校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

4月17日おもしろい本を読みましょう(40)村上慎一「読解力を身につける」

2020.04.17

 金曜日を迎えました。中高等科の皆さんは再開した授業で学習を上手に進められていますか? "self discipline" という言葉があります。自分で自分をコントロールできるように計画的を立て、マイルールを作ったりしながら自分を律することです。ぜひ心がけてください。初等科の皆さんは自分のクラスがわかったでしょうか。新しい担任の先生とよい関わりを築いていってください。

 今日、紹介する本はサードステージの方々向けです。もちろんセカンドステージの方も読んでみてください。この本は2人の高校生と国語の先生との話し合い風に進んでいきます。2人の生徒が国語の勉強方法や読解力について質問し、先生が丁寧に答えてくれる形式です。とてもわかりやすい本です。

 「読解力」は最近改めて注目されています。どのような力のことなのでしょうか。国語のテストで「読解問題」というものもあるかもしれません。なぜ改めて注目されているのか?最近言われる読解力は以前と異なるものがあるのだろうか?疑問があるかもしれません。著者は前書きで、最近話題になっている読解力について、従来のものとの違いを説明しながら、読解力と人生の関わりを考えてみたいとしています。前書きを読むだけでも学ぶことが多くある本です。国語を学ぶ意味が明確になります。

 この本の構成は、生徒と先生の応答の部分、先生から生徒への課題の部分、そして、著者が自分の考えをまとまって述べているコラム4本の3つの部分から成っています。コラムの中でも最後のコラム4は読み応えがあります。考えさせられることが多い内容でした。

 国語が好きな人、苦手と感じる人、どちらにも一読をお薦めします。

 村上慎一 「読解力を身につける」 岩波ジュニア新書  2020年

 

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