校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

中・高等科 クリスマス・ウィッシング 12月20日

2017.12.21

12月20日、中・高等科でそれぞれクリスマス・ウィッシングを祝いました。高等科は聖堂で、前半に聖書の朗読とタブロー、後半にミサを行い、ヘンデルの「メサイア」を中心とする楽曲を基調に、イエスの誕生を祝いました。中等科は生徒の自作台本によるオリジナル劇とタブローを行い、ソフィア・バラ・ホールいっぱいに生徒全員による歌と音楽を響かせました。今年の高等科のテーマは「繋ぐ」、中等科は「Amazing Grace」でした。ウィッシングにあたり、生徒と共に考えました。

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クリスマス・ウィッシングの「wishing」は -ing のついた進行形です。プラクティスと合わせて、当日だけでなく、継続して準備し、活動してきたものです。そして、皆で集まって作り上げるお祝いです。今回の中等科のウィッシングは、劇とタブロー、歌と音楽にそれぞれが心をこめて参加して、作り上げることができました。

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劇には、クリスマスの本当の意味がたくさん込められていました。人間を見守る天使たちを、「なんとなく」感じると登場人物たちが語りました。「なんとなく」は大切な感覚です。私たちは神様の恵みをはっきりした形で目で見たり、聞いたりすることはありません。しかし、感じることを通して、信じるようになっていきます。人のために自分の力を使うことは大きな喜び、ということも語られました。これからの毎日で、周りのひとのために自分の力を使うことをぜひ実行したいものです。そして、神さまが私たちと共にいてくださることは神様と人間の間の約束、イエスが来られるのは神様の約束という言葉もありました。イエスはクリスマスに赤ちゃんとして私たちのところに来てくださいます。赤ちゃんは育っていく存在です。誕生される赤ちゃんのイエスを、これから1年間大きく育てていくことを私たちは託されています。赤ちゃんのイエスを大切に育てていきましょう。今回は、プラクティスの成果を表す捧げものも、どのクラスも心のこもったものを時間をかけて作り上げることができました。クリスマスの喜びを分かち合う、とてもすてきなものとなりました。受け取られた方々はきっと喜んでくださり、込められた思いを理解してくださることでしょう。

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イエスは神様と人間を「繋ぐ」存在として、誕生してくださいました。私たちはみな、生まれる前にお母さんのお腹の中で、お母さんと繋がっていました。しかし、生まれるときにいったんその繋がりを絶って、ひとりの人として、独立した存在として生まれてきます。生まれた時には、産声をあげます。ことばにならない、魂の叫びのようなものかもしれません。その産声をお母さんや周りの人たちが聞いて、良く生まれて来たねと喜んで受け取ってくれて、私たちはまた繋がった存在となります。イエスもそうでした。人の子として生まれて、産声をあげたとき、マリアとヨゼフと周りの人がそれを聞いて、喜んでイエスを受け取ったことによって、繋がりが作られました。神様と人との繋がりです。このように、聞くということは、受け取ることであり、繋がりを作ることです。「繋ぐ」ことは「聞く」ことから始まります。イエスの誕生の声を私たちも聞いて、繋がなければなりません。神様の聞いて「ほしいこと」として、イエスは生まれてくださいます。それを私たちはまず聞かなければなりません。

まず、自分の周りの人々の語っていること、言葉にならなくても伝わってくることを聞き、繋いでいきましょう。そして、世界の人々が語っていること、言葉にならなくても伝えていることを聞き、繋いでいきましょう。聞いたことを自分の言葉にして伝え、行動で表していきましょう。

DSC_1915.JPG                 高等科プラクティスの捧げもの

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