SACRED HEART 2025 School Guide
未来を育む森。 自分らしく未来を描きながら 「多様に、グローバルに、よりよく生き抜く。」ために。 1
聖心女子学院の学び舎は、都心にありながら 緑豊かな自然とふれあうことができる恵まれ た環境の中にあります。豊かさを育む森の 中で、四季の移ろいを感じながら、のびのび と学び、それぞれの可能性を伸ばし、自分ら しく開花させていく12年間がはじまります。 2
聖心は、 ひとつの家庭。 家族のようにお互いを大切にし、 温かく寄り添う、惜しみない心が根づいています。 3
子どもたち一人ひとりは、神の愛を受けたかけがえの ない存在です。そして、聖心女子学院での学校生活は 子どもたちの成長を見守る、あたたかなまなざしのも とにあります。創立者である聖マグダレナ・ソフィア・ バラの「聖心はひとつの家庭」という言葉は、すべての 児童・生徒の心に根づいています。家族と共にいるよ うな安心感や信頼感の中で育まれた「やさしさ」「思い やり」「人に尽くす心」は、日常生活のさまざまな場面 で活かされていきます。 ともに 4
学ぶことは、 考えること。 考える力を伸ばし、 さまざまな状況に対応できる判断力を磨きます。 5
学習のスタートは、基礎学力を徹底し、学びの土台を築 くことからはじまります。段階を踏みながら基礎・基本 をかためることで、新しいことを学び、身につける楽しさ を実感できるようになります。また、自ら課題を見つけ て考える積極性も養われていきます。日々の授業で考 える力を高めながら、学校生活の様々な体験を通して 判断力を磨き、自分の内面から生まれる豊かで確かな 言葉を発する力や行動力を身につけていきます。 学び 6
じぶんと、 向き合う。 祈りの時間は、 自分をみつめ自分と対話する時間でもあります。 7
祈り・行事・宗教の授業を大切にする姿勢は、すべての 活動の基盤として聖心女子学院の生活全体をしっかり と支えます。毎日の生活の中に祈りの時間を大切にし ます。自分の心を見つめ、感謝や希望をもって生きる 姿勢を養います。神のまなざしのもとにある自分と他 者を大切にする心や、キリスト教の価値観に基づいた 思考力・判断力・実践力を段階的に養いながら、自分の 生き方を考え、選択できるように導いていきます。 祈り 8
多様性を受け入れ、 主体的に関わる。 他者のためにできることを自らさがし、 実践していきます。 9
聖心女子学院には、校内はもちろん、校外、国際社会に つながる多彩な奉仕活動プログラムがあります。立場 の異なる様々な人の存在を認め、積極的に関わる力を 身につける機会として、一人ひとりが奉仕の心を持って 活動しています。 奉仕・共生 中高奉仕委員会は、毎月行う募金の寄付先を全校生徒の 投票で決めています。2023年度は前期に「動物愛護協会」 へ、後期は「プラン・インターナショナル」(途上国の女子を 援助する団体)に寄付を行いました。2024年度の前期は引 き続き「プラン・インターナショナル」へ寄付を行います。校 内では古本、古切手、ペットボトルキャップ、コンタクトレン ズケースなどを集めて、カンボジアの学校建設に役立てた り、途上国への医療従事者派遣事業を支援したりしました。 自分たちで考え行動する 10
伝統の上に、 未来を描く。 聖心女子学院は1801年フランスのアミアンで、女子の ための寄宿学校として創立されました。それ以後フラ ンス各地で設立され、キリスト教的価値観に基づく魂と 高度な知性、行動力を育む女子教育の伝統を築いてき ました。1818年にはアメリカでも設立され、南米にも広 がり、日本では、ヨーロッパからオーストラリアを経て、 1908年4名の聖心会修道女により聖心の教育の礎が定 められました。現在、日本では6つの姉妹校が幼稚園か ら大学院まで、世界では32カ国の姉妹校が聖心の教育 のスピリットを受け継いでいます。 200年にわたる女子教育の伝統は、 新しさを支える強固な基盤となっています。 たったひとりの子どものためにも 私は聖心女子学院をたてたでしょう。 創立者 聖マグダレナ・ソフィア・バラ (1779 -1865) 1908 1978 2008 1928 1909 明治41年 昭和53年 平成20年 昭和3年 明治42年 オーストラリアより4名の聖心会修道女が横浜港に 到着「語学校」開校 財団法人 聖心女子学院設立 創立70周年記念行事 ソフィア・バラホール落成 創立100周年記念行事 デュシェーン ホール(安藤忠雄氏 設計)落成 4ー4ー4制開始 関東大震災で焼失した校舎を再建 聖堂・普通教室落成 白金三光町に校舎・正門落成 聖心女子学院の歴史 Congo Ireland Uganda Egypt Kenya India Japan U.S.A. Puerto Rico Brazil Argentina Uruguay Canada Mexico Peru Colombia Chile Korea Taiwan New Zealand Great Britain Belgium Germany Poland Austria Italy France Spain Malta Australia Chad Venezuela 世界32カ国の姉妹校(2024年現在) Kincoppal-Rose Bay School of the Sacred Heart (Australia) Songsim Sacred Heart Girls' Middle and High School (Korea) マーテル・アドミラビリス (感ずべき御母) Mater Admirabilis 11
身近な社会問題について関心を持つだけでなく、実際に 生徒・児童が行動に移すことのできる環境が整っていま す。2016年から続くSDGsの取り組みの一環としてプラ スチック・フリー・キャンパスなど様々な活動に参加して います。5月に片瀬江ノ島海岸でビーチクリーンを行い、 11月からは使用済みプラスチック製ペンを中心としたリ サイクル活動に取り組み、校内各所に収集ボックスを設 置しました。想像以上に早く目標を達成し、先日企業に 1回目の文具を送りました。これらの文具は再生ペンと して生まれ変わる予定です。また、環境問題を解決する アクションを考えるBlue Earth塾に参加し、様々な企業の 「環境経営」をテーマとした取り組みを学びました。 今後、児童・生徒は一生涯科学や技術の進展と共に生き ていくことになるでしょう。そのような未来に向けて、児童・ 生徒が自ら好奇心をもって高度に学び続けられるように、 キャンパス全体の施設や教育内容の見直しを進めています。 キャンパスグランドデザインは児童・生徒の良い関わり、教 科の特性をより生かせる教室、特に教育のデジタル化や学 校の自然環境を活かした理科教育がさらに進展することを 目指します。聖心の教育の根幹は変わりませんが、時代と 共により質の高い教育を求めて学びの環境を充実させます。 2023年度は14校の姉妹校との間で短期および長期交換 派遣留学を行いました。生徒たちは現地でホストシス ターと授業を一緒に受け、ホームステイを経験します。語 学研修とは異なり、英語で現地の科目を学ぶ難しさはあ りますが、姉妹校ならではの共通点も多くあり、行事や人 との関わりを通して聖心スピリットを感じる場面にも遭 遇します。これらの姉妹校から本校に訪れる生徒たち も、各クラスの一員として東京聖心の学校生活を楽しみま す。姉妹校留学とは別に個人1年留学も本格的に始まっ て、毎月活動内容を伝えるレポートが学校に届いています。 伝統・革新 社会の課題に目を向け行動するチカラ 時代と共に進化し続ける 質の高い教育と充実した学習環境 姉妹校ネットワークを通じた世界とのつながり Mount Anville Secondary School (Ireland) Sacred Heart Girls Jr. and Sr. High School (Taiwan) Woodlands Academy of the Sacred Heart (U.S.A.) Forest Ridge School of the Sacred Heart (U.S.A.) 国内の姉妹校 聖心女子大学 (大学・大学院)東京都渋谷区広尾 札幌聖心女子学院 (中・高)北海道札幌市 不二聖心女子学院 (中・高)静岡県裾野市 小林聖心女子学院 (小・中・高)兵庫県宝塚市 聖心インターナショナルスクール (幼・小・中・高)東京都渋谷区広尾 12
世界を、広げる。 時代や国境を超えて、 自分らしく活躍できる女性を育てます。 13
英語教育だけにとどまらず、国際理解を深め、世界の人々 と関わり合える能力の育成に力を注いでいます。共生の 姿勢と広い視野をもって交流を深めながら、世界の人々 と関わり活躍する力を育てます。姉妹校からの留学生た ちは本校生徒の家庭でホームステイをし、お互いの文化 や生活の理解を通して、友情を深めています。異なる意見 や考え方を持つ他者に敬意をもって接し、人種や国籍を 超えて共生する力を身につけることで、一人ひとりの世界 はさらに大きく広がっていきます。そして、その中で各々が 個性を活かし他者とともに新しい世界を築いていきます。 グローバル・多様性 昨年度から復活しているカンボジア海外体験学習はプノ ンペンとシェムリアップ両都市を訪れ、内戦の痛手から 復興するカンボジアの現在の姿から平和について考えま す。また、今年度は姉妹校主催の韓国体験学習も計画 されています。日本に最も近い隣国韓国に目を向け、真 の国際性を養う機会と捉えています。 姉妹校主催の体験学習 14
18歳までの 12年間を有意義に。 女子の発達段階にふさわしい 学びの理想を追求した3ステージ制です。 15
12年間という長いスパンを4年ごとの3ステージに区 切り、成長の早い女子の発達段階を踏まえた、より質 の高い教育をめざしています。たとえば、ファーストス テージの代表としての役割を担う4年生時には、リー ダーシップを発揮する機会が格段に増えるなど、より よいタイミングで、よりよい機会を多く得ることができ るようになります。学習面でも、ステージごとの狙い を明確にしたカリキュラムを備えています。 4 - 4 - 4 制 1年 5年 9年 2年 6年 10年 3年 7年 11年 4年 8年 12年 初等科 中等科 高等科 1st Stage 2nd Stage 3rd Stage ファーストステージ セカンドステージ サードステージ 基礎・基本の徹底 定着・習熟・伸長 応用・発展・深化 少人数で基礎学力を徹底。 学びの土台を築きます。 教科担任制により自主的に 学ぶ姿勢を定着させます。 一人ひとりの進路に対応できる、 真の力を育成します。 16
一つひとつの経験が、 心豊かな成長を支えていく。 年間行事 4 April 5 May 6 June 7 July 8 August 9 September ● 入学式 ● 前期始業式 ● 春の遠足(1〜6年) ● 学校探検(1・6年) ● 自然教育園(2年・年4回) ● 英語実力テスト(8〜12年) ● 創立者祝日 ● 聖母戴冠式 ● 1 年生を迎える会 ● 運動会 ● 消防写生会(3年) ● 親睦の日 ● 姉妹校留学報告会 ● 体育大会 ● 学校参観日 ● みこころの祝日 ● 下校グループ親子集会 ● 校外学習(5年) ● 親子防犯教室(1年) ● 美術館見学(6年) ● 英単語検定(6年) ● 水泳教室(2〜6年) ● ハイチデー ● 校外学習(4年) ● 合唱コンクール ● 奥日光キャンプ(8年) ● 奈良体験学習(9年) ● 歌舞伎教室(10年) ● 聖心女子大学説明会(10年) ● 長崎研修旅行(11年) ● 黙想会(12年) ● カンボジア体験学習 ● 韓国体験学習 ● オーストラリア語学研修 ● SOFISワークショップ ● 台湾文化交流キャンプ ● 水泳教室(1年) ● 校外学習(6年) ● 美術館見学(5年) ● パン工場見学(2年) ● 秋の遠足(1~3年縦割り) ● 学年のつどい ● 姉妹校留学報告会 ● 共通行事/● 初等科行事/● 中・高等科行事 17
10 October 11 November 12 December 1 January 2 February 3 March ● 後期始業式 ● みこころ祭 ● 感ずべき御母の祝日 ● 港区めぐり(3年) ● English Day(1〜4年) ● 球技大会 ● 大学生による進学体験談(11年) ● 聖フィリピン・デュシェーンの祝日 ● 作文発表会 ● 1日学校参観日 ● 社会科見学(4年) ● 都バス営業所見学(2年) ● 英単語検定(5年) ● 漢字コンテスト ● 社会人講師講演会(11年) ● ゆりの行列 ● クリスマス・ウィッシング ● ハイチデー ● 焼き芋大会(1年) ● 新年の祈り ● 百人一首大会(5~8年) ● 英検(6~10年) ● 下校グループの集まり ● 英検Jr(. 4年) ● English Day(7~9年) ● 学習発表会 ● 学年参観日 ● 卒業研究発表会(6年) ● 個人研究発表会(5年) ● カトリック音楽会(6年) ● 聖心インターナショナル スクールとの交流(1年) ● 練成会(7〜11年) ● 送別セレモニー ● 卒業生の話を聞く会(9年) ● 卒業式 ● 修了式 ● ハイチデー ● 感謝のミサ ● 6年生を送る会 ● 能教室(6年) ● 学年のつどい ● 姉妹校留学報告会 18
委員会・クラブ活動 委員会 クラブ活動 初等科(4年生より) 初等科(4年生より) 中高等科 中高等科 ■運動部 剣道部 水泳部 ソフトボール部 卓球部 ダンス部 テニス部 バスケットボール部 バドミントン部 バレーボール部 陸上競技部 演劇 科学 コンピュータ 卓球 サッカー 手話 児童会 代表委員会 もゆる 放送もゆる 健康もゆる 国際もゆる 情報もゆる スポーツもゆる ソフィアもゆる 環境もゆる 図書もゆる もゆる会 校内美化委員会 視聴覚放送委員会 聖星委員会(校内新聞) ソフィア委員会 体育委員会 塔委員会(校内誌) 図書委員会 保健委員会 出席係 生徒会 評議会 幹事会 もゆる会 常設委員会 ■文化部 英語演劇部(EDC) 演劇部 オーケストラ部 家庭部(サードステージ) 軽音楽部 美術部 理科部(生物班・地学班・理化学班) ■同好会 模擬国連 手話 ESS 華道 茶道 百人一首 サッカー 他 ダンス 手作り 読書創作 バスケットボール バドミントン 美術 ミュージック 鬼ごっこ・ドッジボール ボードゲーム かるた・折り紙 19
制服 1960年(昭和35年)に制定されたスカート、ベスト、ブレザー、ブラ ウス、ワンピースに加え、2021年(令和3年)からは生徒会・児童会 の発案により実現したスラックスを着用することもできるようにな りました。寒い季節には、オーバーコートを着用します。 学童保育「ジョアニークラブ」 「社会に貢献する女性の育成」を建学の理念とする学校として、仕 事を持つ保護者を支援する学童保育「ジョアニークラブ」を開設し ています。放課後に児童が安心して過ごせる環境を整えるととも に、親子のよりよい関わりをサポートします。 対象 1~6年生 実施日時 授業のある日:授業後の放課後~18時30分 長期休暇など授業のない日:8時30分~18時30分 *8月中旬、年末年始、11月1日は開室しません。 運 営 特定非営利活動法人 放課後NPOアフタースクール お弁当の注文・パンの販売 お弁当 パン・おにぎり(中高等科) 初等科・中等科ではお弁当を注文することができます。旬の食材 を使った手作りのお弁当を、アポルテフードファクトリーに委託し ています。食の安全に配慮し、できるだけ無添加・国産の食材を 使用しています。急病、急用でお弁当作りが難しい保護者や、介 護や育児、仕事をお持ちの保護者を支える取り組みのひとつです。 中等科・高等科では昼食の補助としてパンとおにぎりを販売して います。パンは、高等科生がボランティアで販売を担当していま す。仕入れ価格に上乗せして得た収益金は、東日本大震災遺児 の育英資金として寄付しています。校内で購入でき、美味しく便利 であるだけでなく、仕入れ・販売・寄付の各側面で自分たちの力を 活かし、社会とのつながりを意識する場となっています。 20
多彩なジャンルで活躍する 卒業生からのメッセージ 公共メディア30年の仕事を通じて、世界を舞台に活躍するトップ アスリートから地域の暮らし、被災地取材など、世界各地の様々 な現場で沢山の出会いがありました。そして今、多彩な人々と のつながりが、人生を彩り豊かなものにしてくれています。多様 なバックグランドを持つ方々と絆を築く際に、私の力になってき たのが、聖心で学び、培った「信じる力」だと感じています。信念 をもってぶれずに進む姿勢、責任感や社会的地位やジェンダー ではなく等しく人と向き合う姿勢の源には「信じる力」が必要で す。これからも人生の目標として、人を信じ、自分を信じながら、 何事にも愛情を持って取り組む人でありたいと思っています。そ して何より、聖心で共に育った友の存在が、今も変わらず私の大 きな心の支えです。忙しい日々の中で、一緒に過ごす時間に沢 山の癒しをもらっています。同じ価値観でつながれる友がいる ことが本当に有難く幸せを感じています。 聖心で学び培った「信じる力」 NHK報道局スポーツセンター副部長 村松 佐和子さん 74回生1989年卒業 東京大学文学部卒業後、1993年NHK入局。オリン ピックやサッカーワールドカップ、メジャーリーグな ど、主にスポーツを担当。アマチュアスポーツや女 性スポーツの普及に取り組んでいる。 聖心の豊かな環境は私にとっての美しさの原点です。また、 授業やミサで言及される社会問題、ハイチデーや奉仕活動 への参加は、周囲に目を向ける機会をくれ、活躍する諸先輩 方の講演会や著作に触れることで、他者のために行動するこ との大切さを学びました。“他者への貢献”は思考の原点です。 聖心は、私に心の指針を作ってくれました。この指針は“利用 者だけでなく周辺地域や地球環境にも配慮した美しい建物を 目指す”という、自分が働く上での大きな目標の礎となってい ます。(※) 12年間みこころの学び舎で受けた教育にちりばめられた聖マ グダレナ・ソフィアの言葉のいくつかは、卒業後30年以上を経 た現在も私の心に深く刻まれています。聖心会の特徴「もの 惜しみしない心」は多くの同窓生の活動の核となっているのを 実感します。「たった一人の子どものためにも」とあらゆる困難 に立ち向かわれた創立者の信念を思い起こし、子どもたちが 心身共に健やかに育つことができますように。(※) 私は現在、弁護士として、国際人権NGOで活動しながら国内 外の人権問題に取り組んでいます。ハイチデーや創立記念日 をはじめ、12年間のあいだに世界各地で起きている問題に触 れる機会を数多く得ることができた私が、今の道に進んだこと は、ごくごく自然なことのように感じています。どんな困難な 時であっても、隣人を思いやり、自らの信じる道を進み、勇気を もって世界の人たちをつなぐ架け橋となること。学び舎での 教えをこれからも実践していきたいと思います。(※) 一級建築士 株式会社日建設計 設計部門 プロジェクト アーキテクト 三井麻衣子 さん 86 回生 2001 年卒業 千葉県養育里親ファミリーホーム運営 吉成麻子 さん 70 回生 1985 年卒業 弁護士 佐藤暁 さん 88 回生 2003 年卒業 心の指針をつくる場所 天国に一人で行ってはいけません (聖マグダレナ・ソフィア) 架け橋となろう〜祈りとともに ※フルバージョンは Web にてご覧いただけます。 建築設計 放送 里親ファミリーホーム運営 法曹 聖心女子大学文学部外国語外国文学科卒業、1989年日本中央競馬会入会、 1993年退職、結婚、一女三男の母に。2004年千葉県養育里親登録、現在小5 から4歳までの6人の里子と暮らす。 上智大学法学部、一橋大学法科大学院卒業、オランダ社会科学大学院大 学(開発学)修士。弁護士。カンボジア、オランダ、タイでの経験を経て、 企業活動に関する人権問題、精神障害者に関する人権問題に取り組む。 東京大学工学部建築学科、及び同大大学院工学系研究科建築学専攻を卒 業。在学中にチューリッヒ工科大学(スイス)に留学。2009 年より株式 会社日建設計・設計部門にて勤務。超高層ビル、大学研究施設、ホテル 等の意匠設計を担当。現在は双子男児を育てながら同社で働いている。 21
政府機関の調査部門で米国経済の最新動向、通商・産業政策の情 報収集と分析を行い、日本企業のグローバルなビジネス展開に資す る情報発信業務を担当しています。公益性が高く社会的意義のあ る業務を通じ、日本経済の競争力強化に携わることができ、非常に やりがいを感じています。聖心での16年間に、国内外を問わず社会 で何が起きているか、自分はそこにどのように貢献できるか、常に考 えて行動する習慣を授けて頂きました。一つの大きな家庭の一員と して、シスター、先生方をはじめ用務の方々、卒業生、同級生のご家 族にも見守られながら、のびのびとした学校生活を送れたことが、さ まざまな業態、人種、考え方で構成される国際ビジネスの最前線で 働く現在においても、帰る場所がある、ありのままの自分を受け入れ てくれる家族がいるという安心感を与えてくれています。日本人、女 性、妻、母という枠で選択肢を狭めることなく、自分らしく人生を歩む ための軸を育んでくれた聖心から、多くのたくましくしなやかな後輩 が飛び立ち、一緒に社会に貢献できる将来を楽しみにしています。 低・中所得国での医療の発展を目指す「Global Health」という分 野で働くきっかけとなったのは、聖心で培われた「グローバル社会 の一員である」という意識です。国内外の社会問題に対して、ど う学び何ができるのか、時には現地で活動されるシスターやゲス トの話を通して考えることは、当事者意識を持って世界に目を向 ける良い練習でした。さらに高等科1年次には、タイの小学校や スラムを訪れる体験学習にて目の当たりにした医療環境に衝撃 を受け、自分には何ができるのだろうかと問い始めました。その 問いに答えるために医師となった後、恵まれない環境での子ども の医療を改善する研究にアフリカなどで従事しています。Global Healthの分野では、各国の多様な背景を持つ人々と共に仕事を します。その中で今また、聖心の教育に根ざす「他者のために惜 しみなく働く心」で信頼関係を築くことが非常に重要だと気付か されます。この精神を自らの中で育てることができた、聖心での 12年間に感謝しております。 グローバルな環境で自分らしく社会に貢献する 人生を変える問いをくれた場所 独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ) 調査部 米州課長 塩崎実佐子さん (旧姓:伊藤) 80回生1995年卒業 医師・研究者 コーネル大学 Center for Global Health 上級研究員 羽場菜生さん (旧姓:衞藤) 96回生2011年卒業 聖心女子大学文学部卒業(国際政治専攻)、ジェト ロ入構。育休中に米国ペンシルベニア大学大学院 (行政学)に留学、修士2年目に次男を出産。2019 年よりジェトロ・サンフランシスコ事務所に次男を帯 同し約4年駐在。夫と長男は日本に残る2拠点生活 を実施。2023年8月より現職。 東京医科大学医学部卒業後、都立多摩総合医療セ ンターにて初期研修、在日米軍横田基地空軍病院 インターン修了。2020年に渡米し、コロンビア大学 にて公衆衛生学修士号を取得した後、現職。ウガン ダやタンザニア、ハイチを主なフィールドとして小児・ 青少年の感染症に関わる研究に従事する。 入社当時はまだ同じ事業所内に女性総合職は数少なく、周囲 から期待されながらここまでやってきました。これからは女性 マネージャーとしてリーダーシップを発揮し、人を育てること が私の果たす役割となります。人材育成も組織運営も「人の 心を動かす」ことにつながり、聖心で学んだ「感謝する心を大 切に、深い愛情を持って人に接すること」が最も大事だと改め て実感しています。これからも聖心の教えを胸に、女性リー ダーとしてしなやかな強さを持って頑張りたいと思います。(※) 現在はエンジニアとして、人工衛星と地上の間で様々なデー タをやりとりするための通信システムの設計に携わっています。 人工衛星は大勢の様々な分野の人が力を合わせて作る大き な製品です。その開発には世界規模で物事をとらえる視点や 他者を理解し受け入れる姿勢が必要とされますが、振り返る と聖心で毎日を過ごすうちにこれらのことが自然に身につき、 今の私の支えとなっているのだと気付かされます。(※) (株)日立ビルシステム 水戸財務部 原価グループ 部長代理 吉成玲子 さん 81回生 1996年卒業 三菱電機株式会社 宇宙総合システム部 エンジニア 江島二葉 さん 74 回生 1989 年卒業 女性リーダーとして しなやかに生きる力 聖心で培われたグローバル な視点と受容力 独立行政法人 医療 財務マネージメント 宇宙通信システム設計 慶応義塾大学 理工学部 電気工学科卒業、三菱電機入社。鎌倉製作所にて 人工衛星や宇宙船等の開発に従事。 一橋大学 経済学部卒業、2000年㈱日立製作所入社、昇降機事業の財務部門 を中心に水戸・東京・シンガポールでの勤務を経て現職。1児の母。 22
在校生の声 私が一年生になってうれしかったことは、先生や お友だちのお手つだいをしたことです。先生が朝 の会で、聖心の子どもたちは困っている人がいた ら、そっと手をさしのべられる人が多いというお話 をしてくださいました。そのお話をきいて、私も、だ れかのために何かをしてみたくなりました。さっ そく、その日のお休み時間に、ゆう気を出して先生 のお手つだいをしてみました。先生は、「ありがと う。助かりました。」と言ってほめてくださいまし た。それがとてもうれしくてうれしくて、もっと困っ ている人を助けたいと思いました。そして、そうす るにはどうすればいいのだろうと、考えてみまし た。そこで、身の回りをチェックしてみることにしま した。道を歩いていると、後ろに自転車がいました。 「お先にどうぞ。」といって道をゆずりました。相 手の方も、おじぎをして嬉しそうに通っていきまし た。心がじんわりとあたたかくなりました。だれ かの役に立つことは、学校の中だけではなく、外で もできるのだなと思いました。これから、今までよ りももっと困っている人を助けたいです。 私は初等科から本校に通い、父の仕事の関係で 小学3年生から6年生の期間はニュージーラン ドに滞在しました。中高等科では特に2つの点 からグローバルマインドを培うことができました。 1つ目は、聖心の英語に溢れた環境です。中等 科ではEnglish Dayにおける英語スピーチコン テストなどを通し、英語を活用し表現する力を 学びました。高等科では選択科目を通しアカデ ミックに英語と向き合える機会が多くありまし た。「Research and Presentation」の授業では 英語で社会課題を研究し発表を行い、質の高い 知識を得ることができました。2つ目は、聖心 の世界各国の姉妹校との交流の機会の多さで す。「Virtual Collaboration」や「Sacred Heart Live」など、コロナ禍でも世界の同年代の生徒と オンラインを通してディスカッションを行う機会に 恵まれました。今後は聖心での学びを生かして 世界で活躍する人になりたいと考えています。 児童会では、皆で協力してさまざまな活動を行っ ています。その中の1つに「ハイチデー」があります。 40年以上前の児童会がシスターのお話をうかがい、 「その日はおにぎり弁当でその分のおかず代を寄 付する。」という取り組みを考えて始めたものです。 この伝統を受け継ぎ、今でもハイチやコンゴ、ウガ ンダ、ケニアなどの方々の生活について知る機会 をもち、心を寄せて募金をお送りする活動を続け ています。今年度の児童会で初めて企画したのは 「言葉ウイーク」という活動でした。言葉を適切 に使わないと思いがうまく伝わらず、相手を傷つけ てしまうことがあると思い、改めて言葉について考 える機会をもってもらいました。低学年には敬語 とは何か知ってもらうところから始め、高学年には 丁寧語・尊敬語・謙譲語の使い分けを適切に使え るような問題も出しました。児童会の活動を進め るうえで、私は計画性や責任感を養うことができま した。児童会での活動は、相手を尊重しようとする 「人を思いやる取り組み」が多くあります。身近な 人だけではなく、世界にも目を向けています。そこ には、「聖心は1つの家庭」という意識が根底にあり、 相手を尊重して大事に思う気持ちがあります。 私の聖心での12年間は、女子のリーダーシップ について学び、経験し、考える時間でした。聖心 ではファーストステージから、他学年との豊富な 交流の中で、上級生のリーダーシップを目の当た りにすると同時に、自分自身がリーダーを務め る機会に多く恵まれます。遠足の班長や学級委 員の経験を通して、その難しさとやりがいを学ん できました。サードステージでは生徒会長を務 め、リーダーに求められる力強さと柔軟な思考を 体得できたと思います。加えて、種々の講演会や プログラムを通し、社会で活躍する女性への憧れ と自覚が養われました。ひとえにリーダーといっ ても、ライフスタイルに合わせた様々な形がある ことも知りました。女子校だからこそ、これらの 貴重な経験を得ることができたと感謝しています。 女子もリーダーを務めるという聖心の当たり前 が、次は世界の当たり前になるように、これから も学びを深め、その実現の一助となりたいです。 だれかの役に立つことのうれしさを知って 培ったグローバルマインドとともに世界へ 相手を尊重し大事に思う気持ちをもって 「女子のリーダーシップ」と向き合う学院生活 ファーストステージ生(1年生) サードステージ生(12年生) セカンドステージ生(6年生) 前期児童会会長 サードステージ生(12年生) 23
教育理念 子どもたちの幸せはどこにあるのでしょうか。コロナ禍を経て、学校生活には新たな活気が満 ち、にぎやかな声が溢れています。自由な喜びが子どもたちの姿に輝くようです。一方で、世界に は色々な状況があります。これからの地球がどのようになっていくのか、将来への心配な情報も たくさん聞こえてきます。それでも、子どもたちは生きる力でいっぱいな存在です。学校は子ども たちの生きる力を受けとめます。 聖心の子どもたちは、学び、関わりを築き、共に活動し、毎日の学校生活を楽しみます。初等 科1年生から高等科3年生までの12年間は、子どもから大人の女性になっていく大切な時間です。 聖心の学校生活は、毎日の楽しさを通して生きる力を実感し、一人ひとりの児童・生徒が自分らし く生きる土台を培います。 学習は生きる力を支えます。主体的に学ぶ力がこれからの子どもたちには求められます。聖 心の学びは初等科で身につけるしっかりした基礎の上に、自ら探究する、問いを出し、考える力を 養います。教室は個性溢れる知性が響き合う場です。12年後の世界でも、さらに先の未来に向 かっても歩み続ける、確かな知性を拓く学びを追求します。 人と共に生きる姿勢は聖心の子どもたちの底力です。お友だちと楽しく遊ぶ、おしゃべりする、時 にはけんかをしたり仲直りしたりする日常から、子どもたちは自分自身を発見します。そして、学習 や行事を通して仲間と共に活動するときに、自分を越えて大きな力が生み出されることを実感します。 自分を越えて人と共に。これはいつしか世界に向けても広がっていく、聖心生が育む大きな力です。 緑に恵まれて広々とした校庭は子どもたちの大好きな場所です。思い切り遊んだり、四季の移り 変わりに目を見張ったり、小鳥や虫の小さな生きものをみつけたりしながら、心に落ち着きといのち の喜びを感じとっていきます。子どもたちは、神様の感覚をこれらの中にみつけています。 学校はお子さんが毎日を過ごす大切な場です。そして、保護者の皆様とお子さんの幸せへの思い を共にする場でもあります。この願いをもって私たちは学校の毎日を組み立てています。 ごあいさつ 校長 Sr. 大山 江理子 聖心女子学院は、一人ひとりが神の愛を受けた かけがえのない存在であることを知り、 世界の一員としての連帯感と使命感を持って、 より良い社会を築くことに貢献する 賢明な女性の育成をめざします。 校章のまわりを縁どっているのは 百合の花で、清らかさを象徴して います。どのような状況にあって も、神から与えられた、神に属する 清純さを保ちつつ、さらに成長し ていきます。百合の花の上には聖 体が形どられ、神の愛に養われて 成長し、互いに結ばれて共同体を 作っていくことを意味しています。 24
魂を育てる 知性を磨く 実行力を養う 祈る心を大切にし、キリスト教の価値観に基づいて 愛と希望をもって生きる姿勢を育てます。 謙虚に自己を見つめ、現実に静かに向き合い、自らを深め、 高めていくように導きます。 みずみずしい感性と、 他と共感できる豊かな人間性を育みます。 知的価値を重んじ、喜びをもって自ら学ぶ力を育てます。 創造性に富む堅実な思考力と、正しく判断する力を育てます。 広い視野で物事をとらえ、 自分の考えを明確に表現する力を育てます。 人や社会と積極的に関わる能力を育てます。 骨惜しみせず働く習慣と、 誠実に他者に尽くす行動力を育てます。 責任感と謙虚な心を備えたリーダーシップを養います。 教育方針 25
自分自身も他者も、神からも人からも 愛されているかけがえのない存在であることを知っています。 「人に尽くす」という生き方に価値があると分かり始めています。 自分の経験をふり返り、考え、表現することができます。 自分自身の人生の意味を探求し始めています。 自分自身の長所も欠点も受け入れ、成長の手がかりにすることができます。 自分の中にある自己中心性に気づき、それを是正しようとしています。 いろいろな人たちに助けてもらい支えられてきたことに感謝しています。 各教科における基礎的学力が育っています。 学ぶ喜びと学習の達成感を知っています。 真理を追求したいという意欲が育っています。 知的好奇心が育っています。集中力が身についています。 自分で考える力と判断力が育ち始めています。 理論に基づいた判断力を使って、ものごとを分析する力が育っています。 種々の情報を批判眼をもって判断することができます。 自分自身の責任を明確に認識し、それを実行できます。 限界のある状況の中でも、 知恵を使って工夫を凝らすことができます。 集団の中で、必要に応じて、リーダーシップをとることができます。 リーダーを助けて自分の役割を担うことができます。 聖心女子学院生18歳の姿 18歳のプロファイル 18歳のプロファイルとは 聖心女子学院の教育理念と教育方針をもとに学んだ子どもたちが卒業する18歳時に身につ けておきたい資質や力を示したものです。児童・生徒、保護者、教員が共有しながら、日々 の教育活動や学校生活の指標としています。ここで紹介するのは、その一部です。60項目 の全文は、HPでご覧いただけます。 26
初等科・中等科・高等科 学校法人 聖心女子学院 〒108-0072 東京都港区白金4-11-1 TEL 03-3444-7671(代) FAX 03-3444-0094 https://www.tky-sacred-heart.ed.jp/ 国立自然教育園 白金台駅前 シェラトン都ホテル東京 八芳園 高松 中学校 白金台駅 白金氷川神社 聖心 女子学院 北里研究所 至恵比寿 至目黒 白金の丘学園 正門 通用門 首 都 高 速 2 号 目 黒 線 桜 田 通 り 外 苑 西 通 り 目黒通り 東大医科学研究所 高輪消防署 恵比寿3丁目 三光坂下 北里研究所前 白金台駅より 東京メトロ南北線・都営三田線「白金台駅」2番出口徒歩10分 目黒駅より 都営バス:大井競馬場行「白金台駅前(東大医科研病院前)」下車徒歩10分 都営バス・東急バス:東京駅南口行「白金台駅前(東大医科研病院前)」下車徒歩10分 田町駅より 都営バス:渋谷駅行「北里研究所前」下車徒歩3分 渋谷・恵比寿駅より 都営バス:田町駅行「北里研究所前」下車徒歩3分 品川駅より 都営バス:目黒駅行「白金台駅前(東大医科研病院前)」下車徒歩10分 池袋 新宿 渋谷 登戸 調布 青葉台 戸塚 白金台 上野 駒込 金町 西船橋 品川 四ツ谷 目黒 新木場 東京 横浜 新横浜 溝の口 赤羽 三鷹 練馬 和光市 �� �� �� �� �� � �� �� �� �� �� �� 二俣川 �� �� �� �� �� �� �� �� �� �� �� �� 白金台駅までの所要時間の目安 初等科1年[募集:女子96名] 学校説明会 6月8日(土)・9月7日(土) 授業公開 4月24日(水)、5月28日(火)、9月20日(金)、 12月4日(水)、2025年1月20日(月) 入学試験 11月1日(金) 中等科1年(帰国生)[募集:女子約10名] 学校説明会 6月22日(土)・11月9日(土) 授業公開 7月4日(木) 入学試験 12月20日(金) 初等科5年 転入・編入[募集:女子約24名] 学校説明会 6月22日(土)・11月9日(土) 授業公開 7月4日(木) 入学試験 2025年1月11日(土) 2025年度児童生徒募集
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