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カンボジア体験学習7月25日はアンコールトム遺跡見学と農村の小学校訪問を行いました。
アンコールトムは、アンコールワットより小規模ながら、独自な建築様式の見られる美しい遺跡です。修復の方法についても説明を受けながら見学しました。
アンコールトム遺跡のバイヨン寺院の壁画には、人々の様子が生き生きと描写されています。
どこに位置するか未解明で、放置されたままの石もありました。
尊顔の聳える中央塔へと昇りました。
寺院建設当時の技術の体験や、現代の修復技術の体験もしました。
遺跡を前にして
アンコールトム遺跡の修復に携わる人々は、多くが周辺の農村の出身です。そのような人々が住む村の小学校の一つを訪問しました。プラサート・チャ小学校は児童数200余名、森の中にある2教室だけの小さな学校でした。今回は小学校のとなりにある村の集会所に、この小学校の卒業生が通うバイヨン中学校の生徒たちと一緒に集まりました。中学生たちは出身小学校の子どもたちに環境問題と健康について、特に歯の健康についての発表を行って、中学校での学びの成果を伝えました。自分たちの生活改善につながる具体的な発表でした。貧困のために就学率が今だに低い現実の中、しっかりした中学生の姿は、小学生たちに中学校への憧れを抱かせたことでしょう。
聖心の生徒も歌を歌い、「ウサギとカメ」の劇も披露しました。
持参した大縄やしゃぼん玉で子どもたちと遊びました。折り紙も大人気でした。
最後にノートと筆記用具、お菓子、日本から持参した歯ブラシを寄付し、校長先生からお礼の言葉がありました。
電気が通じたのは昨年、水は井戸から、家の造りも非常に簡素という村の生活。海外からの訪問者もおそらく大変数少ないことでしょう。村の小学生にこの訪問はどのように映ったでしょうか。聖心の生徒たちには村の生活はどのように映ったでしょうか。
一日のふり返りでは小グループで話し合いを行いました。各グループで考えを深め、発表しました。遺跡見学からの学びはもちろんのこと、交流を通して感じた子どもたちのたくましさや目の輝きを思い起こしながら、シェムリアップでも感じられる農村と町の生活の格差、教育や貧富の格差の問題に気づき、国全体のためになるとはどのようなことか、外からどのような協力や支援ができるのか、どのようにして人々は自立していくのか、地元の中学生による出身小学校での活動は自立につながるのではないかなど、様々な課題や問いが浮かび上がりました。
バイヨン中学校の生徒との交流は明日も続きます。今日の学びを深めます。