校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

4月11日おもしろい本を読みましょう(34)マタイによる福音書 28章

2020.04.11

 今晩は復活徹夜祭です。教会での典礼が行われていない代わりに、各教会でインターネットを利用した工夫をしています。今晩も19時より東京教区関口教会からYouTubeで復活徹夜祭の典礼がライブ配信されます。菊地大司教様が司式されます。私も動画を見ながら祈ります。

 昨日までの朗読はヨハネによる福音書でしたが、復活徹夜祭の朗読はマタイによる福音書から取られています。教会のカレンダーでは、4月11日聖土曜日には典礼の朗読箇所は示されていません。正確には復活徹夜祭は12日の主日の日曜日に含まれることになっています。

 マタイによる福音書28章では、二人の女性が最初のイエスの復活の証人となっています。最初の証人が女性であることにいつも意味を感じ、誇りをいだいています。なぜ弟子たちでなく、女性たちだったのでしょうか。考えてみてください。何をしに、何を願ってイエスの墓にわざわざ出向いたのでしょうか。聖書の言葉を味わいながら考えてみましょう。

 二人の女性が墓に行って、見たものは何だったのでしょうか。そして、それからどのような行動をとったのでしょうか。

 イエスのご復活とはどのようなことだったのでしょうか。上で、「見たもの」は何だったでしょう?と問いを出しましたが、「見ないで、信じる者は幸い」という言葉もあります。イエスの時代からずっと後に生きている私たちは、自分の目で見ることはできません。しかし、私たちは信じることができます。女性たちが私たちに伝えてくれるものは何なのでしょうか。

 イエスの母マリアはイエスのために祈り続けています。マリアは十字架の下に立っていた、という情景を「スターバト マーテル」とラテン語で表します。このテーマで多くの楽曲が作られています。ペルゴレージの作曲した「スターバト マーテル」は今日の日中に聞くのにふさわしい音楽の一つです。

 この他にもイエスの受難を記念して多くの芸術が生み出されています。心に残る絵画や文学、音楽の作品があります。音楽ではバッハの「マタイ受難曲」や「ヨハネ受難曲」が有名です。そのような作品に接するのも、今日ならではの経験となるでしょう。


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