校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

12月14日初等科朝礼 

2022.12.15

 初等科のクリスマスウィッシングも近づき、練習に励んでいます。クリスマスの迎え方には様々なものがあります。ウィッシングも聖心ならではの迎え方です。今回の朝礼では、オーストリアのアルプスの村の伝統的なクリスマスの迎え方を紹介しながら、イエスを迎える児童の心を励ましました。舟田詠子著「アルプスの村のクリスマス」(リブロポート 1989年)は山村のクリスマスの様子に取材した本です。伝えられてきた伝統が、今も生きていることを願いながら話をしました。

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 「アルプスの村のクリスマス」という本を中高等科の図書館でみつけました。写真がいっぱいの本です。アルプスの村に住む男の子の、クリスマスを迎える家での様子が書かれています。アルプスはスイスとオーストリアに広がる山の地方です。この男の子の村はオーストリアにあります。

 アルプスの山の村の待降節は、日本の私たちのものとは少し違います。待降節は少しうらやましい始まり方です。11月最後の日曜日、待降節が始まるときに、お母さんが家にクリスマスを待つ飾りをつけます。その飾りにはキャンディがつなげて下げられていて、その一日きちんと過ごせたら、クリスマスまで毎日一個ずつそのキャンディを食べられます。皆さんがプラクティスをして、その日実行できたら印しをつけていくのと少し似ています。

 12月4日には、お父さんと一緒に森にサクランボの木から枝を切りにいくのだそうです。山の森は雪がいっぱいです。そこでサクラの木から枝を一本切って、家で花瓶に水を入れてさし、大切にしておくと芽が出てきます。花が咲くまで大切にするのだそうです。

 12月6日には、サンタクロースが家に来ます。まだプレゼントを持ってくるのではありません。子どもたちがどのように過ごしているか様子を見にきます。頑張りなさいとか、このことはできていますか?気をつけなさい、などと励ますのだそうです。そして、サンタクロースと一緒に鬼も来ます。この鬼は写真で見ると、日本の鬼にそっくりです。日本でも秋田県地方に「なまはげ」という鬼の出てくる行事があって、子どもを訪ねて厳しく注意したり、叱ったりします。よく似ています。鬼はちょっと怖い様子をしていて、しっかりしないと大変だ、と子どもたちに注意します。

 クリスマスツリーを飾るのは12月24日だそうです。雪の積もった森にお父さんと男の子でモミの木を1本切りにいきます。森の中にはモミの木がたくさん生えているので、1本切らせていただくことができるのだそうです。木を家に持ち帰ったら、ツリーの飾りをするのはお父さんで、飾り終わるまで家族は皆で楽しみにして待っています。

 家族のお祝いは24日の夜です。まず家の中でハーブを燃やして、よい香りの煙を作ります。家の中を良い香りでいっぱいにします。お食事には家族やお客様が集まり、プレゼントも交換します。夜中になったら教会に行きます。こうしてイエスを皆でお迎えします。

 1月になったら、公現祭というお祭りがあるのだそうです。これはイエスのところに3人の王様が訪ねてきたことの記念です。村では、子どもたちが3人の王様の衣装を着て、村の家を訪ねます。ウィッシングの中で3人の王様がイエスを訪ねてくるのと似ています。

 色々な国で、色々なクリスマスの迎え方があります。私たちの学校の迎え方はプラクティスとウィッシングです。私たちのウィッシングももうすぐです。心を込めて準備して、イエスをお迎えしましょう。

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