校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

セカンド・サードステージ朝礼 12月第一週  聖マグダレナ・ソフィアが大切にした2つのことー質素と沈黙 待降節に

2018.12.17

クリスマスは、イエスの誕生という大きな恵みの時です。その恵みの時を前に、恵みを受け取る姿勢を整える、心の準備を大切にしています。プラクティスとして取り組む課題を設け、心の鍛錬に努めます。朝礼でプラクティスの意味を改めて考えました。

プラクティスは聖心の伝統です。イエスを迎えるには心の静けさを必要とします。クリスマスは心躍るとき、クリスマスツリーや飾り、プレゼント、すてきなお菓子やケーキ、お祝いのために心惹かれるものがさまざまに溢れています。クリスマスを祝う本当の理由はイエスが誕生されたことですが、日々の生活の中で、華やかなものに心が奪われてしまいそうです。その本当の意味をしっかり味わうためには、心の静けさが必要です。プラクティスは、心を本当に大事なものへと向ける訓練です。

聖マグダレナ・ソフィアが大切にしていた2つのことを心にとめると、イエスの誕生を待つ、この待降節の期間にプラクティスに励む心の支えなります。

まず、聖マグダレナ・ソフィアは質素さを大切にしていました。行事の準備などが見かけの派手さの方向に進みそうになると、そわそわして落ち着かなくなってしまったというエピソードが残っています。目に見えるものでなく、心の姿勢がどのようであるか、目に見えるものにこだわって、深く味わう心が失われていないかどうかについて厳しい注意を払っていました。しかし、質素さを求めることは、費用を切り詰めて経済性優先になることとは異なります。学校生活において、生徒の生活の場がきちんと整えられ、注意が行き届いているように、寄宿舎では食事が心がこもっており、贅沢でなくても温かみのあるものであるようにと最大の配慮をはかっていました。質素とは、何が大事であるかを見極めて、本当に大事にすべきものを大事にするという心のあり方です。

もう1つの大切なことは静けさでした。聖マグダレナ・ソフィアは「もし、もう一度人生を送るなら、聖霊にだけ耳を傾けたい」という言葉を残しています。イエスのみこころに倣うことを目指す人生において、神の聖なる霊の働きと力に聖マグダレナ・ソフィアは大きな信頼をおいていました。目に見えない、耳で実際に聞くことのできない、聖霊の働きです。心の静けさがなければ感じ取れません。心がさまざまなことにとらわれ、心が占められて雑然と落ち着かなければ、気づくべきもの、聴き取るべきものに気づくことができません。心の中にスペースが必要です。沈黙や静けさは心にスペースを作る働きです。忙しく、にぎやかさに満ちた学校生活では、沈黙や静けさを作りだすために意識して努力することが必要です。沈黙や静けさを大切にすることはプラクティスの伝統でもありました。

待降節のプラクティスは、イエスのご降誕を待ち、それぞれの心がイエスをお迎えするのにふさわしいように整えるための準備です。創立者の大切にした2つのことを思い起こし、心を込めてプラクティスを実行し、実り多い待降節としたいものです。

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