校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

1月27日初等科朝礼 「好き」と「やりたい」が未来を開く

2021.01.30

 二人の素敵で偉大な女性の話をしました。一人目はココ・シャネル。話の中では名前を言いませんでしたが、多くの児童が誰のことがわかったようです。二人目はルース・ベイダー・ギンズバーグ。アメリカ合衆国連邦最高裁判事を務められた女性で、昨年惜しまれて亡くなりました。この二人は女性の活躍の歴史に大きな足跡を残しています。今回の話は、NHKEテレで1月18日に放送された番組「世界を変えた女の子[ココ・シャネル編]」と、ジェフ・ブラックウェル&ルース・ホブディ編「ルース・ベイダー・ギンズバーグ」(あすなろ書房 2020年 上の画像も含む)を参考にしました。

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 二人の素敵な女の人の話をします。一人目の女の人は子どものとき、色々なことが嫌いでした。学校も嫌い、制服も嫌い。お友だちも嫌い、お父さんも嫌い。嫌いなものばかり、毎日がつまらない。素敵なことが来ないかな、と待っています。それなのに、お友だちには素敵なことが来るようなのに、私には全然来ない。だから、全部嫌い、嫌い、嫌い、と思っていました。しかし、ある時、一つだけ好きなものがあることに気がつきました。それは裁縫でした。針と糸で小物や洋服を作ることです。裁縫は学校で習っていることです。でも、これは好きだ!と気がつきました。このことに気がついて、わかりました。嫌い、と言っていると、行き詰ってしまう。好き!に注目すれば、世界が開ける。それから、この女の子は好きなことを一生懸命にやることにしました。まず、帽子屋さんになって素敵な帽子を作り、それから、洋服を作るようになって、世界的に有名なデザイナーになりました。好きに注目すると、広い世界が開けます。

 二人目の女の人の名前はルース・ベイダー・ギンズバーグです。アメリカ人で、87歳で去年亡くなりました。アメリカの合衆国連邦最高裁判所の判事を務めた数少ない女性の一人です。最高裁判所では、国の大事な事がらについて法律が守られているかどうか、よく調べて判断します。法律は国の大事な決まりです。判事としてその大事な任務を果たしました。

 ルースは大学で法律を勉強して、弁護士になろうとしました。しかし、女の人はだめだ、と言われてしまいます。そして、ルースが結婚して子どものいるお母さんになると、仕事を探そうとしても、女の人はだめ、お母さんはだめ、子どもがいる人はだめ、と言われてしまいます。それでもルースはあきらめませんでした。本当にやりたいことはあきらめない。うまく行かないときは、どうしたら良いか考える、と思って進みました。

 ルースはお母さんを尊敬していました。お母さんは「レディになりなさい」と言ったそうです。でも、お母さんの言うレディはおしゃれな人のことではありません。お母さんの教えてくれたレディとは、気持ちに流されないでしっかり生きる人、冷静にどのようにしたら良いか考えることのできる人、自分で考えて生きる人のことでした。ルースはこのような人になろうとしました。

 そして、ルースは若い女の人たちに、自分の力を他の人のためにも使う人になりなさい、女の子でも努力すれば何でもできるはずです、とにかくやってみなさい、と言っています。本当にやりたいことのために、ルースは人一倍努力した人です。血のにじむような努力、と言っていることもありますから、本当に努力した人です。そうやって道を切り開いていきました。

 好きなこと、本当にやりたいことに注目して、私たちも進みましょう。好きなこと、やりたいことに努力することを恐れないで、世界を広げましょう。

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