校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

5月14日おもしろい本を読みましょう(57)山本太郎「新型インフルエンザ」

2020.05.14

 コロナウィルス感染症について様々な対策が取られ、研究も進んでいます。緊急事態宣言が解除される県も出てきました。早く全国での流行が終息することを願いながら、私たちは忍耐をもって、今の生活を続けていきましょう。CIMG2068.JPG

 中高の図書館では、生徒の皆さんが登校してきたときのことを想定して、「ウィルスと感染」の特集を組んで本の陳列をしています。色々な角度から書かれたウィルスに関する本が皆さんを待っています。そのような本の中から、山本太郎著の「新型インフルエンザ」を紹介します。

 新型インフルエンザへの心配はもうすでに過去のものとなりました。しかし、この本はウィルスとはどのようなものか、パンデミックの危機にはどのように対策するか、わかりやすく説明しています。新型コロナウィルスとインフルエンザは異なるものですが、感染症としては類似しているものですから学ぶことが多くあります。そして、新たなものを知るためには、過去の歴史から学ぶことは大事なことです。また、「ウィルスとの共生を考える医学へ」という章では、ウィルスと人間との関わりかたについても考えています。ウィルスと戦うという考え方が色々なところで見られる中で、これは大事な視点と感じられます。世界の歴史における過去のパンデミックについても説明されています。また、新たなパンデミックを想定した対応シナリオも書かれており、それは小説を読むようなおもしろさですが、今回もしかしたら、そのような出来事があったかもしれないと思わされます。

 正しい知識をもつことにより、正しい行動様式を身につけることができます。過去のものについて学ぶことで、今の状況をより冷静に見ることができるでしょう。

山本太郎 「新型インフルエンザ 世界がふるえる日」 岩波新書 2006年

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