トップページ > Spirit of "Mikokoro" > カンボジア体験学習(5)
7月27日はいよいよ最終日となりました。午前中アンコール高校を訪問して交流活動を行い、午後にはオールドマーケットでのショッピング体験、最後に地雷博物館を見学しました。
体験学習の最後に同世代の高校生と出会いました。双方が自分たちの国についての発表を行い、ディスカッションで交流を深めました。今回の発表では、カンボジアから日本とカンボジアの関係における支援の側面について、日本からは札幌聖心が日本の産業、不二が自然、小林が伝統文化、東京が生活の主に交通について発表しました。アンコール高校には毎年訪問し、交流を重ねています。英語に堪能な意識の高い生徒が集まってくれました。
話し合いではそれぞれにお互いの考えを聞き合うことができました。アンコール高校の生徒たちが明確な将来像をもっていることには圧倒されました。学校案内の頃には打ち解けた雰囲気となりました。校内の一角で軽食を買う高校生たちの姿には日本と異なる生活ぶりを垣間見ることができました。
7月29日にはカンボジアで5年に一度の総選挙が予定されています。国をあげての一大イベントであり、27日は選挙運動の最終日でした。高校3年生には日本と同じく選挙権をもつ生徒がいます。校門のところでは選挙運動に参加する生徒の姿も見られました。
選挙を控えて、実はアンコール高校も休業日となっていました。その中で聖心の訪問を受け入れてくださったことに感謝して交流を終えました。
シェムリアップは観光地として観光客向けのショッピングには様々な場所があります。庶民の生活にも触れることができるオールドマーケットでショッピング体験をしました。生徒たちはおみやげを買うことのできる限られた機会として楽しみました。
生徒が踏み込まない奥には、人々の日常生活の光景が広がっています。
最後の見学地である地雷博物館では、平和について再び考えました。ポル・ポト時代に少年兵であったア・キラ氏は、兵士として地雷埋設に関わった自らの過去を顧みて戦後に地雷除去に従事し、博物館を設立して地雷問題についてアピールしています。
地雷について埋設方法、その被害、地雷除去の方法と困難、ア・キラ氏の今も継続中の地雷除去活動など様々なことを学ぶことができました。体験学習の最後まで実り多い学びの時間となりました。
出会いに恵まれて多くの体験を豊かに重ね、最後まで様々なことを感じ、考えることができました。夕食には盲・聾特別支援学校の校長先生も駆けつけてくださいました。限られた時間でしたが再会できたことは喜びでした。
この体験学習を通しチア・ノルさんにお世話になりました。ノルさんの言葉と生きる姿勢から多くを学ぶことができました。生徒たちは別れがたい気持ちでいっぱいでした。
学びとふり返りを大切にする体験学習として、空港ロビーでの限られた時間にもふり返りを行い、それぞれの学びを確かなものとできるよう考えをまとめました。これからの日々、日本での日常生活が再開する中でもカンボジアでの学びを深め、自分の中にしっかりと位置づけてほしいと願っています。
体験学習は7月28日朝、無事に成田に帰着して終了しました。