校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

9月5日 サードステージ朝礼 教皇フランシスコ

2019.09.14

教皇フランシスコが11月下旬に来日されることになりました。公式発表に先だって来日への期待は各所で高まっており、本校でも期待を込めて生徒と共に朝礼で教皇フランシスコについて考えました。

教皇フランシスコは世界各地に赴き、いわゆるキリスト教国も、キリスト教の信徒が少ない国をも訪問しています。教皇はカトリック教会のリーダーとして、その発言は世界に向けての強い発信力を持っています。各地ですべての人間が大切な存在であり、すべての人が神さまから愛されている存在であると語り、人間は地球全体のあらゆる存在の中の一員であるという考え方も示しています。教皇フランシスコは信仰について語るだけでなく、世界の平和、そして環境についても語ります。そして、世界の様々な人々の生活の現実に目を向けて、人々の困難や苦しみ、悲しみについて心を込めて語ります。人々の生活は国の経済や政治にも関わることです。

フランシスコは、教皇に選出されたときに自ら選んだ教皇として名前です。本名はホルヘ・マリオ・ベルゴリオと言い、アルゼンチンの出身です。「ローマ法王になる日まで」という映画にどのような人生を送った人物であるか描かれています。ベルゴリオはイエズス会の司祭として、軍事政権下のアルゼンチンで非常に困難な時代を人々と共に生き抜いた経験の持ち主です。そのベルゴリオが教皇として選んだ名前が「フランシスコ」です。12世紀末から13世紀始めに生きたイタリアの聖人、アッシジの聖フランシスコにあやかっています。聖フランシスコは貧しい人々や自然界の生き物に大きな愛をもって生きたことで知られます。

聖フランシスコによるとされている「平和の祈り」は有名なもので、生徒手帳にも載せられており、学校でも折々にその祈りを唱えます。この祈りを歌詞とした英語の歌を歌うこともあります。私たちになじみ深い祈りです。

この「平和の祈り」をもとに、教皇フランシスコは2018年5月6日カトリック教会の「世界広報の日」のメッセージを現代の世界の状況に向けて新たな祈りのことばで締めくくりました。この祈りは、今の世界の中で平和を作りだすための祈りです。とても残念なことに、8月頃から日本が最も近い隣の国である韓国との関係が悪化しています。両国のより良い関係と平和な世界に向けて、日本と韓国の聖心のシスターたちは毎日この祈りを唱えています。教皇フランシスコの新たな祈りを生徒も日々唱えてほしいとの思いを込めて、祈りの言葉を紹介しました。

「主よ、

わたしたちをあなたの平和の道具としてください。

交わりをはぐくまないコミュニケーションに潜む悪に気づかせ、

わたしたちの判断から毒を取り除き、

兄弟姉妹として他の人のことを話せるよう助けてください。

あなたは誠実で信頼できる方です。

わたしたちのことばを、この世の善の種にしてください。

騒音のあるところで、耳を傾け、

混乱のあるところで、調和を促し、

あいまいさには、明確さを、

排斥には、分かち合いを、

扇情主義には、冷静さをもたらすものとしてください。

深みのないところに、真の問いかけをし、

先入観のあるところに、信頼を呼び起こし、

敵意のあるところに、敬意を、

嘘のあるところに、真理をもたらすことができますように。

アーメン」(第52回「世界広報の日」教皇メッセージより引用 カトリック中央協議会Webページ参照)

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9月5日、7年生以上のカトリック信徒の生徒の宗教活動の日に、10年生以上の生徒は「ローマ法王になる日まで」の映画を、7・8・9年生は教皇がフィリピンを訪問されたときのスピーチの動画を観て、それぞれに教皇フランシスコについて学びを深めました。

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