20230426聖心女子学院2024パンフレット本編

多彩なジャンルで活躍する 卒業生からのメッセージ 聖心では、「社会に貢献できる賢明な女性となること」を目指し、 そのために「自分の出来ることは何か」を常に考えるように教えて いただきました。中等科では、「生物、化学、物理、地学」に分かれ て専門的になる理科の授業が本当に面白く、自分の興味を追求 し、学んだことを人のために役立てることができる職業として医 師を目指しました。大学卒業後は耳鼻咽喉科医として診療にあ たっています。同じ病気でも症状の辛さ、受け止め方は人それぞ れです。訴えを傾聴した上で、診察、診断、治療していく。日々の 診療は同じようなことはあっても同じことはおこりません。日進 月歩の医療の世界では、提供できる治療の選択肢も年々増えてい ます。聖心で育んでいただいた他者に共感する心を持って誠実 に、研鑽を怠らずに一人ひとりの患者さんのそれぞれの最善を目 指すこと、それが、今、私に出来ることと考え、これからも努めてま いりたいと思います。 他者に共感する心を持って誠実に 医師 医学博士 総合病院国保旭中央病院 耳鼻咽喉科主任医長 小林麻里さん 71回生 1986年卒業 東京医科歯科大学医学部卒業後、東京医科歯科大 学付属病院研修医、都立駒込病院医員、NTT東日本 関東病院医員、東京医科歯科大学助教などを経て 現職。東京医科歯科大学医学博士。日本耳鼻咽 喉科学会専門医。耳鼻咽喉科専門研修指導医。 聖心で学校生活を送るなか、自分と同じ年頃の子どもが困難 な状況下で生きているという事実について知り、成長段階に あわせて考える機会を数多くいただいたように思います。さ まざまな経験を通じて、国際的な視野をもちながら、「よりよ い社会を築く」ために自分が貢献できることについて考える習 慣を育んでいただきました。(※) 私は、テレビ番組を作っている、耳の聞こえないディレクターで す。在校中は補聴器をつければ、会話がほぼ成立していまし たが、現在は、自力では聞き取ることが出来ず、音声を文字に 起こす通訳者と一緒に働いています。前例のない働き方を実 現できた原動力の1つには、聖心で育ったことが影響している ように思います。(※) 聖心で培った、人智の及ばない大きなものに生かされ、守ら れているという意識は、自分に謙虚な気持ちと同時に、むしろ 小さな己だからこそ自分らしく精一杯生きて人の役に立とう、 それこそが生きる意義だ、という確信とエネルギーを、いまも 与えてくれています。何より礎となっているのは、「小我でなく、 大我に生きる」、奉仕の精神です。(※) 公益財団法人 日本ユニセフ協会 個人事業部 マネージャー 松本和子 さん 80 回生 1995 年卒業 NHK 制作局ディレクター 長嶋愛 さん 84 回生 1999 年卒業 株式会社電通 コピーライター /CMプランナー / 作詞・作曲 本間絹子 さん 74 回生 1989 年卒業 社会に生きるための人間教育 耳の聞こえない TVディレクターとして 大我に生きる よく生きる ※フルバージョンは Web にてご覧いただけます。 公益財団法人 クリエイティブ 医療 放送 聖心女子大学卒業、2003年NHK入局、Eテレ「ハートネットTV」「ろ うを生きる難聴を生きる」「ETV 特集」などの番組を制作。 早稲田大学 第一文学部 心理学科卒業、電通入社。サントリー燃焼系アミ ノ式、トヨタ自動車パッソ、花王新メリット、NHK みんなのうた「おは ようのうた」等の企画・作詞・作曲・歌唱を担当。1 児の母。 聖心女子大学文学部卒業(国際政治専攻)。ロンドン・スクール・オブ・ エコノミクス修士課程(エスニシティ研究)を修了後、日本ユニセフ協 会に入協。2016 年より現職。仕事の傍ら、高等科 3 年に始めたいけばな を続ける。草月流 1 級師範常任総務。 21

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