校長室ブログ - Spirit of "Mikokoro" -

サードステージ朝礼 9月7日 自ら考えること

2017.09.07

夏の便りの1枚で、6年生が社会で歴史を学んでいることについて書いてくれました。歴史はよくわかっていないこともあるので、自分で考えなければならない。考えることは、日頃の判断力につながると思う、と書いてありました。社会科の勉強というと、覚えることに比重が置かれてしまいがちですが、考えることの大切さについて6年生からこのような考えが出てきて、驚かされました。

NHKの「クローズアップ現代」で長くキャスターを務められた、国谷裕子さんがキャスターの経験について語っている文章に出会いました。国谷さんは、9月1日の集まりで紹介したように、10月2日の朝日地球会議のスペシャルトークで国連副事務総長と対談することになっています。国谷さんは番組作りにおいて、わかりやすさを敢えて求めないという考え方をとっていたということです。映像はインパクトが大きい。見る人の想像力を奪ってしまう力もあります。だから、わかりやすさでなく、立ち止まって考えるための想像力、ものごとの奥に隠れていることについて考える力を見るひとが持つことの役立つ番組づくりを心がけていたということです。

映像は人の感情をゆすぶり、一体感を生み出す力も持っています。だから、皆と同じでなくてはならない、という暗黙のものに荷担しないよう心がけていたとも言うことです。このような考え方は、本当に大事なことは何かと考えることの大切さを知る人の姿勢だと思います。てっとり早く結論が知りたいという風潮が強いのではとも心配されています。その中では、自分で考えなければ、皆と同じに同調することになってしまうとも言っています。

国谷さんは、「必要なことは、常に正確な問いを出し続ける力」と言っています。自分で問いを持ち、考えるひとになることです。国谷さんは聖心インターナショナルスクールの卒業生です。自ら考える人を目指すのは聖心の教育です。

個々の正しい知識がないと、正しく考えることはできません。ひとつひとつの知識はパーツです。パーツが大切なのは、正しく考えるためです。これからの勉強で、自分で考えることを大切にしていってください。

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