校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

5月22日おもしろい本を読みましょう(63)ユリー・シュルヴィッツ作・画「よあけ」

2020.05.22

 今日も曇りの肌寒い日となりました。その中で校庭のアジサイは少しずつ色づいてきました。今週の学習はどのように進めることができたでしょうか。手応えを感じていますか。聖マグダレナ・ソフィアの祝日も近づいています。

 聖マグダレナ・ソフィアの生まれ育った町ジョアニーはぶどう畑が丘に広がる穏やかなところで、ヨンヌ川が町の中を流れています。今でも石造りの古い橋がかかっている静かな川です。両岸にも木々が茂り、川の流れが町を美しく彩っています。この川を船でずっと下っていくとパリに行くことができます。聖マグダレナ・ソフィアは18歳のときにパリへ向けてこの川を船で旅しました。勉強を続け、いつかシスターになるという決意をもった旅立ちでした。どのような気持ちだったでしょうか。

 湖はまた川と違った美しさがあります。今日の本は湖での物語です。湖に行ったことはありますか?そして、皆さんは朝早く起きるのが得意ですか?太陽が昇ってくるのを見たことがありますか?キャンプや登山などのときに、自然の中で朝を迎えるのはとても気持ちのよいものです。朝だけに感じられる美しさがあります。なかでも湖での夜明けは特別です。今日の本は静かに夜明けの美しさを描いています。

 この本は静かな心で開いてください。そして、ゆっくりと1ページずつ味わってください。夜明けはゆっくりと進みます。1枚1枚の絵をよく見て、夜から朝への移り変わりを楽しんでください。空気の様子、風の冷たさ、空や森の色、水や生きもののたてる音、この本が少しずつ夜明けへと世界を開いてくれます。太陽が現れるときはどのようでしょうか!

ユリー・シュルヴィッツ作・画 瀬田貞二訳 「よあけ」 福音館書店 1977年

このページのトップへ
このページのトップへ