校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

初等科母親学習会 9月21日  聖心会シスター畠中千秋     「いのち 福島ミッションより」

2017.09.23

毎秋恒例の初等科母親学習会が、今年度も9月21日ソフィア・バラホールにおいて行われました。今回は聖心会のシスター畠中千秋をお招きし、福島県南相馬市でのカリタス南相馬における活動についてお話しいただきました。

カリタス南相馬は福島第一原発から20キロ圏内にあります。東日本大震災後にカトリック東京教区などにより設立されたボランティアセンターを元に、2016年12月に発足したとのことです。そこでシスター畠中は、地震と津波の被害の上に、原発事故による被害に遭われた方々のための支援活動のミッションについていらっしゃいます。講演はまず、東日本大震災被災者のための祈りで始まり、各地の教会や修道院でも唱えられている祈りに心を合わせました。

福島県の概況、原町周辺の被害、原発事故後の避難と帰還の状況など、講演の内容は多岐にわたり、支援のご経験に基づくお話は深く考えさせられると同時に、心を動かされるものがありました。原発事故後の復興の困難がうかがわれました。原発に対して様々な考え方がある中で、地域の人々との交流を大切にされ、そこに生きる人とともに生き、支える支援活動は、演題にあるように、今ここにある「いのち」に関わり、いかしていくものと感じられました。「おつなぎする」という言葉で、地域とボランティア、また様々な異なる人々の関わりを築くことを大切にされていることも印象的なことでした。

初等科の児童会の児童は、原町の大甕小学校の子どもたちとの文通による交流を続けています。フロアからの支援への協力の可能性の問いに対し、この文通交流を一例にあげて、福島の子どもたちと友だちになることを誇りや喜びとしてほしいと答えられました。人と人とのつながりやネットワークによって、人が人として大切にされる社会に向けて歩みを進めていきたいとの思いを伝えてくださいました。一生に一度で良いから福島に来てみてほしい、今の現実を見てほしいとのことです。

この学習会は初等科母の会によるものです。役員の方々のご尽力に感謝いたします。

中高等科生は、福島から首都圏に避難していらっしゃる方々を支援する活動にボランティアとして参加しています。また、12年生は2月の卒業式までの期間に、カリタス南相馬での宿泊ボランティアに参加することもしています。

*カリタス南相馬 連絡先 〒975-0006 福島県南相馬市原町区橋本町1-15 ℡ 0244-26-7718  URL http://caritas.ctvc.jp           https://www.facebook.com/ctvc.haramachi     画像はカリタス南相馬のものです

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