたが、今回図書委員会のお薦め本に接して、これまで知らなかった本の世界に分け入りました。人に薦められて本を知るのはおもしろい!皆さんにもそのような体験だったでしょうか。

 以下卒業した12年生のお薦め本から紹介します。図書委員会の皆さんの本の世界に分け入りましょう。どの学年の棚にも空きスペースがありましたので、ここには紹介できていないものもあります。2019年度の図書委員会の皆さんありがとうございました。

12年生 結城 浩 「数学ガール ゲーテルの不完全性定理」ソフトバンク クリエィティブ2009年

          「数学ガール 乱括アルゴリズム」 ソフトバンク クリエィティブ 2011年

          「数学ガール ガロア理論」 ソフトバンク クリエィティブ 2012年

          「数学ガールの誕生 理想の数学対話を求めて」 ソフトバンク クリエィティブ 2013年

リケ女にというサブタイトルがついていました。現在「ガロア理論」を読んでいます。高校2年生の「僕」が主人公で、3人の数学好き女子の仲間たちと数学について語り、問題を解くことを楽しみます。数学は苦手な人でも物語を楽しみ、数学の楽しさを味わうことができます。ガロアをなぜ選んだかという理由は、ガロアが聖マグダレナ・ソフィアの同時代にパリに生きた数学者だからです。

11年生 ヨナス・ヨハンソン 柳瀬瑞紀訳 「窓から逃げた100歳老人」 西村書店 2014年

               中村久里子訳 「国を救った数学少女」 西村書店 2015年

               中村久里子訳 「天国に行きたかったヒットマン」 西村書店 2016年

     長野まゆみ 「レモンタルト」 講談社 2009年

     中野京子 「新怖い絵」 角川書店 2016年

     湊かなえ 「母性」 新潮社 2012年

ヨナス・ヨハンソンの3冊目を読みました。不思議な雰囲気に引き込まれました。設定は確かに現代のはずですが、物語はどこか昔話を思わせます。なぜだったのでしょうか。思いがけない展開の本で、最後にほっとできる場面が訪れます。

10年生 綾辻行人 「どんどん橋落ちた」 講談社文庫 2002年

     湊かなえ 「Nのために」 東京創元社 2010年

          「豆の上で眠る」 新潮社 2014年

     宮部みゆき 「地下街の雨」 集英社 1994年

     辻村深月 「子どもたちは夜と遊ぶ 上・下」 講談社 2005年

     時雨沢恵一 「キノの旅」 角川書店 電撃文庫 2000年

     アガサ・クリスティ 「そして誰もいなくなった」

     江戸川乱歩 「黄金仮面」

湊かなえは人気です。2学年に選ばれています。ミステリーの名著もあがっています。

9年生 山田悠介 「アバター」 角川書店 2013年

    中村 航 「夏休み」 河出書房新社 2003年

    サラ・モス、アレクサンダー・パデノック 堤理華訳 「チョコレートの歴史物語」 原書房 2013年

    きしだりえこ 「どうぶつはやくちあいうえお」 のら書店 1996年

    サン・テグジュペリ The Little Prince

    森 鴎外 「高瀬舟」

「星の王子さま」は英語版が紹介されています。森鴎外の作品は古典の部類に入るでしょうか。ぜひ触れておきたいものです。

8年生 東川篤哉 「謎解きはディナーのあとで」 小学館 2010年

    東野圭吾 「容疑者Xの献身」 文藝春秋社 2005年

    梨木香歩 「りかさん」 新潮社文庫 2007年

    エリン・ハンター 金原瑞人訳 「ウォーリアーズ」 小学館 2006年

    ダレン・シャン 橋本恵訳 「奇怪なサーカス」 小学館 2001年

    アンデルセン 「おやゆび姫」

この学年もバラエティのある選択です。ウォーリアーズとは戦士たちの意味になりますが、表紙からするとネコの物語のようです。

7年生 東川篤哉 「放課後はミステリーとともに」 実業之日本社 2011年

    アンネ・フランク 「アンネの日記」

    アルヴィル・マイヤー 三鼓秋子訳 「アウシュビッツの子どもたち」 思文閣出版 1994年

7年生は毎年1・2月に総合的学習で「ハンナのカバン」を取り上げています。その一環として、アンネの日記とアウシュビッツについての本を取り上げてくれています。

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