校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

10月20・21日セカンドステージ 感ずべき御母の祝日

2021.10.20

セカンドステージ生は久しぶりに聖堂に集まって感ずべき御母の祝日を祝いました。しかしながら、4学年が一同に会するのは避け、5年生と7年生、6年生と8年生の2つのグループとして2日間で行います。20日は5年生と7年生、6年生と8年生は21日に行います。聖堂で祈ることは格別です。   

 ~~***~~

 感ずべき御母の祝日おめでとうございます。

 久しぶりに聖堂に集まっています。5年と7年、6年と8年という珍しい学年の組み合わせです。聖堂で祈る雰囲気を大切に感じましょう。

 感ずべき御母の絵を改めてじっくり見てみましょう。とてもすてきな色合いです。マリア様が少しうつむき加減で静かな表情をしていらっしゃるのが、目に見えない世界を大切にする、祈りやふり返りの雰囲気をよく表しています。

 この絵をポーリーヌ・ペルドゥローが描いていたとき、シスターたちはどんな絵ができるかとても楽しみにしていました。何人かの生徒がアシスタントになって、水を用意したり、必要なものをポーリーヌに手渡したりして手伝ったそうです。院長様に絵を描くお許しをいただいて描き始めましたから、皆からも期待されていました。廊下の壁に壁画として描くことはとてもむずかしい技法だったそうですが、ポーリーヌは期待に応えようとしてがんばって描きました。ところが、皆さんも知っているように、できあがった絵は色がけばけばしく、シスターたちは驚いて「ちょっとこれは人には見せられない」と考え、絵の前にカーテンを引いて隠してしまいました。

 このエピソードはひどい話です。ポーリーヌはとてもはずかしかったと思います。一生懸命やったことが大失敗で、人に認めてもらえない。とてもがっかりするし、すごく悲しいし、本当に嫌になってしまうでしょう。皆さんならどうですか?ポーリーヌのことを考えると、何か別の方法がなかったのかとさえ考えてしまいます。ポーリーヌが気の毒です。

 しかし、どのくらいの期間だったかわかりませんが、しばらくしてからこの絵を見てみると、とてもすてきな落ち着いた色合いに、今の私たちが見ているような色合いになっていて、皆がとても驚いきました。神様の恵みが働いた、マリア様が助けてくださったと、人々は感じました。ポーリーヌはやっと安心することができ、神様に感謝したでしょう。自分の努力を受け入れてくださって、本当にありがとうございますと祈ったでしょう。同時に、自分の力不足も感じたでしょう。自分の力だけではうまくいかないこと、神様に祈り、助けていただきながら生きることが大事なことを深く感じたでしょう。ポーリーヌは、自分が描こうとしたことの意味を自分が一番深く悟りました。目に見えるものがすべてではないということをです。そして、失敗と思ったことが、単なる失敗ではなかったこともです。

 私たちは何かの失敗にひどく気落ちすることがあります。失敗か成功かとても気にします。そして、失敗はいやだ、もうできないと思ってしまうこともあります。しかし、この感ずべき御母の絵は失敗から生まれました。このことを忘れないようにしましょう。失敗か成功かということにとらわれることはありません。失敗の中にも神様が働いてくださいます。失敗と思ってもあきらめてはいけない、ということを「感ずべき御母の絵」から、ポーリーヌと一緒に学びたいと思います。目に見えるような失敗の奥にも、目に見えない色々な思いがあることを神様は見てくださるし、マリア様はじっと聴いていてくださいます。目に見えない世界、目に見えないものを大切にするということは、このようなことを含んでいます。この祝日にこのことを皆で味わい、来年の祝日の日まで覚えておきましょう。

このページのトップへ
このページのトップへ