校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

7月19日 初等科 7月の会

2019.07.20

初等科もいよいよ夏休み前の最終日を迎えました。雨模様の朝でしたが、午後には夏らしい日差しが照る中の下校となりました。講堂に全学年集まって、7月の会を行いました。

4月からの学校生活をふり返りました。5月の運動会の頃は暑い日が続き、暑さが心配されましたが、元気に運動会を行うことができました。6月のみこころの祝日でも、皆で協力して奉仕活動の清掃を行うことができ、その日の午後には楽しい映画を観て過ごしました。7月になってからは涼しい日が続き、気候変動が心配されて、SDGsの実行が大事であることが改めて感じられました。今学年の目標Be wise. Be creative.のもとに過ごしてきました。各学年の集いでもよいふり返りをすることができました。

今年は学校創立111年となっています。歴史を重ねてきました。私たちの生きている「今」より前に、長い時間があり、たくさんの人々が生きていました。私たちの学校が始まったころ、111年前はどのようだったのでしょうか。人々はどのような服装をしていたでしょうか。学校の制服は洋服でしたが、家に帰ったら着物を着ていた人がいたかもしれません。学校にはどうやって来たのでしょうか。今はバスや地下鉄で登校しますが、昔はどうだったのでしょう。路面電車に乗ってきたかもしれないし、もしかしたら、テレビドラマに出てくるような人力車に乗って来た人もいるかもしれません。調べてみたらきっとおもしろいことがたくさんあります。

6月にNHKテレビで放映された「ぶらタモリ」の番組では、この近辺の江戸時代の地図が示され、今も道や坂などにその時と変わっていないところが見られると言われていました。それぞれの住んでいるところはどのようでしょうか。夏休みに調べてみるときっと発見がたくさんあるでしょう。家族に話を聞いたり、もし旅行したら、そこは昔どのようであったか聞いてみるとおもしろいでしょう。おじいさま、おばあさまに話を聞くのも良いことです。

新しいもの、新しいことを知り、学ぶことは大切ですが、古いもの、昔からあるものもとても大切です。昔の人はどのように生活していたか、どのように考えていたのか、何かのものついてもどのようにしてできてきたのか、昔はどのようだったかと尋ねてみると、おもしろい話がたくさんみつかります。たくさんのことを発見して、人々が大切にしてきたことを知ると、それを受け継ぐことができるようになります。そして、今、何を大事にしなければならないかということがわかるようになります。これは「wise」な活動です。

SDGsは2030年の、これからの未来の世界を目指しています。世界はずっと続いてきました。世界には、これから変わっていくことと、これからも変わらないことの両方があります。たとえば、イエスは2000年前に生きていた人ですから、生活の仕方は今とずいぶん違うところがあります。しかし、イエスの教えの大事なところは今も変わりません。人の心には、ずっと変わらない大切なことがあります。そして、今考えなければならない、今の問題があります。「wise」に考えていきたいものです。

8年生が奥日光でキャンプを行いました。最終日にはキャンプサイトでゴミ拾いの活動もしました。すると、自分たちより以前の人たちのゴミも含めてたくさんのゴミをみつけ、特にプラスティックゴミがたくさんあることに驚いたということです。7月15日の海の日にも、各地の海岸で大量のプラスティックゴミが回収されたことがテレビなどで報道されました。初等科では、みこころの調べ学習でゴミの問題をテーマにしている学年もあります。プラスティックゴミは深刻な問題です。

プラスティックゴミについて、SDGsの考え方では何ができるか、どうしたら良いか考えてみました。まず、ペットボトルは使わないようにします。ものは最後まで使い切ります。途中で捨てたり、すぐに新しいものを買わないようにします。ゴミの分別にも気をつけます。今年の夏もSDGsについて、自分で何ができるか考えて、新しいことに取り組みたいものです。creativeな活動をしていきます。アクションを起こしていきます。今年も夏の便りには、creativeなアイディアが書かれていることを期待しています。

また、8月15日には平和について考えます。8月の始めには広島、長崎の原爆の記念の日もあります。毎年広島の慰霊祭では、小学6年生が平和のちかいをします。どのような言葉を言うのか、毎年注目しています。広島の6年生は平和についてどのように考えているのか、耳を傾けたいです。SDGsでも平和は16番目の課題になっています。

最後に、3つの大事な言葉と2つの大事な「気」をあげました。夏休みの前にはいつも、ありがとう、ごめんなさい、どうぞが言える子どもになることを考えます。どなたかに何かしていただいたら、感謝の心をこめて「ありがとう」、謝らなければならないときには、素直に「ごめんなさい」、そして、「どうぞ」には2つの意味があるので、2つともしっかり言えるようにします。「お先にどうぞ」というときの「どうぞ」と、「どうぞ、お願いします」というときの「どうぞ」です。2つめのお願いするときの「どうぞ」は特に大切にします。夏休みになる前に、まだお礼していないことがあったら「ありがとう」、まだ謝っていないことがあったら「ごめんなさい」と必ず行ってから家に帰るようにします。いつも聖心の子どもとして、これらの3つの言葉を大切にしたいです。

そして、2つの「気」は夏休みを安全に過ごすためのものです。まず、「気をつける」。周りをよく見て注意し、気をつけます。もう一つは「気を配る」。自分のことだけでなく、周りの人のためにも気を配るようにします。マナーにも気をつけます。この2つの「気」を心にとめて、安全に、楽しく夏休みを過ごすことを願っています。9月にまた全員そろって学校生活を再開することを楽しみに。

このページのトップへ
このページのトップへ