校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

7月29日初等科朝礼 虹は神さまの約束

2020.07.31

 夏休み前の学校生活もあとわずかとなりました。初等科は分散登校を続けています。梅雨明けが待たれる中、雨模様の夕方にかかった虹を見て考えた話をしました。

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 先週の4日間の連休をどのように過ごしましたか?私は最初の2日間には本を読みました。後半の2日間には、今週も学校でみなが安心して生活できるように、中高等科の先生たちと相談や会議もしました。遠くに出かけることはできないし、天気も良くありませんでしたので、できることは限られていましたが、日曜日の夕方には散歩をしました。少し雨が降っていましたので傘をさして、こんな天気の日は虹が出るかもしれない、もし出たら良いのに、と思いながら出かけました。

 歩いていたら、本当に虹を見ることができました。たくさんの建物の向こうに、低く大きな虹がかかっていました。夕方ですから、太陽は西の方にあるので、虹は東の空に出ていました。学校からは、品川や東京湾の海の方角です。虹は全部は見えませんでした。建物と建物の間に一部分だけが、歩いていると見えたり、見えなかったりしました。それでもとても立派な虹でした。この虹を見た方はいますか?道を歩いている人は気づいているかしら、と私は思いながら歩きました。

 虹を見ることができてとてもうれしく感じました。東京で虹を見るのは珍しいとも感じました。虹は山や自然の豊かなところにふさわしいもののように感じてしまいます。だからとてもうれしく感じました。そして、この虹は気づいたら二重になっていました。虹を見ながら、これは神さまからの贈り物で、神さまが私たちを見守っていてくださるとを感じました。聖書の創世記にノアの箱船の物語があります。このお話にも虹が出てきます。虹は神さまの人間への約束のしるしです。このことを思い出しました。

 ずっと昔、人間が自分勝手なことばかりして、神さまのことばを大切にしない時代がありました。人間は自分のことばかり考えていました。そこで、神さまは怒って、大雨を降らせることにしました。とても危険です。この時、ノアという神さまを大切にする人がいました。ノアだけが神さまのことばを聞いて大きな船を作り、たくさんの動物と一緒にこの船に乗って大雨と洪水から避難することになりました。動物はたくさんいますから、一つの種類について一組ずつだけにしました。それにしても色々なものが一緒に船に乗り込みました。人間、ライオンやゾウのような大きな動物、ネズミのような小さな動物、トリ、ヘビなど、普段なら一緒にいることができないものも、全部一緒に乗りました。大雨は40日間続きましたが、みなで船の中でなんとかがんばって乗り越えました。雨が止むとやっと陸地を見つけて上陸しました。

 ノアは神さまとお話しします。感謝の祈りを神さまに捧げます。そして、神さまは人間をゆるしてくださると言って、その約束のしるしに大きな虹を空にかけてくださいました。虹は、神さまがいつも見守ってくださる、どんな時もゆるしてくださる、という人間への約束のしるしです。

 虹を見て、この話を思い出しました。ノアの話は新型コロナウイルスの流行している今の世界と少し似ています。新型コロナウイルスのために、私たちはずっと家で生活するという大変な時期を過ごしましたが、それはノアが大雨の間、船に乗っていたのと似ています。そう考えると、ノアを神さまが見守ってくださるように、私たちのことも神さまはいつも見守ってくださるとわかります。新型コロナウイルスや九州地方での大雨で、私たちが心配な気持ちになっているとしても、神さまは見守っていてくださいます。

 神さまは何か困ったことについての解決をくださるのではないかもしれません。しかし、私たちががんばる力をくださいます。神さまが見守ってくださるので、きっと大丈夫と思ってがんばり続けます。そうすると、きっと良いことがみつかります。そして、気がつけば、良いことがもうすでにたくさんあることにも気づきます。

 虹は神さまの約束という希望です。神さまと一緒に前に進んでいきましょう。

 

 

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