校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

6月1日 聖霊降臨 使徒言行録2章1~11

2020.06.01

 6月になりました。梅雨入りも近づいてきているようです。カトリック教会では昨日5月31日は「聖霊降臨(せいれいこうりん)」の主日を祝いました。教会では大きなお祝いです。ペンテコスタとも呼びます。使徒たちに聖霊が降ってきて、与えられた出来事を記念して祝います。

 私たちはお祈りをするときに、「父と子と聖霊のみ名によって、アーメン」と言って十字を切ります。天の父、子であるイエス・キリスト、そして聖霊を神様として信じています。唯一の神様として父と子と聖霊の3つを合わせて信じています。「精霊」とは異なるものですから、区別しておきましょう。聖霊はイエスの復活のあと、使徒たちに与えられした。不思議な出来事として使徒言行録に記述があります。聖霊降臨の主日は、ご復活から7週目の日曜日に祝います。それが今年は昨日でした。昨日のミサの第一朗読で読まれた使徒言行禄2章を読んでみましょう。

 イエスは弟子たちに、ご自分が去ったあと、神さまが送ってくださる存在があることを話していました。ヨハネによる福音書14章で、「イエスはまことのぶどうの木」という聖マグダレナ・ソフィアの祝日に読まれる箇所のすぐ前の章です。イエスは聖霊のことを「弁護者」とか「真理の霊」と呼んで、イエスが話したことを思い起こさせて、すべて教えてくださる、と言っています。弟子たちはイエスが自分たちのところから去ろうとしていること、その後に何か別のものが来る、などと聞いても、何のことだかわからなかったでしょう。

 使徒言行禄2章で、聖霊降臨は五旬祭という祭りの日に使徒たちが祈っているときの出来事とされています。旬は10日のことですから、五旬では50日となります。五旬祭は過越祭から50日目にあたります。イエスの最後の晩餐は過ぎ越しの食事でしたから、イエスの死と復活から50日後となります。

 聖霊は鳩の姿で描かれることもあります。炎のように描かれることもあります。ここでは、風や炎のような激しい動きのあるものとして記されています。そして、聖霊を受けた使徒たちは突然、様々な言語で語り出します。まわりにいた人々は使徒たちの急な変化に驚きます。様々な言語で語るということは、使徒たちが様々な所に出かけて、イエスの教えを述べ伝えるということにつながります。使徒たちはイエスが十字架の上で亡くなり、復活され、また天に昇られて自分たちのところから去られてのち、まだこれからどうするかよくわからなかったし、自信もなかったかもしれません。しかし、ここで聖霊を受けると、使徒たちは急に力強く語り始めるのです。神様から力を受けて、イエスについて確信をもって語り、行動する新しい者になっていきます。マリア様は聖霊降臨のときに弟子たちと一緒に祈っていたと言い伝えられています。だから、聖霊降臨を描いた絵にはマリア様が使徒たちと共にいます。そして、マリア様は教会の母とされ、聖霊降臨の翌日の今日は「教会の母聖マリア」の祝日を祝いました。聖霊降臨2.jpg

 上の絵はエル・グレコの描いた聖霊降臨の場面です。独特な雰囲気の絵です。もう一つの絵でもマリア様が真ん中に立ち、こちらは白い鳩も描かれています。聖マグダレナ・ソフィアは聖霊と共に生きることをとても大事にしていました。聖霊が使徒たちを力づけ、使徒たちが聖霊の力によって語ったように、聖マグダレナ・ソフィアも聖霊と共に生き、イエスの教えた真理を生きたいと願っていました。今日は聖霊降臨の場面を読んで、聖霊について考えてみましょう。聖霊は今も働かれています。

*5月30日の土曜日のブログで、クワの実に関して「夕焼け小焼け」の歌から連想される季節について書きましたが、「夕焼け小焼け」の歌と「赤とんぼ」の歌と異なることがわかりました。クワの実が出てくるのは、「夕焼け小焼けの赤とんぼ」と歌い出す「赤とんぼ」の歌です。訂正します。5月30日ブログ本文も書き直しています。

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